島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

手軽に本格的なアナログシンセが楽しめる「KORG(コルグ)monotribe(モノトライブ)」レビュー。

こんにちは。Webサイト担当のトグチです。
このブログでいつもトグチは、島村楽器Webサイトのお知らせを中心に書いていましたが、今回はバイヤータナカからのリクエストで、コルグさんから先日発売されたラップトップシンセサイザーリズムマシンKORG monotribe(モノトライブ)」についてご紹介させていただきます!

佇まいがトグチ的にたまらないですねーーーー

実はトグチはかなりの電子楽器好きでして、家にも何個か電子楽器やシンセサイザーを所有しているんです。ちょうど今回のmonotribeもお店に入荷したら仕事帰りによって閉店まで触り倒そうと思っていたところでしたので、タナカさんからのオーダーに乗っかってみました(笑)

そもそもシンセサイザーって?

タナカさんからの要望として、

「ギターをやっているけどシンセってなんなのかいまいちわからない」そんな方でも興味が持てるような記事をお願いします

とのことでしたので、女の子でもわかるように頑張って紹介してみたいと思います。

シンセサイザーとは、基本的にはオシレーター(音が作られる場所)というところから出る音を、

  • オシレーターから出た音を、鍵盤を押したらこんなスピードで音が大きくなって、鍵盤を離すとこんなスピードで音を小さくしたい
  • 鍵盤を離したら音程が上がるようにしたい
  • 鍵盤を押していると音がゆらゆらするようにしたい

などなどを自在に加工(シンセサイズ)することが出来る楽器です。
オシレーターの音で有名な音といえば、テレビが終わったあとになっている「ぽーーーー」という音がありますよね。あれはサイン波って音になります。
他にも有名どころで三角波・ノコギリ波・パルス波とオシレーターがあって、音をパソコンの画面で表示させると読んで字のごとくの状態で表示されます。
「あれ?あのアーティスト、ピアノの音を演奏してたけど?」と思った方は鋭いですね!それはここで言うオシレーターの音がピアノの音を使っているシンセサイザーと言うことになりますね。

詳しく知りたい方はとたんに難しくなりますがウィキペディアをご確認ください

KORG monotribeって?

それではシンセサイザーについてざっくり説明したところでmonotribeで出来ることをご紹介します。
KORGさんのサイトにあった特徴を引用させていただき、分かりやすい補足を加えてみます。

  • 表情豊かなアナログ・シンセ・サウンド。
    • 三角波・ノコギリ波・パルス波を使ったアナログシンセサイザーが、ひとつ用意されています。
    • アナログシンセはピアノの音が出ないシンセ、デジタルシンセはピアノの音が出るシンセ(ピアノの音が出せないデジタルシンセもあります)とざっくり覚えておいてください
  • アナログ回路で作ったバス・ドラム、スネア、ハイハット。
    • リズムの核となる音が3つ用意されています
    • レトロなゲームで「ポコポコ」なっている音です
  • ELECTRIBE譲りのステップ・シーケンサー。
    • シンセサイザーとリズムの音を、1小節を8個にわけて記録して、自動演奏させる事ができます。
  • シーケンスをダイナミックに変化させるACTIVE STEP機能、FLUX機能。
    • シーケンサーに記録した演奏情報をよりカッコよくさせる機能です
  • クロマチック音階で演奏できる、自動チューニング機能。
    • 下に書いてあるリボンコントローラー鍵盤で「ドレミ」が演奏できます(兄弟機種のmotoronは出来ませんでした)。
  • 進化した多機能リボン・コントローラー鍵盤。
    • 上に書いた「ドレミ」以外にも、広い音域を演奏できたり、シーケンサーに演奏情報を記録する時に「音の長さ」を決めるために使えたりします
  • 選択可能なオシレータ波形、ノイズ・ジェネレーター、多彩なLFO。
  • 名機MS-10/MS-20と同じVCF回路を搭載。
  • SYNC端子搭載により、複数台での同期プレイも可能。
    • 2台のmonotribeを「いっせーのせ!」で再生することができます
  • 電池駆動、スピーカー内蔵、どこでも使えるコンパクト・サイズ。
    • 読んで字のごとくで、いつでもmonotribeが遊べちゃいます

こんな感じで、手頃な価格でシンプルながらも表現豊かにいろんな音を出して遊ぶことが出来るのが、KORG monotribeになります。

monotribeのパネルを見てみましょう!

ではこの記事を読んで最寄りの島村楽器でmonotribeが触れるように(笑)、パネル上のつまみやボタンについて簡単にご紹介します。

VCO(ぶいしーおー「オシレーター」)


まずはシンセサイザーの核となるオシレーター部分です。
「OCTAVE」と書いているつまみは、鍵盤に触れたときに出る音の音域を設定することができます。数字が少なくなるにつれ音が高くなってくれます。
「WAVE」はどのオシレーターを使うか選択でき、上からノコギリ波・三角波・パルス波です。好みで選んでOKです。
「NOISE」つまみは「WAVE」で選んだ音と一緒に、ホワイトノイズという「サーーーー」という音を混ぜることが出来ます。これもお好みでどうぞ。
「RANGE」はmonotribeに用意されている鍵盤の設定を変える場所になります。

VCF(ぶいしーえふ「フィルター」)


ここを触ると「あ!シンセサイザーってこんな音だ!」と思えるのがこの場所になります。
「CUTOFF」を触ると音の明るさを調整できます。「PEAK」をいじると明るさの調整をどれだけ強調するかが設定できて、良くある「ミョンミョン」という音になります。おすすめはCUTOFFをちょっと左側に回しておいてPEAKをいじると楽しくなります。

VCA(ぶいしーえー「アンプ」)


「LEVEL」を触るとシンセサイザーの音量が調整できます。
「EG」は音を鳴らしたときに音量がどのように変化するのか設定できます。一番上は「音が鳴ってからだんだん小さくなる」、真ん中は「押している時はずっと鳴っている」、一番下は「音を鳴らすとだんだん音が大きくなる」です。

LFO(えるえふおー)


ここを触ると、音程や音の明るさが周期的に揺れる効果を作ることができます。「RATE」が揺れの速さを、「INT」揺れの深さを調整できて、下にあるスイッチでどんな揺れを作るかが設定できます。フィーリングでかっこいい変化を見つけてみると良いと思います。

シーケンサーセクション


本体パネル下部が、シンセサイザーとリズムパートの演奏を記録したり、鍵盤で演奏したりすることが出来る場所になります。
どうやって記録するかとかは言葉より映像を見ていただくほうがが早そうなので割愛します(笑)。

その他


「RHYTHM」はリズムパートの音量を調整することができ、「TEMPO」はシーケンサーの自動演奏の再生スピードを調整することができます。

実際にどんな風に遊べるのかはこの動画をチェック!

以上がmonotribeの各設定の簡単な説明になります。
でも「ここをこうすればこうなるのはわかったけど、実際にどうやって演奏するの?」という疑問が残ったと思います。
トグチも説明することは可能なのですが、文章にするとスゴイ量になってしまいそうなので、調度よい動画がありますのでご紹介します!
KORGさんのYouTubeチャンネルにある「KORG monotribe まるわかりビデオ」シリーズの動画を上の文章と一緒にチェックすれば、島村楽器に遊びにいらした際に、店頭にあるmonotribeを使って楽しく遊べること間違いなしです!

monotribeのシンセサイザーについてはこちら


monotribeのシーケンサーを使った自動演奏の方法についてはこちら


次回はちょっと突っ込んだmonotribeの使い方をご紹介します!

いかがでしたか?
シンセサイザーを触ったことがない人でも理解できるように、できるだけ頑張って書いてみたのですが、「ちょっと遊んでみたい!」と思っていただけたら嬉しいです。

誰でも簡単にかっこいいサウンドを鳴らすことが出来る「KORG monotribe」ですが、まだまだ色んなことが出来るんです。
次回はちょっと突っ込んだmonotribeの使い方をご紹介しようと思います。

KORG monotribeは、島村楽器各店舗・島村楽器オンラインストアにて発売中です!
販売価格は¥17,850(税込)となっております。

島村楽器は、みなさんのご来店を心よりお待ちしております。

ではまた。

ローランド「JUPITER-80」発売直前レポート!

皆さんこんにちは、今回が「はてなダイアリー」初デビューのバイヤーサカウエです。
これからデジタル関連の製品を中心とした情報を皆さんにどしどしお伝えしていく予定です。どうぞよろしくお願いします。

さて、サカウエは仕事で音楽を作る機会もあったりするのですが、最近主に使う楽器はほとんどソフトウエア・シンセサイザーだけで完結してしまうケースが多くなりました。

何しろ打ち込みからマスタリングまでパソコン一台でOKですので非常に楽チンですよね。

しかし「やっぱりシンセはハードだ!」と改めて実感させられたのが、先日ローランドさんで試奏させていただいた話題の超弩級シンセサイザー 「JUPITER-80」(ジュピターエイティー)です。

今回はその新製品JUPITER-80の発売直前レポートをお伝えいたしましょう。

JUPITERというネーミング

さて、昭和3◯年生まれのサカウエはJUPITERというと、反射的に1980年初頭にローランドが発表したポリフォニック・シンセの銘器「JUPITER-8」を思い出してしまいますね。

「JUPITER-8」はハワード・ジョーンズやジャーニーといったミュージシャン、坂本龍一さんといったアーティストが愛用していたビンテージ・シンセです。

当時の価格でなんと98万円!現在だと200万円くらいの価値でしょうか?学生の私には高嶺の花の存在でしたね。

で、新製品のJUPITER-80のルックスですが、まさにこれはJUPITER-8クリソツ。

こちらが「JUPITER-80」

オリジナル「JUPITER-8」

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Photo by Ed Uthman


早速ローランドのご担当者様にお尋ねしてみました。

サカウエ「あのーやっぱりJUPITER-80はJUPITER-8の完全復刻版なんでしょーか?」
ご担当者様「いえ違います( ー`дー´)キリッ。JUPITERという名前はローランドのフラッグシップ(最高峰)モデルという意味なんです・・・」

なるほど。フラッグシップっていうからには値段も一番高いということになりますが、単にオジサンの懐古趣味を満足させるためシンセじゃなさそうです。

さすがローランドさん。決して過去は振り返らないイノベーション企業。

さっそくプリセット音色を弾いてみましたのでご覧ください。

うーん確かに納得。
「JUPITER-80」はそのアナログチックな見た目からは想像できない最先端のサウンドを生み出すことができるシンセでした!(後ろ向きなオジサンはしばし反省、、でも元祖JUPITER-8の音色も収録してるあたりは、ローランドさんのサービス精神を感じました)

パフォーマンスに最適なライブシンセ

デモ動画で手をかざして音色を変えていたのはD-BEAMというコントローラーなんですが、JUPITER-80はこうしたコントロール機能が非常に充実しています。
中でも数多くの音色設定を複数同時に変更できる「トーン・ブレンダー」という機能の威力は絶大でした。
つまみを回すとまるで万華鏡のようにサウンドが変化するのですが、何が起こるか自分にも見当がつかないという、まさに一期一会サウンドといえるでしょう。
鍵盤タッチも非常に馴染みやすく、これぞパフォーマンスのためのライブシンセという感じですね。

最新の「SuperNATURAL」サウンドを搭載

JUPITER-80は全音色に「SuperNATURAL音色」という新音源を搭載しています。

また「Behavior Modeling Technology(ビヘイビア・モデリング・テクノロジー)」という「生楽器を演奏する際の、独特の振る舞いを表現することができる」新技術が採用されているそうです。

「Behavior Modeling Technology」〜なんだか難しい名前ですが、百聞は一見にしかず。いろいろな音色を試してみました。


自然で豊かな表現力

いやーびっくりしました。まるで生楽器そのもの! 従来のシンセではまず無理だった管楽器、楽器の独特の表現を、いとも簡単に鍵盤で演奏できるんです。

特にバイオリンや二胡といった楽器音色の音の艶やかさ、トランペットの音の跳躍とかは弾いていて最高の気分ですね。ギター音色も和音で弾くと勝手にバラけてくれるので、ストロークの感じが簡単に再現できます。

特別な演奏方法なしで、ただ鍵盤を弾くだけでこうした生楽器の演奏方法を再現してくれるってところがこのJUPITER-80のすごいところですね。

パワフルなライブセット

JUPITER-80ではこうしたSuperNATURAL音色を最大4つ重ねた音色を「ライブセット」と呼んでいます。
これだけでも十分に分厚いサウンドなんですが、これをさらにアッパー(鍵盤の高音部)とロワー(鍵盤の低音部)で重ねて演奏することができてしまうんですね。

たとえばピアノとストリングスを同時にを演奏しながら、トップノートだけフルート音色を重ねるといった、新次元のパフォーマンスもJUPITER-80一台でできてしまうんですね。

さて、ローランドのフラッグシップ(最高峰)モデルにふさわしい、最新鋭のサウンドと最高の表現力を搭載したパフォーマンスに最適なライブシンセ「JUPITER-80」。

サカウエは、ライブ派、クリエーター系、本格派のプロフェッショナルの方だけでなく初めてシンセサイザーを買うという方にもこのJUPITER-80はオススメできると思います。

詳しい製品情報は下記をご覧ください。

発売は6月30日、JUPITER-80は全国の島村楽器で予約受付中です!
島村楽器は、みなさんのご来店を心よりお待ちしております。

これからもサカウエはデジタル楽器についてのレポートをどんどんご紹介していくので、どうぞよろしくお願いします!

「説明書いらず」なマルチエフェクター!ZOOM G3発売!

こんにちは。バイヤー タナカです。

新入生のみなさん、新しい環境には慣れましたか?6月といえば、部活もそろそろ本格的に始まりますね。

ありがたいことに毎年この季節、島村楽器には軽音楽部に入りバンドマンとしてデビューを飾るべく1本目のギターやベースを探しにご来店されるお客様が大勢いらっしゃいます。
思い起こせばタナカもはじめてベースを買ったのは、5月のゴールデンウイーク明けでした。

さて、バンドマンデビューを飾ったみなさん!
そろそろ「思ったような音がでないな?」と悩んでいませんか?

そんな時、必要になるのがエフェクター
エフェクターって何を買えばいいの?」
「そもそも何がどんな音がするのかわからない!」
という方も多いはず。

そんな方におススメ!
今回は、ZOOMマルチエフェクター新製品G3をご紹介いたします。

コンパクトエフェクターが3つ合体? ZOOM 「G3」

マルチエフェクターの良いところは、1台で様々な音が手に入るところ。
1個1個音を聞いていけば、たくさんのエフェクトを知ることが出来、今後の音作りの勉強にもなります。

しかし、難点をあげるとすれば操作が難しそうなところ。
タナカも最初に購入したマルチエフェクターを使いこなせず、友人に譲ってしまった思い出が・・・。

しかしZOOM「G3」は一味違います。
コンパクトエフェクターが3つ合体したようなルックス。
「マニュアルレス(説明書いらず)」をコンセプトに設計された「G3」は、マルチエフェクターながらコンパクト感覚で直感的に操作ができます。

手順としては、

  1. 左から順番に使用したいエフェクトまたはアンプモデリングを「TYPE」ボタンで切り替えて選択。
  2. 「PAGE」ボタンを押しパラメーター画面に切り替えて、フロントのつまみで調整。
  3. フットスイッチでエフェクトのON/OFFを切り替えればOK。

上記の手順を繰り返すことで好みのエフェクターを組み合わせることが出来ます。

※複数のアンプモデルを同時使用することはできません。
アンプモデルおよびHD Reverb使用時は、同時使用エフェクト数が最大2つに制限される場合があります。

なかなか面白いのは、ディスプレイに表れるモデルとなったエフェクターの画像。
思わずにやっとしてしまうものになっております。

今回は、全ての表記を一挙公開!

うーん、贅沢です。
これを読むだけでもエフェクターの知識を身につけることができますね。

さて実際にいくつか音を聞いてみましょう!
こちらは新製品発表会でのアースシェイカー SHARAさんによる「G3」のデモンストレーションです。

どうでしょうか?
やはりその使いやすさが際立ってますよね。

次のステップ 音楽制作に挑戦!

この「G3」はエフェクターとしてだけでなく、直接PCに録音できるオーディオ・インターフェース機能を搭載しています。
Steinberg社のレコーディング・ソフト『Sequel LE』が無償バンドルされているので、本格的な音楽制作にも挑戦できますよ。
エフェクターを勉強した後は、録音に挑戦してみてはいかがでしょう?

まとめ

タナカ個人的に、久しぶりに感動したマルチエフェクターでした。
搭載されている音色はスタンダードなものから遊び心を含んだ懐かしいものまで幅広いので、エフェクター大好き人間としては、非常に心がくすぐられました。
タナカの学生時代にこの「G3」があればなあ・・・。

「G3」の販売価格は¥19,800(税込)となっております。

さて、このエフェクター初回分は好評のため既に完売!
次回、入荷予定は6月下旬ですので興味を持った方はすぐに予約をおススメいたします。

一部の島村楽器店舗では展示品をお試しいただくこともできますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
島村楽器オンラインストアでも発売中です。

島村楽器は、みなさんのご来店を心よりお待ちしております。

2011年5月「Roland新製品発表会」を見てきました!

こんにちは!バイヤーコンノです。
今回は、先月に秋葉原で行われました『Roland新製品発表会』についてをレポートさせて頂きます。

注目のシンセサイザーの新製品は「JUPITER-80」

「JUPITER」と言うのは、今ではビンテージシンセと言われる、1970〜1980年に発売されたRolandさんから発売されたシンセザイザーシリーズの名前で、JUPITER-4・JUPITER-6・JUPITER-8とそれぞれ4・6・8音の同時発音数があり、当時のシンセサイザーの中でも、かなり高級な電子楽器(ちなみにJUPITER-8は、当時の定価で¥980,000)で、YMOで坂本龍一さんがJUPITER-4を、細野 晴臣さんがJUPITER-8を使っていた事が有名です。
カセットテープインターフェース内臓だったという事で、当時はカセットに音色を保存していたんですね。驚きです!

↑デザインは当時のデザインに近いが、音色は現在の音源である「SuperNATURAL」サウンド。
もちろんカセットテープインターフェースもありません。(笑)

ちなみにJUPITER-8はこんなデザインでした。


https://farm3.static.flickr.com/2040/2039658601_d233d11ff0_z.jpg
Photo by Ed Uthman

「Behavior Modeling Technology」という新技術を搭載。

「JUPITER-80」には、「Behavior Modeling Technology」という聞きなれない言葉の新技術が使われています。Behaviorという言葉を辞書で調べてみると、「ふるまい,態度,行動」という意味がありました。
これをRolandさんの説明を踏まえて解釈すると、それぞれの楽器の音色によって、それぞれの音色にあった「ふるまい(表現)」をモデリングしてくれるという技術で、確かにデモンストレーション時のヴァイオリンのレガート奏法やピチカート奏法は、かなり本物のニュアンスに近く、目をつぶっていたら本当の楽器と間違えるくらいのハイクオリティーでした。


↑フラメンコギターのストロークとフィンガーピッキングも使い分られます。



↑音色はカテゴリーごとにカラーで、分かれているので非常に解り易い。



↑ビンテージシンセのJUPITARの音では無く、アコースティック音色にとことんこだわった「LIVE向けシンセサイザー」です。

価格は予定価格で、¥300,000前後との事でした。

発表会のデモ映像はこちら!

商品の詳細については、ローランドさんのホームページをご参照下さい。

ワイヤレスマイク付き簡易PAシステム「BA-55」「BA-55-WH」

今回の新製品発表会の中では、私のイチオシアイテム「BA-55」「BA-55-WH」。
今、人気のある簡易PAシステムにワイヤレスマイクが標準装備しているという優れもの。2.4GHzのデジタル・ワイヤレス方式で余計なノイズも乗りません。
ちょっとした路上ライブなどの楽器用の用途はもちろんですが、よく電気屋さんの前でやってるような新製品の発表イベントとかの屋外プレゼンにも重宝しますね!しかも、カラーも2色で白いスピーカーが超COOL!

↑ちょっと遠目の画像で解り難いのですが、「BA-55」のホワイトヴァージョンです。



↑こちらがデジタル方式のワイヤレスマイクマイク側のスイッチでECHOのオン・オフが出来るのも画期的ですね。

こちらの価格は、¥100,000前後の予定です。

発表会のデモ映像はこちら!

またこちらの商品詳細もメーカーホームページをご参照下さい。

次世代スタンダード・オーディオ・インターフェース「QUAD-CAPUTURE」

こちらは、今月(5月中順予定)発売される予定の新製品「QUAD-CAPUTURE」。
現在、オーディオ・インターフェースの中で、定番となっている「UA-25EX」の後継モデルです。
私個人の感想としては、やはり音の出入り口の機材は、金属筐体の方が同スペックでも音が締まって感じますが、皆さんもぜひ店頭でお試しください。(筐体剛性の関係なのではないか?と思いますが、Rolanさんはそんなに変わらないはずと言っておりました。)

昨年末より人気が出ている「OCTA-CAPUTURE」にも搭載されたプリアンプ(VS-PREAMP)とAUTO-SENS機能も搭載で、コストパフォーマンスはかなり高いモデルです。

今後のオーディオ・インターフェースのスタンダードになるのは、間違いないでしょう!


ROLANDさんのCAPTUREシリーズは、筐体がブラックで統一されてますが、業務用機器みたいでプロっぽくて良いですね。



↑OCTA-CAPTUREで人気だった、ボリュームバランスの自動調節機能「AUTO-SENS機能」も搭載。これで、音量バランスもらくらく調整。

価格は¥25,000前後を予定。発売は5月中旬〜下旬ともうすぐ発売。
初回入荷は少ないそうですので、ご予約の場合はお早めに!

詳しい商品詳細はRolandさんのホームページをご参照ください。

最後は「Micro BR」の後継モデル「BR-80」をご紹介!

そして、最後にご紹介するのは、ギターケースに入る小型サイズが人気の「Micro BR」の後継にあたる「BR-80」です。
「BR-80」の特徴は、何と言っても「JS-8」で人気だった機能「eBand機能」が搭載した事です。
eBand機能とは、お好みの曲や内臓のバッキングパターンをピッチ・スピードを自由に変更しながら、ジャム・セッションを楽しめるという機能です。

更にコンデンサーマイクオーディオインターフェース機能も搭載。夜は家で練習できないというギタリストの声も最近ではよく耳にしますので、これ一台で

と様々な機材が入った高音質ヘッドフォンアンプとして、「夜はこれとヘッドフォンのみで練習してます。」というユーザーも増えそうです。


↑MTR・eBand・LIVE RECと3つのモードがあり、用途にあったセッティングが呼び出されます。



↑液晶画面も液晶のカラーが変わり、ずいぶん見やすくなってました。

こちらの価格は、¥20,000前後の予定です。

発表会のデモ映像はこちら!

詳しくは、Rolandさんのホームページをご参照下さい。

今年のRolandさんには、目が離せません!

今回のRolandさんの新製品発表会の商品は、今後スタンダードな商品になっていきそうな物ばかりでした。
今回記事にした製品以外でも新製品がありますので、詳しくはRolandさんのホームページをご参照ください。

今回紹介しました新商品は全国の島村楽器で予約受付中!

既に発売間近の商品もあるので、お問い合わせはお早めに!
島村楽器は、みなさんのご来店を心よりお待ちしております。

「Ustream」や「ニコニコ生放送」で、本格的な映像配信に最適な「ローランドVR-5」レビュー(機能詳細編)

こんにちは。Webサイト担当のトグチです。
昨日このブログで、「Ustream」や「ニコニコ生放送」で本格的な生中継を行う際にとっても便利な機材「Rolandローランド) VR-5」について、どんなところが便利なのか、どんなところがお買い得(コストパフォーマンス)なのかを、簡単にご紹介しました。

今日は昨日に引き続きこの「ローランド VR-5」の操作機能の紹介や、実際のライブイベントで使った感想について書いてみたいと思います。

会場・撮影に使用したカメラについて


まず当日は、新宿歌舞伎町にあるライブハウス「OREBAKO」さんで開催させていただきました。

参考に会場のサイズについてですが、観客スペースで約5m四方で150人位がスタンディングで入れるサイズです。

どんなライブイベントだったのかについては、主催した新宿PePe店と、先日このブログで告知した記事をご覧ください。

次に会場で使用したカメラについてですが、ウェブカムなどは使用せずにビデオカメラで撮影した映像をビデオケーブルを使ってVR-5に接続する方法をとりました。

まず1台目のカメラは、長年島村楽器のイベントを文句も言わずに淡々と記録してくれた(笑)、キャノンのXV2というカメラを持ち込みました。
2002年に発売されたモデルで、ハイビジョン撮影には対応していませんが、かなり良いレンズが搭載されていて細かい設定ができるので、今も現役バリバリです。
設置場所は観客スペースの最前列右側に設置をしたのですが、ステージと近い距離だと演奏者の全体を撮るのが難しくなってしまうので、WD-58Hというワイドコンバーターをレンズに装着して、通常のレンズよりよりも広い範囲を撮影できるようにしました。


もう一台のカメラは、ライブハウスに据え置きされているビデオカメラを使用しました。
設置場所は観客スペース後方からステージを見下ろすようにありました。

ちなみにUstreamなどの配信でビデオカメラを使う場合、ハイビジョンで配信を行うのは、パソコンの処理速度やインターネット回線が厳しいのが現状です。
現在主流なのは、HD(ハイビジョン)ではなく、SD(DVDやアナログテレビの画質)での配信になっています。

なので今現在ハイビジョンカメラを持っていて使うのは全然問題ないですが、もしこれからインターネットで生中継を行うためにビデオカメラを用意するなら、「miniDV」というマークが付いている古い規格のビデオカメラでも全然問題なく使用することが出来ますし、上でご紹介したXV2などを中古でゲットするのも良いと思います。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/6/60/Minidv_mark.png

ローランドVR-5も最終的に出力される映像のサイズはハイビジョンではなくSD画質になりますが、Ustreamに配信を行うならベストマッチなスペックですね。

オーディオ・ビデオの配線

次に上で紹介したビデオカメラや会場の音をどのようにVR-5に接続をしたかご紹介します。


まずオーディオについては、ライブハウスのPAミキサーからすべての音がミックスされた音を、VR-5用に用意していただき接続をしました。
VR-5のマイク・ライン入力はTRS/XLR端子に対応しているので、柔軟に対応できるようになっています。



ビデオカメラから出力される映像はS端子とアナログのビデオケーブルを使ってVR-5に接続しました。
それぞれのビデオケーブルは広い会場でも対応できるように20mのものを用意しました。




PC(今回はMacBook Proを使いました)との接続は、USBケーブル一本で済みます。
注意しないといけないのは、接続端子がオス・オスなので、VR-5に付属しているケーブルを無くしてしまうと用意するのがちょっと大変なところです。

あと、トグチは今回VR-5を触るときに一つだけ不安だったのが、パソコンに接続したときの安定性でした。

今までビデオカメラで撮影した映像をパソコンに取り込んで、Ustreamで配信する際はIEEE1394(iLink・FireWire)端子のほうが安定しているという歴史があり、果たして実用に耐えれるのか?という感じでした。

この部分については、VR-5はパソコンとの接続にはOSにあらかじめインストールされている汎用ドライバを使って認識されるので、専用ドライバをインストールする必要もないし、MacOSX 10.6のMacBook Proでは極めて安定した動作をしてくれました。



写真がブレてしまっていてすいません(笑)
今回の配線は映像と音声を最終的にノートパソコンに送るだけなので、非常にシンプルな配線になっています。
VR-5には映像入力だけでなくオーディオ入力やPC用入力、各種出力端子が用意されているので、会場でミックスした音声を出したり、プロジェクターで映像を投影したりなど、より複雑な放送にも対応することが出来ます。



これが最終的なセットアップです。すごいシンプルだし特に配線がすっきりしていますよね。

操作パネルとか


では実際VR-5はどんな感じで操作できるのか書いてみます。



まず二つある液晶パネルのうち左側は、入力される映像信号(カメラ×3・SDカードからの出力)をチェックする画面になります。
凄いのはこの液晶はタッチパネルになっていて、表示させたい映像を指でタッチすると、そのチャンネルの映像に切り替わるようになっています。
またこのパネルは各種設定を変更するための画面としても使うのですが、タッチパネルのおかげ直感的に操作することが出来ました。


右側の液晶は現在出力されている映像が表示されます。



パネル上部の右側には、最終的に出力される映像と音声の出力を調整するつまみがあります。
映像のつまみはブラックアウトとホワイトアウトをすることができ、映像にハプニングがあったときもこのつまみでサッと対応することが出来ます。



パネル下部の左側は、オーディオミキサーが用意されています。今回はマイク・ライン入力にだけ音の信号が入って来ていたので他のチャンネルはフェーダーを下げてあります。

オーディオミキサー1〜4の下には、ビデオセレクトボタンが用意されていて、液晶パネル以外にボタンでも映像の切り替えができるようになっています。それに今どのチャンネルの映像が選択されているのかも分かりやすいですよね。



パネル下部真ん中には、ビデオエフェクトとPCからの映像と音声を調整するためのボタンが用意されています。
ビデオエフェクトは2つのチャンネルを合成するために使う「COMPOSITION」と、映像を切り替える際の効果を設定する「TRANSITION」に分かれています。
このパネルで切り替え時のTRANSITION効果を選択しておいてビデオセレクトボタンを押すと、選択した効果で切り替わる感じです。
効果の細かい設定についても、本番に操作をしている最中でもタッチパネルの液晶で簡単に設定変更をすることが出来るので、慣れてしまえば配信中に場面に合わせて細かい調整ができると思います。



最後パネル下部の右側には、SDカードに仕込んだ動画・静止画・音声をコントロールすることが出来ます。
例えばライブイベントであれば、開演前や休憩時にあらかじめPVを仕込んでおいて再生したり、参加バンドの写真を演奏前に表示させたりすることが出来ると思います。

さらにVR-5にはビデオレコーダーとしての機能も用意されていて、放送中に録画ボタンを押すだけでその時出力されている映像と音声をSDカード上に録画することが可能です。
Ustreamで配信した後に、後日編集を加えた映像をYouTubeにアップするといった使い方が考えられますね。

今まで難しかったことが、普通の人でも簡単にこなせそうなくらい分かり易くまとまったVR-5

いかがでしたでしょうか?
今まで映像配信をするためには様々な機材を用意して接続する必要があったり専門的な知識も必要だったのが、一台にコンパクトにまとまってボタン一つで操作できるようになったVR-5に、トグチは一日感嘆しきりでした。

ビデオデッキの操作を覚えるよりも簡単なのではと思うほど扱いやすく設計されているのか、説明書のページ数がとても少なく、30分位触れば殆どすべての機能がマスターできると思います。

今回はライブイベントをUstreamで配信した際の使い方をご紹介しましたが、例えば研修などを行う会議室や学校の放送室で使ってみたり、商店街のイベントで使ってみたりなどなど、様々な場所やシチューエーションで使える便利な機材だと思います。

  • 本気だけど出来るだけコストを押さえてUstreamにコンテンツを配信したい
  • 難しいことは嫌だけど手軽に複数カメラの映像を記録したい

という人にはVR-5は本当にオススメの機材なので、是非検討してみてください。

ローランドVR-5は、島村楽器各店・島村楽器オンラインストアでお取り寄せ・予約が可能なので、みなさんのご来店を心よりお待ちしております。

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