皆様こんにちは!
最近急速に髪の毛が細くなり、ミノキシジルをがぶ飲みしたい
育毛剤どれがいいですか?
ルシアー駒木です。
浅草橋の当工房も、引っ越しからもう少しで1年。
工房スタッフ全員、皆様に安心して気軽にそして楽しくお越し頂けるように、日々努めております。
工房内で日々楽器と向き合い、スタッフ皆互いに研鑽を積んでおります。
でも、、、それだけでは、実際に楽器が使用される場面で実施した作業がどういう結果(音)になっているのか、分からない事も沢山あります。
だからこそ、店舗にお越し下さる皆様との会話は、私達には宝物な訳です。
実際皆さんが弾いてみてどう感じられたのか、お話して初めて分かる訳ですね。
そしてそれはお付き合いのあるプロミュージシャンとの対話も同様で、
やはり勿論学びの宝庫。
プロの現場って楽器を良い意味で酷使しますので、私たちの開発楽器・作業後の状態など、楽器の良い面も悪い面も顕在化してきます。
街乗りテストでは分からない新型車の問題点が、サーキットのテスト走行で見えてくる、みたいな感じ。
そして、
実は、
つい先日もそんな場面がありましたので、
是非皆さまにもその様子をご覧頂ければと思います。
それではご覧ください!
新たな要望
ブログにご登場いただいた時は毎回反響の大きい、
福田洋也さん
twitter.com
洋也さんから少し前にご相談を頂きました。
洋也さんにはHISTORYのNT-S3と言うモデルを元にしたカスタムギターを使って頂いているのですが、
このギターは基本的に「ソロギター」として演奏する事を前提に音を作っていったものです。
youtu.be
最近、盟友坂本英三さん
twitter.com
とボーカル&ギターのデュオとして演奏される機会がグッと増えているという事で、「歌モノに合うギター」というテーマでご相談を頂きました。
早速、HISTORYのアコースティック開発責任者であるゴータロー氏とも秘密の相談。
実は、NT-C3と言うモデルをベースにして、音質変化を狙った別タイプのピックアップへの交換や、鳴りや響きをもっと豊かに出来ないだろうかと、内部設計などを見直して製作してみた、まさに《研究開発プロトタイプ》が本社にありまして。
何とも丁度よく(笑)
軽ーく洋也さんに、じつはこんなのが今あるんですけど、、、とお話してみると、、、
それ良さそうじゃん!と。
我々としても、このプロトを「現場で」試せる絶好のチャンス。
早速セットアップをし、試して頂く事に。
、、、ねえ皆さん、この展開、
ブログ的には、これで「そのギターがヒロヤさんに最高の相性で、メインギターになりました、めでたしめでたし」、、、となったら美しいでしょ??
なりそうな感じでしょ?
でもね、
これがならないんです。。。
そんな甘くない。
実は、ある日の配信ライブを拝見して私は青くなっていました。
明らかに音が悪く、低音が不自然にボワーンと耳障りな響きをしており、明らかに「機材側で低音を過剰に上げている」のが原因なのは明白な音でした。
洋也さんやその日の配信スタッフの方々がそれに気が付いていないとは思えません。
どんな状況だったのだろうと思ったのですが、
配信ライブ後ヒロヤさんにお伺いすると、「低音が全然出ない」と。
要するに楽器側からローが出てこないので、機材で必要以上に上げざるを得なくなったという事だった訳です。
これはいけません。
ギターをお預かり
ギターをお預かりして、
開発のゴータロー氏と共に細かなところまで検証しました。
数値的な事は勿論、ラインで弾いてみての確認、
波形での計測、
そして洋也さんの言葉を思い出して、物理側面・プレイヤー視点での側面、併せて考えていきます。
急激に激しく鳴らされたことで、我々の思わぬ変化が材に起きていましたし、そもそも音色も大きく変化していました。
新品のNT-C3とも比較検証します。
お預けして、弾いて頂いて、それを再度バラしてみてはじめてわかった事実が沢山。
これは細かな仕上げは絶対に対面で弾いて頂きながら作らないと、最終的なセッティングも上手くいかない予感がします。
そこでピックアップシステムの変更や、内部の音質バランス調整、ナットやサドルの製作など、大掛かりなものや時間を要する作業を工房で済ませた上で、島村楽器のスタジオを押さえて洋也さんにお越しいただき、仕上げる計画にしました。
いざ、待ち合わせの店舗へ!
やってきました。
島村楽器甲府昭和店
私も日帰り遠征だったので、色々とギリギリだったのですが、
店舗の皆さんが助けてくれました!
有難い(涙)
店頭には勿論ヒストリーも展開しています!
洋也さんも到着
洋也さんには本番でも使用している機材を持ち込んで頂き、まずはアコスのメインにになっているNT-S3 HIROYAカスタムから鳴らしてみます。
そして同じ機材セッティングのまま、ギターをNT-C3カスタムに
洋也さんのピッキングが私とは全く違う事は過去のブログでもご紹介していますが、弾いて頂いて初めて感じる事がどんどん出て来ます。
私も現場工具フルで持って来ていますので、
サドルを変えて試したり、
ブリッジピンの材質を変えて見たり、
その都度弾いて試して頂きます。
最終的はスタジオ内で木工にも手を付けて、音を創っていきました。


そういえばこんな発見も
今回のやり取りの中では、楽器本体以外の要素でも気付きが沢山ありました。
例えば、、、
搭載しているピックアップは、それ自体を試してもらう意味もあって、メインで使用しているギターのピックアップとは敢えて異なるモデルを搭載してお渡ししたんです。
結果として、お渡ししていた時に搭載していたピックアップシステムからメインギターのNT-S3カスタムでも使用している使い慣れたものに変更する事にはなったのですが、世の平均的なギタリストが試すのでは分からないメリットデメリットが、上記過去ブログでも確認された洋也さんの強靭なピッキングと現場でガンガン使って頂いた事で結果として確認出来た感じ。
正に「サーキットのテスト走行」だからこそ見えたものですね。
いろいろと、開発の参考にもなりました。
一通り、これで行こう!と言えるところまで音を詰めて、フレットの高さをこれで変更して一度試そう、という事にして、この日は終了。
最後に細かな音の事や今後の進め方までをお茶しながらミーティング。
楽器は再び工房へ
リフレットの為、再度楽器は工房に。
元々のフレットはコレ
一般的にリフレットの目的は「弾いて減っちゃったから修理として交換」ですが、
今回は「高さの変更」という能動的な目的なので、通常フレットを入れた後で行うすり合わせを極力行わないで済むように、いつも以上に丁寧にフレットを交換していきます。
元のフレットと比べて頂くと、一目瞭然。
フレットに合わせて、ナットなども高さを変更する為交換。
「ひとまず」完成
今回はこれでひと段落ですが、あくまでも「ひとまず」です。
これで現場投入して頂いて、何度もリレーションを繰り返していく事になります。
ある意味で終わりはない作業。
これは皆さんも同じですよ!
一度工房に預けて戻って来たから終わり!じゃなくて、何度でも細かな詰めをする為に是非遠慮なく何度でも遊びにいらして下さい。
プロとのやり取り同様に、皆さんとも音作りが出来るのを楽しみにしております!!
お待ちしております!
ルシアー駒木でした!