皆様Buongiorno!!
島村楽器弦楽器アドバイザーの糸山です。
今朝は、とあるマエストロのご好意で、彼の車でミラノからクレモナへ移動しております。
そのマエストロとは、去る今年6月に来日イベントをさせて頂いた福岡の皆様には、特にお馴染みの彼です。
愛車のAudiのドアがまさかの故障(笑)
それではご紹介しましょう。
ミスター・マエストロ・アンドレア・シュッツ!
学生時代の卒業作品:ライオンヘッドのバイオリンと共に。(非売品)
今日はクレモナ市内の工房はどこもお休みの日曜日ですが、特別に工房を開けて頂いて、彼の最新作をいち早く選定させてもらうことにしました。
アンドレア・シュッツ氏の工房の前にて筆者と。
シュッツ氏とは、ちょうど10年のお付き合いになりますが、私達の全品検品&全品試奏の姿勢は決して崩さず買い付けを行っております。馴れ合いで買い付けることは絶対にあり得ません。
シュッツ氏のバイオリンを試奏するマイスター茂木。
10年ともなりますと、我々もシュッツ氏の「音」を熟知してますので、常に最高の状態で買いつけるために、仕上がった作品を特別にチューンアップしてもらっています。
魂柱の位置を確認するシュッツ氏。(5回目)
その時の仕上がりを瞬時に把握して、試奏を行いながら調整を繰り返します。お客様が楽器をストレスなくイージーに奏でられ、楽しく弾き易いバイオリンになるようなイメージをシュッツ氏と一緒に共有し、トップコンディションに持っていきます。
シュッツ氏とマイスター茂木の技術的な打ち合わせの様子。
それでは、アンドレア・シュッツ氏の2014年秋の最新作をご紹介しましょう!
Andrea Schudtz, Cremona, 2014 "Persophone"
深く包み込まれるような包容力のあるトーンが特徴のストラドモデル。
ギリシア神話の冥界の女神、ペルセポネと名付られたこの特別な作品は、父パブロ・シュッツから受け継がれた稀少な古材のみを使用しております。
Andrea Schudtz, Cremona, 2014 "Emerald Tablet"
包み込むようなアンドレアトーンはそのままに、サスティンの長い、よく響くサウンドが加わったガルネリモデル。1743年の名器“Saulet”をモデルにして製作され、エメラルド・タブレットと命名されたスペシャルな1本です。
Maria Schudtz, Cremona, 2014 Violoncello Model: Antonio Stradivarius 1711 "Mara"
アンドレアの実妹マリア製作のチェロを入手しました!表板に25年物のイタリアンスプルース、裏板にはバルカン半島の14年物のメイプルを使用し、新作ながら既に弾かれていたかのような、小慣れたサウンドはきっと多くのチェリストを魅了することと思います。ストラドモデル。
Maria Schudtz, Cremona, 2014, Model: Antonio Stradivarius 1707 "Hammer"
こちらもマリアの作品、ストラディヴァリウス1707年の名器を自身の作風に昇華して製作されています。実際の寸法よりもボディレングスを2mmあえて短く設計されており、運指がし易く仕上がっているところが人気の秘密です。
マイスター茂木がマリアのチェロに感服している様子。
今回も素晴らしい作品たちを持ち帰ることができました。展示会が楽しみです。
そして!、来たる12月20日(土)と21日(日)の2日間、弦楽器フェスタ 札幌クラシック店会場にて、アンドレア・シュッツ氏が再来日致します!!
当日は、シュッツ氏によるセミナーの開催など催しも企画中ですので、どうぞお楽しみに。
ランチタイムでシュッツ氏と作戦会議中。
シュッツ氏御用達、手作り生パスタが売りの地元の食堂にて。ポルチーニ茸のタリオリーノ。
それでは、今回はこの辺で。
Ciao!!
今回イタリアで買い付けた弦楽器は、弦楽器フェスタでお披露目します
今回マイスター茂木と糸山が買い付けを行った弦楽器は、11月〜12月各地(大阪・川崎・横浜みなとみらい・札幌・新宿・南船橋・福岡・奈良)の島村楽器で開催される、島村楽器弦楽器フェスタにて展示・お試しいただくことが出来ます。
日程等決まり次第順次情報を公開致しますので、弦楽器フェスタページもあわせてご覧ください。
- 島村楽器弦楽器フェスタページへ(内容は前回のものとなっております。ご了承ください。最新情報10月3日公開予定。)
2014年秋 弦楽器イタリア買い付け日記はこちら