島村楽器公式ブログ

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2016年春弦楽器ヨーロッパ買付レポート イタリア・クレモナ編2

皆様こんにちは!シマムラストリングス秋葉原 楽器マイスターの茂木と申します。
この春、みなとみらい店楽器アドバイザーの石井、秋葉原店リペアマン鍵主と3人で、皆様にご紹介する楽器を買い付けて参りました。今回は、プラハ、パリ、ブリュッセル、フランクフルト、そしてクレモナと各所を訪れ、たくさんの楽器・弓・人と出会うことが出来ましたので、報告させていただきます!
今回買い付けてきた楽器は、4月29日から秋葉原店を皮切りに全国をまわる楽器フェスタにてご紹介させていただきますので、どうぞご覧ください。

クレモナで一人買い付けに翻弄する私(茂木)が、いよいよ最後の目玉楽器であるタディオーリの自宅工房にお邪魔することになりました。もう12年来の付き合いなので、今では自宅に泊めてもらっています、、、パガニーニ愛用のカノンモデルの出来も楽しみですが、奥様の手料理を堪能するのも、、、実はひそかな楽しみなんです!

ここで改めてタディオーリとの出会いをお話ししましょう。私がはじめて楽器を仕入れる立場になりクレモナを訪れたのは12年前の3月でした、それまで何度も個人的に職人としてここを訪れたことはありましたが、いわゆるバイヤーとしては初めての経験です。なかなか思うように良い楽器に出会えず途方に暮れていたころ、やっと出会えたのがタディオーリでした。しかし完成して試奏できる楽器はたった1本ガルネリモデルのみでしたが、、、、その1本こそ私が求めていた「良質の新作クレモナ製オールドの名器コピーモデル」でした、その作り、ニスの仕上げ、風格、その出来栄えに仕事を忘れて見入ったのを覚えています。
そして試奏してさらにノックアウトされました、それはとても出来たての新作楽器の音色ではなかったのです!

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タディオーリの自宅はログハウス風で、室内と工房もウッディな雰囲気に溢れていて落ち着きます。
工房は広ですがクレモナのリュータイオらしく昼間から真っ暗、、こうすることにより、ランプの光のみで木の微妙なラインや響板のふくらみを見易くして作業していますし、そもそもヨーロッパ人は室内を隅々まで明るくするのは好まずに、ろうそくの光を理想とするようです。



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さていよいよメインテーマの楽器「ガルネリデルジェス、カノンモデル」をみせてもらいました。
まずこれはヘッドの渦巻き部分。
デルジェス晩年の特徴である大きくて不恰好ですが迫力のヘッドが見事に再現されています!


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ボディのふくらみもボリューミーですが全体的にはフラット、、という絶妙なラインを再現しています。
タディオーリは今回の楽器を製作するにあたり、オリジナルのカノンを短期間貸与されて演奏活動をしていたプロ奏者とコラボレートしました。
何度もオリジナルのカノンを工房で手に取り、厚み膨らみ寸法も直に計測して完全再現したものですから、その再現性の贅沢ぶりが納得の出来栄えです!!!


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こちらもカノンの裏板のクローズアップです、、そうですこのオールドバイオイン真っ青のニスの質感、色合い、、素晴らしいですね。

お知らせ
(こちらの楽器はすでに販売済みになりました。)

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さて、仕事の後はお待ちかねの奥様の手料理をいただきました。
粉からこねて作ったパスタ、ソースは定番のトマトソースこちらももちろん手作り。
思わず「ボーノ 美味しい」を三連(笑)してしまいました! なんとナチュラルな優しい味でしょう、しかもおかわりが止まらなくなります(汗)、今までの生涯で一番美味しいパスタの味です。


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幾らパスタが美味しいといっても、イタリアではあくまで前菜!
本日のメインディッシュ 「ミラノ風、フィオレンティーニTボーンステーキ」。
これがまたジューシーな味わいで美味しく、普段ステーキなんて食べなれていない私でもあっという間に平らげてしまいました!



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最後に次回作に向けてすでに製作を開始している楽器の写真をいくつかご紹介します。


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まだ詳細は明かせませんが、、、詳しい方は!!!っとなったのではないでしょうか。
そうですあの楽器が、いよいよ秋のお披露目に向けて製作開始です、、。
乞うご期待下さい。

選び抜かれた楽器が一堂に会する祭典「第20回 楽器フェスタ」10店舗で開催!

テーマは「Paganini & his Guarineri “ Canone “ パガニーニのカノンガルネリ」

19世紀最大のバイオリニスト、パガニーニが愛用したバイオリンがガルネリでした。その強烈な個性でついたあだ名が「カノン砲(大砲の意味)」。今回そのガルネリモデルを、現代イタリアの名工が見事に再現した名品をご紹介します。同時に現地で選りすぐった様々な個性のモダン~新作の楽器と弓もご用意して、皆様のご来場を心よりお待ちしております。

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