島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

2016年秋弦楽器ヨーロッパ買付レポート ジェノバ班 其の2

皆さんBuongiorno‼︎
島村楽器グランフロント大阪店店長、楽器アドバイザーの古西です。
アルベルト・ジョルダーノ氏の驚愕のバイオリンとチェロに出会えた後、私達はジョルダーノ氏と共に一同 “Musei di Strada Nuova”へ。ここは何と!本物のGuarneri del Gesu “Il Cannone” Cremona 1743 が展示されています。ジョルダーノ氏はこのバイオリンの管理者でもあります。
足早にジョルダーノ氏の案内のもと“Cannone”のもとへ!

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一番奥に飾られているということで、他の展示物を横目に宮廷の王室に向かうかのような部屋を奥へと向かいます。

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重厚感のある貴品な扉を開くと何とそこには、、、、


圧倒的なオーラと雰囲気が何とも言えない空間を創り上げており、遠くから見ても強烈な存在感であります。

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強烈なインパクトであるこの“Cannone”。皆様いかがでしょうか?写真では分かりづらいと思いますので更に説明をさせていただきます。
270年前に作られた楽器とは思えないほど状態が良く、びっくりするほど輝かしいニスです。年に1回演奏会で使用されているそうですが、演奏者の話によると演奏会後、裏板に薄っすら跡が付くほど未だにニスは柔らかいということです。マイスター茂木の話によると、今まで見たどの多くのCannone新作コピー楽器よりも新しく新鮮に見え、驚いたようです。

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当時このバイオリンの使用者であり、Cannoneの名付け親である伝説のバイオリ二スト、ニコロ・パガニーニは亡くなる時の遺言として“他人に譲渡、貸与、演奏をしないこと”を条件に故郷ジェノヴァ市に寄贈。ジェノバに今でも大切に残されているのです。


このGuarneri del Gesu “Il Cannone” Cremona 1743のイミテーションモデル製作のスペシャリストである、アルベルト・ジョルダーノ氏に私も製作を依頼してまいりました。来年の春お披露目です。乞うご期待!

次号はクレモナの名工の楽器を一挙にご紹介致します! Ciao‼︎

選び抜かれた楽器が一堂に会する祭典「第21回 楽器フェスタ」7店舗で開催!

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