こんにちは!島村楽器ピアノセレクションセンターのピアノ調律師ヤマザキです!
今回のはてなダイアリーでは、ピアノの外装傷修理について解明していきたいと思います(^^)!
茶色の艶有りピアノW106の外装のキズを直す瞬間に立ち合いました。
綺麗なお肌に打ち傷が!
まぁ!なんて事!!こんなところに打ち傷が! なぜ!なぜ!何でなの!!
説明しましょう。打ち傷(ウチキズ)とは打ち付けられた傷、つまり人間でいう打ち身と一緒です。
ピアノもさぞかし痛いことでしょう。
最近では私の中で自分に打ち身ができたら「打ち傷」とか「打痕(ダコン)」とか言うのが流行ってます。どうでもいいですね。
さてさてこちらの打ち傷、どうやって直していくのでしょうか…
削って盛って削って磨いて
打ち傷によって割れてしまった塗面部分を「ルーター」という機械を使って削っていきます。
皆さん見たことがあるでしょうか。よく皮のアクセサリーに名前を彫ったりする時にも使って
いますよね。このように「ジージー」言いながら削ってまいります。この時「ジージー」の
効果音が歯医者さんで歯を削っているような音で、「きえーッ(`罒′)!!!」ってなります。
次に削った箇所に塗料を盛っていくわけですが、外装にもいろいろと色や塗料の種類がございまして、
今回は茶色の外装ですが、表面は透明の塗料が塗ってあるので、透明の塗料を盛っていきます。
ちなみに「あ!外装の種類気になる!」という方は、「イトウサンの記事」をご覧下さい。
このようにピアノ本体の外装面よりも少しポコリとするぐらい多めに盛ります。そしてこの塗料が
硬化してからやすりを使用して、平面を出していきます。
「え!削って白くなっちゃってるじゃない!!」と、お思いの方も多いのではないかと思いますが。
ここからが腕の見せ所! こちらのバフを使用して外装面を磨いていきます。
手前側が綿でできた綿バフ、奥がネルでできたネルバフです。そのまんまですね。綿バフのほうが目が
粗いので、先に綿バフをかけ、仕上げにネルバフをかけます。綿バフで出来た傷を消していくイメージ
です。そうすると、あーら不思議!綺麗に仕上がっちゃうんです。
ほら、この通り!フラッシュたいたら「ぺかーッ!!」と、光ってます光ってます。
「ぺかーッ!!」光りすぎて目がくらむ…(゚゚)。
このようにピアノでレクションセンターでは外装修理を行っています。傷が癒えれば心もぺッかぺか!
私の心もぺッかペか!
心が綺麗になったところでお時間となりました。お読みいただきありがとうございます(^^)!
それでは今回はこの辺で失礼致します。
次回も私ヤマザキがお送りいたします。どうぞお楽しみに!
島村楽器ピアノセレクションセンターについて
ピアノセレクションセンターは、専用工房を併設したアコースティックピアノ専門のショールームです。
フロアには、新品・中古ピアノ、アップライト・グランドピアノを合わせて常時100台以上を展示しております。また、専用工房ではピアノの調整・点検・修理を行い、アフターフォローにもお応え致します。
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