みなさまこんにちは。
バナナを買うと、
シュガースポット出るまで待ちたい、でも待てずに今食べたい、待ちたい、食べたい、
の葛藤と毎回戦っている、
ルシアー駒木です。
特に意図した事ではないのですが、最近身の回りのトピックスがアーティスト系や買い付けの話など「リペア以外の話題」になる事が多く、必然的にリペア作業をお見せする機会が減っておりました。
「ルシ駒さん、リペアの記事もまた読みたいです!」という嬉しいお言葉も届いてきまして、そうだな、また作業風景何か撮ろうかな、、、
なんて思っていたルシ駒。
そんな矢先に事件勃発!
早速ご覧頂きたいと思います。
ある夜の衝撃連絡
前回のブログでライブ活動が再開された様子をご覧頂き、未編集であの歌の上手さ!スゴ!!、と好評頂いておりました、
日々かりさん。
その7月のライブにお邪魔した際に、実は追加でいくつかセッティングの希望がありまして、現場でよりもお預かりして工房で行った方が良い内容でしたので、すぐにパーツの手配などして、お預かりする準備をしておりました。
そんな7月30日の夜の事でした。
帰宅し子供と戯れていた私の元に、
衝撃のメッセージが梢枝さんから届きます。
ルシ駒さん、ネックにヒビが!!
(゚д゚)!
大変だああ
気が付いたらヒビが入っていた、との事。
その時点で緊急入院は必至です。
ルシ駒はすぐにお伝えした訳ですよ。
「梢枝さん!弦をすぐ緩めて下さい。弾くのを止めて、サブギターのJamesを明日からのライブでは使って下さい!!」
しかしそこで菊Pさんから更なる衝撃のお言葉。
ルシ駒さん、今回荷物の都合で、James君は持ってきていないんです。。。
Σ(゚д゚lll)ガーン
とりあえず弦を張ってもチューニングとか安定しているんで、、、9月まではこのまま使うしか、、、
ううむ。
現状弦が張れている、と言う事は、ボッキリといっている訳ではなく、お二人からはおそらくクラックが入ってはいても一見軽傷に見える感じなのでしょう。
ですが、ギターの弦はチューニング状態で50キロ前後の張力がかかっています。梢枝さんの弦は少し細めですが、それでも45キロを軽く超えます。
このまま弾き続けたら、確実にとどめを刺すことに。。。どこかの会場で、演奏中にボキーン!と逝ってしまう可能性大です。
そうなったら、その日のライブはそれ以降、梢枝さんも歌の内容に感情を乗せられなくなってしまうでしょうし、お客様もその後の演奏を純粋に楽しめなくなってしまいます。
何とかせねばなりません。
とはいえ、今(夜です)は何も出来ません。
とりあえず梢枝さんに「とにかく今は弦を緩めておいて下さい」とだけ伝え、翌日に出来る対応策を何パターンか考えながら眠りにつきました。
島村楽器の連携プレー
翌日、私が朝イチで連絡したのは、開発を担当しているゴータロー氏。
今回折れたメインギター選定の様子をブログでご紹介した時に、納品時写真で
梢枝さんの隣に写っていた男です。
ゴータロー、実はギターの知識はかなりのもの。Historyアコースティック開発の中心を担う凄い人なんです。
「ゴータローさん、梢枝さんのギター、ネック折れしちゃったみたいなんです。」
ここまで話すと、ゴータロー氏全てを察し、
「ルシ駒君、では直ぐに1本用意しましょう!」
流石です。
これで私が考えていた「他の対応パターン」は不要となりました。
日々かりのお二人は東北ツアー中。
そこで、島村楽器の秋田店と連携を取り、秋田店で楽器の入れ替えをお願いしました。
その時の様子は、日々かりのお二人が動画に残して下さっています。
楽器入れ替えの様子は5分30秒くらいからですが、面白い動画なので是非最初から( ´艸`)
youtu.be
「ルシ駒さん、無事受け取りました~」の連絡で、ようやくホットしたルシ駒でした。
いよいよルシ駒の出番です
私の技術者としての仕事はここからです。
翌日、秋田店から工房にメインギターが届きました。
正面からは何も異状なく見えます、、、が内心ドキドキ
恐る恐る見てみると、、、
おおう。。。
(;^ω^)
ちゃんと確認してみよう。
確かにぱっと見はヒビだけのようにも見えます。
ですが、結構広範囲に広がっていますね
パーツやナットを外して、、、
手で軽く力を加えてみると
割と簡単に割れは広がりました。
全然「ヒビ」で済んでないですね(苦笑)
完全に折れています。
直ぐに弦緩めてもらって良かった。。。
このまま弾き続ける状況にならずに済んで良かった。
過去ブログでもネック折れは取り上げてきましたが、今回は広範囲ですし、横の方にもクラックが広がっています。
さて、どう直しましょうか!
いよいよ次回作業の様子をご覧いただきます!
皆さまこうご期待!!
ルシアー駒木でした!