みなさん、はじめまして!はてなダイアリー初登場、ピアノ調律師のイシイと申します。
私は埼玉県さいたま市の閑静な住宅地にあります、アコースティックピアノ専門ショールーム「ピアノセレクションセンター」に所属しております。
コンサート調律、個人のお客様宅の調律、島村楽器のショールーム展示ピアノの維持管理を主な仕事として、充実したピアノ漬けな日々を送らせていただいている幸せ者です。
そんな私、「ピアノ調律を通じて日本の音楽文化向上に貢献したい!」という壮大な(無謀な?)夢を描いている、ちょっと(かなり?)マニアックなピアノ調律師です。よろしくお願いいたします。
さてさて、前置きはこのくらいにして……。
ピアノ愛好家のみなさんは、世界で一番支持されているピアノ「STEINWAY」の素晴らしさをどれくらいご存知でしょうか。
「メロウからブリリアントまで幅広い音色表現」、「繊細なピアニッシモから強大なフォルテッシモまで表現可能なダイナミックレンジ」、「軽快でレスポンスの良い俊敏なタッチ」、「サウンドベル効果」などなど……。
唐突ですがここで皆様に質問です!
「なぜ幅広い音色やダイナミックレンジを表現できるの?」、「なぜ軽快で俊敏なタッチが実現できるの?」、「サウンドベルの本当の効果って?」……。
いかがでしょう。なんとなくではなく、具体的に説明できる方は少ないのではないでしょうか。
ここでは、これらの「なぜ?」にピアノ調律師である私イシイが、具体的に分かりやすくお答えしていきます。
さらに、ピアノを分解したり、アクションモデルや色々な模型を使ったり、画像などを駆使したメカニック的な視点から、STEINWAYの魅力の確信にも迫りたいと思います。
きっとみなさんも、この「なぜ?」のところがメカニック的に分かってくると「ピアニッシモ、フォルテッシモの出し方」、「タッチによる音色コントロール」などが今まで以上にうまくなって、結果、演奏者としての表現力アップにつながってくるのではないでしょうか。
手前左から「ヘクサグリップピンブロック」「リム」「響板」、奥が「アクションモデル」
インターネットで検索していると、本当にたくさんのSTEINWAYに関する技術情報が出てきます。
ですが、ここでは「演奏に役立つSTEINWAYの魅力」というところに特化してお送りしていきたいと考えています。
また、こちらからの一方的な配信だけではなく、読者であるみなさんからのご質問やご意見ご感想、そのほか同業者の方からのご意見ご感想も大歓迎です。みなさんとのやり取りを通じて、私自身知らなかったことも出てくるでしょう。それをまた勉強しなおして、今後のお客様への技術サービスに活かしていきたいと思っています。
「みなさんの演奏のお役に立って、私の仕事にも役立つ=みんなでHAPPY!!」そんなダイアリーに育てていきたいです。今後ともご愛読よろしくお願いします。
上の画像はスタインウェイジャパンよりお借りした「グランドピアノカットモデル」です。フルコンサートグランドD-274の高音部3オクターブ分をカットして、中の構造が見えるようにした貴重な模型です。
このカットモデルひとつでスタインウェイの仕組みの約90%は説明できちゃいます。
ちゃんと弦が張ってあって、音も出るんですよぉ〜♪
ピアノサロン八千代店と 新宿PePe店で開催した「STEINWAYの秘密」セミナーでは、このカットモデルが大活躍。
STEINWAYの仕組みを約2時間にわたり解説しました。
超高級オモチャっていう感じで、多くのお子様にも喜ばれました。
次回Vol.2以降はSTEINWAYのメカニックを具体的に解明していきます。
乞ご期待、お楽しみに!!
STEINWAY(スタインウェイ)の秘密 他の記事はこちら
島村楽器ピアノセレクションセンターについて
ピアノセレクションセンターは、専用工房を併設したアコースティックピアノ専門のショールームです。
フロアには、新品・中古ピアノ、アップライト・グランドピアノを合わせて常時100台以上を展示しております。また、専用工房ではピアノの調整・点検・修理を行い、アフターフォローにもお応え致します。