皆さまBuongiorno!
弦楽器アドバイザーの糸山です。
こちらはクレモナの博物館"Museo del Violino"。
ちょうどロシアが所有しているStradivari作の貴重なヴィオラが特別展示されており、マイスター茂木、中、間藤は教養のために見に訪れました。ストラドのヴィオラは10本しか現存しておらず、大変希少なコレクションなのです。
※博物館の中は撮影ができず・・・、ご了承下さい。
ロシア連邦からクレモナのマスターピースの数々がやってきていました。
昨年は競売大手Sotheby's(サザビーズ)でもStradivariヴィオラの名器「Macdonald」が競売にかけられ、すわストラドの最高またもや更新か・・・と思われましたが、設定金額のあまりの高さに落札には誰も手を挙げなかったようです・・・。
詳細リンク↓
さて、次のアポイントの時間です。
チャリでキタ!、チャリダー茂木。
今回ご紹介致します製作家は、昨年の秋に初登場したマエストロ、アドリアーノ・スパドーニ氏のアトリエを訪問です!
前回訪問時のブログはこちら
スパドーニ株急上昇につき、秋春ブログ連続登場です!
およそ6ヶ月ぶりの登場ですが、蓄えていたひげを剃るとなんだかジョージ・クルーニーみたい。
こりゃ女性ファンがますます増えるわー・・・と嫉妬するジェラシー茂木。
スパドーニ氏のワークベンチ。
知りたがりのマイスター茂木は、今回は深くダイナミック音質と美しさを両立する、彼の「ニス」のレシピについて色々訪ねていました。
ここで皆さまにQuestionです。このニスの主成分は一体なんでしょう?
木の棒の先端に付けてみると・・・。
このような飴色が木材に付着します。
ヒント・・・バイオリンやチェロなどの弦楽器を弾く皆さんが、演奏前に行う時に使用しているあのブツです。
そうです。このニスの主成分、正解は「松脂」なんです!
ほぉー・・・と感心するマイスター茂木。濃さの違う複数のニスを各行程に分けて塗り分けてゆきます。
もちろん、単純に松脂だけではなく、他にもありとあらゆる有機物が複雑に混ざり合っておるのですが、ここで全てをご紹介してしまうとスパドーニ氏も商売上がったりです(笑)彼の作品は外観の艶感や照りが他の製作家の作品とはことなる、独特のオーラを醸し出しているのです。
それでは、今回入手したスパドーニ氏の最新作をご覧に入れましょう!
Adriano Spadoni, Italy - Cremona, 2014, Model; Antonio Stradivari
こちらは、アントニオ・ストラディヴァリの"FORMA B"と呼ばれる黄金期の内枠を使用して製作されたモデル。洗練されたフォルムから繰り出される音の洪水は、作りたてホヤホヤとは思えない広がりを見せる、渋めのサウンドとなっております。
しかしながら、筆者が綴る拙い言葉を並べるよりも、こちらの作品には中倫子大先生が選定中の動画がございますので、ぜひご覧下さいませ♪
こちらの内枠がストラディバリ黄金期のモルド"FORMA B"。
偉大な名人によって完成された歴史的型を、現代の名工が満と持しての製作。
マイスター茂木の眼鏡に叶う、上手いストラドモデルはなかなか出会えないのです。
商談成立を記念して、マイスター茂木とスパドーニ氏記念の握手。あなたのパッションは我々が伝道師となります!
それでは、今日はこの辺で。
Ciao!!