皆様Buongiorno!!
島村楽器弦楽器アドバイザーの糸山です。
マイスター茂木、電車の前でのワンショット。
クレモナから電車で約2時間半、今日はヴェネト州第3の都市、パドヴァへとやって参りました!
パドヴァ駅にて、筆者。
今日は、以前から注目していた3名の製作家を訪ねるために、一行は初めてパドヴァを訪れました。あと30km先に行くと、ヴェネチアの街があるというロケーションです。
全然違う人の家の呼び鈴を押してしまうマイスター茂木(笑)
まず1件目に訪れたのは、ジョバンニ・ラッザーロ氏のアトリエです。
ラッザーロ氏は、イギリス・ロンドンのフロリアン・レオンハルト氏の工房で、製作と修復のアシスタントを務めて力をつけた製作家です。
ソファに並べられたハイクオリティな作品と、フィロソフィーについて熱く語るラッザーロ氏。
彼の新作楽器はあのウート・ウーギ氏をはじめ、多くの演奏家に愛用されています。今日もそのユーザーの1人であるグラウコ・ベルターニン氏(Glauco Bertagnin)が楽器の調整でたまたま訪れており、私達の代わりにラッザーロ氏の作品を演奏して下さいました。
ベルターニン氏の素晴らしい演奏を拝見。(タルティーニ:悪魔のトリル)
さらに、工房に遊びに来た音大生のマテオ君も加わってくれて、何だか賑やかな雰囲気に。彼もまた、ラッザーロ氏のバイオリンを気に入って購入したそうです。
マテオ君も私達の代わりに弾いて下さいました!
長時間の選定の結果、最終的には、「折角なら島村楽器の為にスペシャルモデルを作りましょう!」という結論に至り、来年の秋完成を目安に、型、使用する木材やニスの色に至るまで、詳細な打ち合わせをして参りました。
テーブルに並んだラッザーロ氏の作品。手前の1本はグランチーノ・モデル。奥の2本はゴフリラー・モデル。
製作には、このモルド(型)を使用します。
バイオリンのモルド
拡大写真も掲載します。
わかる方には「アッ!?」となるかも知れません。
モルドのアップ画像
フィッティングには、こちらのイギリス製超高級パーツを。この袋の中身だけで7万円くらいするらしいです。湿度変化の影響を受けない特別なエボニーペグなんだそうです。納得!
イギリス製超高級パーツ
ラッザーロ氏のアトリエにはたくさんの絵が飾られていて、そのうちの1枚には、多くの演奏家が訪れた記念にこの絵にサインを残していました。
工房内に飾られたサインボード
帰り際に、私の知っている人の名前が駒の上に堂々と足されていました。
サインボード拡大
いつの間に(笑)
それでは、今回はこの辺で。
Ciao!!
今回イタリアで買い付けた弦楽器は、弦楽器フェスタでお披露目します
今回マイスター茂木と糸山が買い付けを行った弦楽器は、11月〜12月各地(大阪・川崎・横浜みなとみらい・札幌・新宿・南船橋・福岡・奈良)の島村楽器で開催される、島村楽器弦楽器フェスタにて展示・お試しいただくことが出来ます。
日程等決まり次第順次情報を公開致しますので、弦楽器フェスタページもあわせてご覧ください。
- 島村楽器弦楽器フェスタページへ(内容は前回のものとなっております。ご了承ください。最新情報10月3日公開予定。)
2014年秋 弦楽器イタリア買い付け日記はこちら