みなさんこんにちは!シマムラストリングス秋葉原のカギヌシです。
前回までは弦楽器の修理・調整の工具を紹介していくシリーズを掲載していました。
今回から新シリーズ「弦楽器セルフチェック講座!」を開講いたします。
弦楽器を演奏される皆さまから、「これは毛替えしたほうが良いでしょうか・・・」というお問合せを多数いただきますので、1時間目は毛替えのタイミングについてです。
大切な楽器や弓の状態をセルフチェックしてみましょう
音が出るからまだ大丈夫・・・ではありません。
毛が張られていて、松脂が付いていると、とりあえず音は出ます。
しかし、弦を擦ることで毛の表面が削れていき、だんだん引っ掛かりがなくなっていきます。
また、毛を張って弾くので徐々に弾力も失われていきます。
が、分かりづらいのがそのタイミングですね。
それでは次のセルフチェックを目安に、毛替えを行ってみてはいかがでしょうか。
毛が伸びきっている
毛を緩められるだけ緩めてみて下さい。
写真のように弓の棹よりも下にデロンとなっていたら、毛が伸びてしまっています。
毛の根元が黒ずんでいる
毛の根元は黒ずみ始めていませんか?
松脂と積もりに積もった手あか・・・ずいぶん毛替えをしてないと出てくる現象です。
毛の色が全体的に黄色っぽくなっている
たとえ新しく毛替えをして、全く弾かなかったとしても毛は劣化していきます。全体的に変色してきたら古くなっているサインです。
毛が少なくなってきた
演奏していて毛が切れる事がよくあります。それが重なるといつのまにか毛が少なくなっていて、以前より音が出ないなぁと感じる事も・・・
前回の毛替えから1年以上経っている
松脂が付きっぱなしで長く置いておくと、カビが発生し、弓の毛だけではなくケースの中にもカビの胞子が蔓延する原因になります。
毛替えの頻度は、長くても1年に1回のペースで行なうと良いでしょう。
こんな時も良いタイミング
多湿期に入る前、乾燥期に入る前
毛が古くなると毛は伸びきってしまいますが、それとは別に湿気の多い時少ない時で少し毛が伸びたり縮んだりします。
1年を通してベストな長さで演奏を行うには、梅雨に入る直前に1回、秋になって1回行うとより良いでしょう。
演奏会本番前
あまり直前だと、もしかしたら練習の時と感じが変わったと思われるかもしれないので、1週間くらい前に毛替えをして、新しい状態で少し馴染ませ、良い音で本番を迎えてみるのはいかがでしょうか。
松脂を変える時
松脂でも音色はかなり変わります。が、新しい松脂を上に重ねると混ざってその違いがよく分からなかったり、重ねたほうの松脂は取れやすく、結局以前の松脂で弾いていたりするので、ぜひここはお勧めしたいところです。
みなさんの弓の調子はいかがでしたが?そろそろ弓の毛替えのタイミングだな、という状態だった方はシマムラストリングス秋葉原やお近くの島村楽器までご相談くださいね!
シマムラストリングス秋葉原のカギヌシでした。
シマムラストリングス秋葉原のご案内
シマムラストリングス秋葉原は、お客様それぞれの音楽への想いをカタチにするため、弦楽器の修理・調整ができるバイオリンリペア工房を併設し、その他にも音楽レッスン、コンサート、演奏家や楽器職人との交流会イベントなど弦楽器を総合的に楽しんでいただける専門店です。
マイスター茂木が本場ヨーロッパで体験した理想的な音楽とお客様の関係の実現を目指し、ビギナーからプロ奏者までが音楽との緻密な関係を生み出せる新たな聖地となるでしょう。
皆様のご来店をスタッフ一同、心よりお待ちしております。
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