こんにちは。Web担当のサトウです。
前回、リペア総合案内サイト『島村楽器のリペア』のご紹介をしました。
読んでいただけたでしょうか?
今回は「Web担当も自分の楽器をリペアに出してみた」レポートの第1弾!
店頭でのリペア受付の様子をお伝えします。
今回リペアに出す楽器について
学生の頃、川崎ルフロン店で購入したHISTORYのエレキギターです。
あまりコンスタントには弾いておらず、友人に貸したり、ケースにしまいっぱなしの期間も長かった、ちょっとかわいそうな子です。(ごめんね…)
リペアをお願いしようと決めていたのは以下の2つ。
- ジャックの陥没(椅子の座面とジャックが当たり圧迫され続けた結果、へこんでしまいました)
- ピックアップのプラスチックパーツに入ったヒビ(いつのまにか割れていました)
…だったのですが。
というわけで、さっそくお店へ!
本社から一番近い錦糸町リヴィン店へやってきました。
「お待ちしてました!」と、素敵な笑顔で出迎えてくれたのはドラムコーナー担当の木村さん。
事前に「リペア品を持ち込みたい」と伝えていたこともあり、とてもスムーズに対応してくれました。
まずは楽器を見てもらう
「おお〜HISTORYじゃないですか〜」
学生の頃に買いまして…なんて世間話をしつつ、
陥没したジャックのことと、追い打ちをかけるように落としてしまった経緯をお話しました。
「ああ〜ここですね」
「塗装もちょっとはげちゃってますね。」
あっホントだ!
プラスチックのカバーの上から、赤い塗装のカケラがチラ見えしている…。
「塗装を直すとなるとやはりお値段がかかってくるので、あまり目立たないところですし、もし気にならなければ塗装の部分はこのままにして、ジャックの交換だけでいいかもしれませんね。」
なるほど。どこまでこだわるかは人それぞれ。予算も踏まえて提案してもらえるのはありがたいです。
今回はアドバイスに従い、ジャックの交換だけをお願いしました。
さらに、ピックアップのプラスチックパーツ(=エスカッション)に入ったヒビも見てもらいます。
「エスカッション割れですね。このプラスチックのパーツを交換することができますよ。
市販のパーツを買って交換することもできるのですが、ギターによってボディのアーチのかかり方が違うので、リペア工房ではギターに合わせて削りだしをしてはめ込んでくれるんです。」
へええ〜。こういったパーツごとにリペアマンの職人技が発揮されるんですね。
「上のエスカッションも経年劣化で少し浮きがでてますね。」
たしかに触るとぷかぷかと浮いているのがわかります…。
2箇所とも交換してもらうことにしました。
「他に弾いていて気になるとか、これがやりにくい、みたいなことは無いですか?」
実はあまり弾いていなかったのよくわからない…という正直な感想を伝えます。
「そしたら、ご提案なんですけど、例えばネックの反りとか、直したほうがいいところがあれば直す、という感じで全体調整をするのはどうでしょうか?」
願ったり叶ったりなご提案!
ぜひ!と全体調整もお願いしました。
「あと、ケースの中にストラップとシールドがありますが、これも一緒にお預かりして大丈夫ですか?」
そういえば、ケースの外ポケットに入れっぱなしにしていました。
私はそのまま預かってもらいましたが、貴重品や大切なものが入っている場合はこのタイミングでちゃんと回収しましょう!
ここで切実な相談を…
「もうあの悲劇を二度と起こしたくないので、
ストラップ落ちを防ぐ何かを導入したいですが…」
「そしたら、ロックピンに交換するのはどうですか?」
「ロックピン?」
「実物をお見せしましょうか」
そのまま売り場へ
ストラップコーナーの横に、沢山の種類のロックピンが並んでいました。
「このシリーズは材質や色の違いが選べるんですけど、基本的に作りは同じです。
たとえばコレなんですけど…」
「この下側のパーツ、ネジがついている方が、ギター本体に埋め込む側になります。」
「上側のパーツ、ネジのない方の頭をくるくると回すと、さらに2つに別れます。」
「ここにストラップを通して、またくるくると頭のパーツを戻してしっかり挟み込みます。
で、ギター本体に埋め込んだパーツにカシャッと戻すと、落ちない!というものです。」
「買います(即答)」
ということで、リペア項目にストラップピンの交換も追加。
「取り付けたい商品をリクエストしておけば、工房でそれに交換してもらえるんですが、どれがいいですか?」
うむむ…。種類が多くなかなか悩みます。
どんな違いがあるんでしょうか?
「素材はステンレスとアルミの2種類で、アルミのほうが100円高いんですが、だいぶ軽いです。」
実際に両手で持って比べてみると、アルミのほうがかなり軽い印象。
ギター本体がずっしり重たいので、なるべく軽くしたいな…。
というわけで、アルミ製を選択!
これでもうストラップ落ちの恐怖とはオサラバです。ありがとうロックピン。
ちなみに、ロックピンの種類については過去の記事で詳しくご紹介しています。参考にどうぞ!
修理受付表に記入する
修理受付表に自分の個人情報を書き込んでいきます。
それ以外のリペア内容などの欄はお店の方が記入してくれます。
書きながら質問タイム
せっかくなので、このブログを読んでいるみなさんの参考になりそうなことを聞いてきました。
Q. 持ってくるといいものってありますか?
メンバーズカード
お持ちの場合は持ってきていただけると受付がスムーズです。
島村楽器で購入した楽器であれば、記録を遡って楽器の型番も確認できます。
メーカーの保証書
購入から1年以内の場合は、メーカーの保証が受けられる可能性があります。
その場合は、受付後、島村楽器の工房ではなくメーカーに楽器を送り、
修理内容の見積もりと保証が効くかどうかお返事をもらう流れになります。
Q. 修理受付票に気になる欄が。これ何ですか?
たとえばリペアをお急ぎの方で、
- 費用はいくらになってもいいので、見積もり連絡はせずすぐにリペアをしてほしい
- いくらまでだったらそのままリペアしていい
- 何日までに修理が完了しないようなら、見積もり連絡がほしい
など、金額や納期に合わせた条件付きのご要望がある場合、その内容を記入する欄です。
Q. 通常のお店で受付してからリペア完了まで、ってどれくらいの期間ですか?
まず、お店から工房に送って見積もりがでるまで1週間ぐらいです。
お見積り結果はお店からお電話でお伝えし、その金額・内容でよろしければリペア開始となります。
修理期間は修理内容や工房の混雑状況により異なりますので、
お見積り結果のお知らせの際、あわせてどのくらいの期間が必要かをお伝えしています。
最後に、読み合わせしながら注意事項を確認。
記入した修理受付票から「お客様控え」を切り離すと、注意事項が書かれていました。
大事なところなので、お店の方と読みあわせをしながら確認をします。
「特にご理解いただきたいのですが、お見積もりを出したあとにキャンセル、修理はしない、となった場合には、見積・配送料として2000円+税を頂戴しています。」
はい!
「そして、リペア完了後、受け渡しの際はこの控えと交換になりますので、必ずお持ちください。」
わかりました!
「ほかに何か質問とか、気になることはないですか?」
大丈夫です!
ひととおり確認を終えると、封筒へ修理受付票の控えと担当スタッフの名刺を入れてくれます。
何か気になることがあったら受付したスタッフに相談できるので安心ですね。
受け取って、完了!
丁寧にお見送りいただいてお店をあとにしました。
そして数日後…
修理受付表に記入した電話番号に、お店から電話がきました!
実際にギターの状態をチェックした結果、下記のリペアが必要とのこと。
- パーツ交換4箇所(お願いしたジャック、エスカッション、ロックピンなど)
- 全体調整
- インレイ浮き
…インレイ浮き!全く気づきませんでした。
依頼した内容だけでなく、プロの目で見て直したほうがいい箇所も提案してもらえて助かります。
というわけで、こちらの内容でリペアをお願い。
今回は一部パーツを工場から取り寄せる必要があるため、修理期間は2週間ほどとのこと。
うーん、待ち遠しいです。
次回は「リペアの様子レポート」
次回のブログでは、実際のリペアの様子を、なんとリペアマン自らレポートしてくれます!
気になる修理金額も公開しちゃいますよ〜。
自分の楽器がどんなふうにリペアされるのかドキドキ。
みなさんも楽しみに待っていてくださいね!
Web担当のサトウでした。