島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

2013春 ROLAND/ローランド新製品内覧会レポート Vol.3 デジタル機器編

こんにちは。バイヤータナカです。
それではローランド新製品内覧会vol.3行ってみましょう!

Roland VR-09 リアルタイム・コントロール重視のライブ・キーボード

VR-09のまず注目すべき点は、フロント・パネル。
フロント・パネルにステージ即戦力重視のピアノ/オルガン/シンセが3つのブロックにわけられていることでリアルタイムの操作が簡単にできるようになっています。

2つの音色ボタンを同時に押せばレイヤー、スプリット・ボタンを押せば自動的にスプリット・モードへ移行するなど、ステージ上でのインスピレーションにも即対応できます。

また、ライブでの使い勝手が良いエフェクト専用つまみがこちら。
実際に鳴らしているサウンドにリアルタイムでエフェクトをかけることが可能です。

それでは実際にそのサウンド、パフォーマンスをご覧ください!

いかがでしょうか?

このVR-09は5.5kgの軽量設計の上、電池駆動も可能ですので、
ライブ・キーボードとして活躍が期待できますね!
同社のJUNOシリーズに変わる新たなライブ・キーボードのスタンダードになるのでは・・・?
と、個人的に期待しております。

Roland VR-09は、3月発売
販売価格¥99,800(税込)
を予定しております。

store.shimamura.co.jp


続きましてこちら!

Roland RD-64 64鍵盤のポータブルなステージ・ピアノ

RD-64は、グランドピアノのタッチを再現したアイボリー・フィールG鍵盤とSuperNATURAL Piano音源を搭載した64鍵盤のポータブルなステージ・ピアノです。

音色は、アコースティック・ピアノ、エレクトリック・ピアノやクラビ、オルガンの4カテゴリー、計12音色を搭載。
エフェクトも各音色カテゴリーに合わせてセレクトされた2系統の使用が可能です。

それでは、実際にそのサウンドをお聴きください!

シンプルで、操作が簡単なので普段こういったデジタルピアノに馴染みのない方でも安心なステージピアノではないでしょうか?

Roland RD-64は、3月発売
販売価格¥89,800(税込)
を予定しております。

store.shimamura.co.jp

Roland STUDIO-CAPTURE UA-1610 最大16インプットを備えたオーディオ・インターフェイスのフラッグシップ・モデル

マイクプリアンプ「VS-PREAMP」を12系統搭載、最大24ビット/192kHz、16イン/10アウトの入出力に対応した贅沢なオーディオインターフェイスです。
※サンプリング周波数を192kHzにした場合、8イン(INPUT1~8)/4アウト(OUTPUT1~4)の入出力に対応します。

バンドの一発録りにも対応できますね!

またフロントパネルには各インプット・レベル・メーターを装備しているのが、非常に実用的。
複数のチャンネルの設定を同時に変更できるレンジ・セレクト機能を装備しているので操作が楽になりました。

また既存のモデルにも搭載していた最適な録音レベルを自動設定するAUTO-SENS機能の搭載や、低レイテンシーを実現したVS-STREAMING機能も引き続き採用しております。



さらにSTUDIO-CAPTUREをコアキシャル・デジタルで接続することで2台同時使用も可能!
最大32イン/18アウトという巨大なレコーディング環境が出来上がります。

Roland STUDIO-CAPTURE UA-1610は、3月下旬発売
販売価格¥99,800(税込)
を予定しております。

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また、既に発売中のオーディオ・インターフェイス DUO-CAPTUREがmk2にブラッシュアップ。
USBバス・パワー仕様でWindowsMacに加えてiPadにも対応となりました!

iPad使用時には、別途Apple iPad Camera Connection Kit (Apple 社製)またはLightning - USB カメラアダプタ ( Apple 社製)と電源供給のできるUSBハブが必要です。

Roland DUO-CAPTUREmk2 UA-11-MK2は、
3月下旬発売
販売価格¥7,980(税込)
を予定しております。

Roland CD-2u / SD-2u 簡単操作で高品位なレコーディングが可能なSD/CDレコーダー

簡単な操作でハイ・クオリティな録音/再生可能なSD/CDレコーダーのCD-2u、シンプルなSDカード専用モデル SD-2uが発売になります。

本体上の高品位なコンデンサー・マイクで録音し、装備しているステレオ・スピーカーで瞬時に確認が可能です。

録音したもののスピードやキー/ピッチの変更、センターキャンセルやセンター・フォーカスなど多彩な再生機能を搭載しているので、楽器やダンスの練習、また語学の学習など幅広い用途で活躍する一品です。

Roland CD-2u / SD-2uは、2月23日発売
販売価格CD-2u:¥59,800(税込)SD-2u:¥44,800(税込)
を予定しております。

store.shimamura.co.jp
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まとめ

駆け足でお送りしてきましたローランド新製品内覧会レポートは今回で終了です。
印象としては、VR-09やCUBE Liteのように簡単に演奏ができる、演奏が楽しめるというコンセプトの商品が今回は目立ちましたね~。
これから楽器をはじめる方の選択肢の1つとして活躍しそうです!
タナカ個人的にはBOSS MO-2が日に日に気になってきております(笑)。
発売になったら改めてじっくりと試してみようと思います。

さて、今回紹介しました新商品は全国の島村楽器で予約受付中!
島村楽器は、みなさんのご来店を心よりお待ちしております。

緊急速報!(いまのところ)世界で一番詳しいINTEGRA-7徹底レビュー

こんにちはサカウエです。

ついに発売されたローランドさんのハード音源モジュールINTEGRA-7」。


このソフトシンセ主流の時代に、あえてハード音源を発表したローランドさんの男気を感じます。勝負です。

INTEGRA-7」って何?な方はまずはローランドさんのページをチェック!

で、売れてます。正直言って品薄です・・大変申し訳ございません。

さて、製品のスペック詳細は上記の製品ページを見ていただくとして、なんといってもSuperNATURALサウンド、凄いです。

実はワタクシ、INTEGRA-7の発売前から無理言ってローランド様に頼み込んで触らせてもらい、プレビュー動画をYouTubeにアップさせていただいておりました。

今回はこのINTEGRA-7徹底解析のまとめということで、その中からいくつかピックアップし、解説を交えてレポートしたいと思います。参考になれば幸いです。

INTEGRA-7基本機能のおさらい

まずはキーボーディスト篠田元一さんの動画を御覧ください

www.youtube.com

非常にわかりやすいデモです。さすがですねー。様々な革新的な機能がお分かりいただけたとおもいます。

それではワタクシからは、少々マニアック路線で紹介していくことにします。

SuperNATURAL音色を徹底的に使いこなす

みなさん突然ですが、SuperNATURAL音色を徹底的に使いこなすためには

「各楽器の特徴を知っておく」

と良いのではないでしょうか。

特徴というのは構造であったり、奏法のことです。たとえばギターだったら普通はは6本。

ピアノの演奏方法で「Let it Be」のイントロを弾くのは不可能ですが、でもそれやってしまうと「ギターっぽくないので」ギターに聞こえません。音域とかも重要です。

ということで、これから紹介する動画は、一応そういった点に配慮して演奏したものですが、まあ所詮キーボードしか弾けないワタクシですから多少のウソも見え隠れしていると思います・・大変申し訳ございません。

なにぶんそのあたり温かい目で見守っていただければ幸いです。

ギター

ギターのノーマル・チューニングは

E-A-D-G-B-E

最初はそれ弾いてます。

www.youtube.com

「ストラムモード」に切り替えると、同時に弾いても「バラ」けてくれるので、ベタな打ち込みデータでもそれなりに聞こえるのでありがたいですね。

なおストラムモードで和音を連続して弾くと、ギターのダウンストローク、アップストロークが交互に切り替わります、あら不思議。

また2半音以内の音高差で、やや速いレガートでハンマリング奏法、速いレガートで、スライド奏法を再現します・・・とはいっても、このあたりは別に意識しなくてもちゃんと勝手に「らしく」なるので問題ありません。とても便利です。

ギターまとめ

www.youtube.com

フラメンコギターのラスゲアード(を激しくかき鳴らすコード奏法)も簡単にできるのがお分かりいただけると思います。

ジャズ・ギター

www.youtube.com
ジャズ・ギターの場合、オクターブ奏法音色に切り替えることができます。これでウエスとか楽勝に演奏できるかもしれません。

ベース

非常にリアルなアコースティック・ベース
www.youtube.com

左手でフレーズの合間に弾いてるの「捨て音」で、なんとなくそれっぽくなります。

エレクトリック・ベース等まとめ

www.youtube.com

コントローラーを使用すると、演奏中にもハーモニクスとかミュート音色等に切り替えることができるのです。リズム感悪くてスミマセンでした(自覚してます)。

ネタ的にはマーカス、ジャコあたりが雰囲気出ます。

ヴァイオリン

本物のヴァイオリンのチューニングは

G-D-A-E

なんとSuperNATURAL音色のヴァイオリンも、一番低い4のG音はビブラートがかかりません!〜芸が細かーい

www.youtube.com

ポルタメントONにするとフレットを滑らす感じになりますね。これは擦楽器共通で、アーフー(二胡)なども同様です。動画では最後にお約束のピチカート音色でオチを付けました。

ハーモニカ&ハープ

今考えるとまったく脈絡ない音色の組み合わせでしたねー。

www.youtube.com

ハーモニカは、正直生演奏はムズいですが、一日弾いてるとなんとなくワカってきて希望がわきます。

ベンダーの上方向を素早く動かすと、手でハーモニカを覆うワウ効果が得られます。
本物は音の並びが特殊(下記参照)なのでそれを意識した演奏をすると良いと思います。

これはクロマチックハーモニカの場合ですが、

吹音 C E G C C E G C C E G C
吸音 D F A B D F A B D F A B

これにレバー操作が入りますと、全部半音上がります・・・と書いてもよくわからないと思いますので「ふーん、そうなんだね」くらいに思っていただければ幸いです。

「本物のハープ」はペダルの組み合わせで、様々なスケールのグリスを行えるのですが、INTEGRA-7のハープもスケールを変更して、白鍵をグリッサンド演奏するだけでハープ特有のグリッサンドが簡単に再現できます。Diminish,Hole Toneとか色々とありますよ。

たしか爪側と指の腹側の音色違いもあったと思います。相変わらず芸が細かいです。

アコーディオン

www.youtube.com

おフランスのパリあたりに行くと、そこらじゅうにアコーディオン弾いてるフランソワさんとかピエールさんがいるざますが、それだけ欧米では身近な楽器ざます。

我々日本人にはフレンチとイタリアンの違いは料理ほどには区別しづらいですが、INTEGRA-7内蔵のアコーディオンは下記のような違いになっているようです。

  • 動画0:13〜イタリアン:オクターブ下のレイヤーが加わった音色
  • 動画0:20〜フレンチ:3枚リード。微妙に音程差があるのでコーラスがかかった感じ。

後着の音のベロシティー(鍵盤弾く強さ)で全体の音量が変化します。これで蛇腹(じゃばら=ベローズ)を左右に広げたり縮めたりして演奏「らしく」なるわけですね。

特に意識する必要はなく自然な感じが心地よいです。これであなたもパリジェンヌ(ジャン)

iPadアプリ快適なコントロール


最後にINTEGRA-7iPadからコントロール可能な無料アプリ「INTEGRA-7 Editor for iPad」の紹介動画です。

www.youtube.com

INTEGRA-7iPhone/iPadと楽器をワイヤレスでつなげる「Roland Wireless Connect」に対応しています。特にサラウンドのコントロールでは威力を発揮しますねコレ。

おまけ:INTEGRA-7の内蔵の効果音をサラウンド再生

www.youtube.com

ストーリーはイマイチ謎ですが・・・

Wireless Connectに関してはこのあたりの記事もご参考ください


というわけで、少々マニアック路線を走って参りました「INTEGRA-7まとめレポート」でした。
今後は「打ち込みテク」なども交えたINTEGRA-7の紹介も考えておりますので、その時はぜひよろしくお願いいたします。


今回紹介しました新商品は全国の島村楽器・島村楽器オンラインストアで発売・予約受付中!
島村楽器は、みなさんのご来店を心よりお待ちしております。


それではまた。

島村楽器の商品担当Twitterがスタートしました!

「島村楽器 商品担当ツイッター」がスタートしました!商品担当のスタッフが発表会レポート、レビューなどを中心につぶやきますので、是非チェックしてみてくださいね!

デジタル情報を音で伝送するインフォサウンド(INFOSOUND)を試してみました。

こんにちはサカウエです。

今日はヤマハ株式会社さんの開発した、デジタル情報を音で伝送する「インフォサウンド」という技術をご紹介します。

音波による新しい情報伝送手段『INFOSOUND™(インフォサウンド)』

以前TVでも放映されていたようですので、ご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

このシステムのユニークなところは電波ではなく「音」を使ってデジタル情報を送信するというところですね。
ただし「人間にはほとんど聞こえない」というところが特徴です。

「聞こえない音」というと「モスキートトーン」を思い出しますね。

年齢や個人差があるので一概には言えませんが、だいたい20 ~ 20000Hz(20KHz)が可聴範囲で、それ以外は聞こえないようです。
ワタクシ先日ちょっと試してみましたが、すでに17KHz以上がほとんど聞こえなくなってましたね(泣)まあしょうがないか。

インフォサウンドで何ができる?

さて詳しい原理は上記リリースを参照していただくとして、たとえばスピーカーに近づくだけでスマホでクーポンをゲットしたり、ショッピング・サイトにアクセスしてお買い物などができるわけですね。

利点としては

  • 既存のスピーカー設備を利用することができる
  • 複数の受信機に同時にデータを配信(1対多配信)できる
  • 音量やスピーカーの指向性で到達範囲を制御することができる

ということだそうです。

BGMに乗せてデジタルデータを伝送......ヤマハ インフォサウンド

www.youtube.com

このように、さまざまな可能性を秘めているインフォサウンドですが、その一例として先日、このインフォサウンド対応のキーボードヤマハさんから発表されました。

iPadと連動してお気に入りの曲を楽しく演奏できるポータトーン『EZ-J220』

なんと「iPad」と連動してお気に入りの曲を楽しく演奏できる、光る鍵盤搭載モデル
ヤマハ 電子キーボード ポータトーン『EZ-J220』!

これお子様向けのキーボードですが、iPad楽譜がパラパラ自動でめくれます、凄いです。
iPadはモチロン別売りですよ)

さっそくヤマハ様にお借りして試してみました。その様子を御覧ください。

いかがでしょう?選曲はまあまあ・・・

こちら公式。
iPad用アプリケーションで自動譜めくりができる新機能を搭載 −1:42から

www.youtube.com

キーボードスピーカーから「例の音」が出ていて、それをiPadが感知するんですね。
ペットのワンちゃんとかは気にならないのかな(大丈夫みたいです)

この技術、将来的にはシンセサイザーや電子ピアノにも応用されることは想像に難くないですね・・と思っていた矢先、ビッグなニュースが・・

スマートフォン向け新サービスの実現に向けてフジテレビとの業務提携に合意!

さてさてこのニュースに驚かれた方もいらっしゃると思います。
ヤマハさんとフジテレビさんが何をやろうとしているのかというと

  1. INFOSOUNDを活用したスマートフォン、タブレット端末向けアプリケーションの共同開発
  2. INFOSOUNDを活用したその他の新規サービスの共同開発と事業化の検討

ということです。
テレビにスマホかざしてショッピング、とかエンタメ番組の特別コンテンツとか、いろいろなことが考えられますね。

具体的にどんなサービスが展開されるのかはまだ明らかになっておりませんが、今後が非常に楽しみです。

それではまた。

楽器とiPhoneをワイヤレスでつなぐ「Roland Wireless Connect」を試してみました。

こんにちはサカウエです。

先日ローランドさんから発表された、iPhoneと楽器をワイヤレスでつないで音楽を楽しむことができる「Roland Wireless Connect(ローランドワイヤレス・コネクト)」をご紹介いたします。

Roland Wireless Connectで何ができるのか?

簡単に言うとシンセサイザー等の電子楽器を、Wi-FiでiPhoneiPad、iPod Touch)に飛ばして録音したり、世界中のドラマーとV-Drumを通じて交流ができるんですね。これは今までにはないまったく新しい音楽の楽しみ方です。

対応機種など詳しくはローランドさんのサイトをご覧ください。

早速使ってみました

今回はJUNO-Di*1をお借りしたのでこれで試すことにしました(新製品のホワイトバージョン)。

ちなみに実はワタクシの作ったデモ曲が2曲、JUNO-Diには内蔵されているのです(自慢)本題とは全く関係なく恐縮です。

では早速準備。

まずはワイヤレス USB アダプター「WNA1100-RL」をJUNO-Diの USB ポートに装着します。


Wireless Connect対応アプリは、現在「Air Recorder」と「V-Drums Friend Jam」の2種類があります。今回はシンセを録音してみようということでAir Recorderを使ってみました。


あとはJUNO-Di側で無線LANの設定を行えば準備完了。

ちなみに今回、音声はすべてJUNO-Diから出てきます、「iPhoneからは音は出ていない」ということに注目してくださいね。

JUNO-Diの音をiPhoneに飛ばしてデジタル録音

ではJUNO-Diを演奏して「Air Recorder」にデジタル録音してみましたので、その動画を御覧ください。

iPhoneの画面がぼやけているのは個人情報保護のためではありません(スミマセン)

www.youtube.com

いかがでしょう、「ワイヤレスでデジタル録音」凄いですよね。iPhoneに録音された音がJUNO-Diからでてくるのが不思議な感覚、とても感動いたしました~。


ちなみに録音できるフォーマットは、WAV(16bit、44.1KHz),AAC(64.128,192,256kbps)を選択することができます

レイテンシー(音の遅延)問題をクリア

ところで、WiFi経由のデータ転送には必ず遅れが生じるはず。でも全く自然なこの感じ。
なんでー?

ハイ、原理的にはたしかにJUNO-Diの演奏は、iPhone側には「すこし遅れて」届いて記録されているハズですね。しかし実際に演奏している時は、「JUNO-Diの音を直接聞いている」ので全く問題ありません。

ダビングのときも「遅れて転送されてきた」バッキングにあわせて楽器を重ね、それがミックスされて新たなファイルを作成しているので大丈夫なんだと思います。よく考えられたシステムですね。

iTunesの曲をバックにJUNO-Diで演奏できる

Wireless Connectのすごいところは、このように楽器からiPhoneへの一方的なデータ送信では無いところですね。

他にもiTunesに入っている自分の好きな曲を「Air Recorder」に読み込んで再生し、重ねてレコーディングするなんてこともできます。*2

もちろんJUNO-Diから音が出る!やはりなんだか不思議な気分です。

なお読み込んだ曲のスピード、ピッチを自由に変更して再生できますから、コレ練習などにも向いていると思います。

ところでふと思ったのですが、iPhoneに入っている音楽を、シンセに飛ばして再生できるということは?・・・これシンセをオーディオ出力装置としても使えるってことですよね?

そのうちJUPITER-80もWireless Connect対応するらしいので、そうしたらiPhoneの音楽をワイヤレスでJUPITER-80に飛ばし、JUPITER-80のデジタルアウト出力を使って再生できるということ?・・・・と、少々ややこしい使い方も思いつきました。(他にも良いアイデア募集中)

演奏データを他のアプリに転送可能!

さてさてこうして「Air Recorder」で作成した音楽データは「AudioCopy」という規格に対応していますので、他のAudioCopy対応のアプリへコピーして使うことができるんですね。これは凄い。

「Air Recorder」をiPadで使用し、Garage Band for iPadに転送してみました。おー、これは画期的ですね。


他にも「Air Recorder」で作成した音楽ファイルは「OPEN IN」という機能を使って音声ファイルを読み込める他のアプリにエクスポートすることもできます。これでパソコンに読み込むこともできますね。

いやーこれはいろいろな使い方ができそうですね。

無線LAN親機が無くても使える。

最後に、コレなにげに凄いのですが、実は「Roland Wireless Connect」というシステムは、無線LAN親機がない場合でも「アドホックモード」という方法で、JUNO-DiとiPhoneを直接接続することができるんです。

ところでJUNO-Diは電池駆動も可能、、、ということはつまり、キャンプでBBQに飽きたら、JUNO-Di をiPhoneにデジタル録音して遊べるということですね!!

うーんこれは究極のアウトドア提案だ(しないと思いますが、自己責任でお願いします)

まあこれは極端な例ですが、場所と時間を選ばない、まったく新しい音楽制作の可能性をWireless Connectは感じさせてくれます。これから様々なハードに対応し、多くのアプリも生まれるかもしれません。

今後の進化にも注目ですね。

Roland Wireless Connect対象商品、ワイヤレス USB アダプター「WNA1100-RL」は、全国の島村楽器各店、島村楽器オンラインストアでも絶賛発売中です。

それでは。

おまけ

動画で弾いた曲の原曲(Cantaloupe Island / Herbie Hancock)はコチラ

Cantaloupe Island

Cantaloupe Island


リミックスで有名

Hand on the Torch

Hand on the Torch

*1:JUNO-Diはシステムプログラムのアップデートが必要になります

*2:DRM付き楽曲は読み込めませんが、現在は有料でiTunesPlus(プロテクトなし楽曲データ)にアップデートできます。

音楽を触って楽しめ、耳コピにも便利なiPad用アプリ「R-MIX Tab」を試してみました

こんにちはサカウエです。
先日ローランドさんから、同社のV-Remasteringというスゴい技術をベースにした、禁断のiPadアプリ「R-MIX Tab」が発売されました。今回はその体験レポートをお伝えいたします。

R-MIXってどんなアプリ?

そもそもこのアプリは先月の楽器フェアにおいてローランドさんのブースでデモンストレーションされていた「R-MIX」のiPad版アプリなんです。

耳コピ連載記事を書かせてもらっているワタクシにとっては、これはもう大事件。早速ダウンロードして使ってみました。

まずはR-MIX Tab」を、App Storeからダウンロード

「R-MIX Tab」はiPadアプリなのでApp Storeからダウンロードできます。

お値段は850円。これを安いと思うか高いと感じるかは、人生いろいろ、会社もいろいろでございますが、ワタクシ的には非常にリーズナブルな価格と思います。

V-Remastering技術とは?

ところでV-Remastering技術というのは、

音楽を周波数、定位、音量の3つのパラメーターで分析し、楽器音をグラフィカルに表示して、それらの楽器音を選択して音量バランスを「変える」、「消す」、「残す」といったさまざまな信号処理を実現できる

‥‥という技術とのこと。でもそう言われてもねー、、やはりこれは実際に試してみるのが一番よさそうです。

まずは「R-MIX Tab」に曲を取り込む

音楽はiTunesやiPodライブラリから簡単に取り込むことができます*1 *2
。で、取り込んでから再生するとこんな感じになります。

なんと音楽が見える!という未知との遭遇。

この視覚表示される画面を「ハーモニック・プレースメント」といいますが、

音量
上下方向 周波数(音の高低)
左右方向 定位

といった具合に表示されるんですね。

たとえば、曲の中で一番目立つリード・ボーカルなどは、たいてい画面中央あたりで派手に赤くうごめいてます‥‥なんだかステージ上での動きにも似てますね。

音を自由に操ることができる

で、すごいのはココから。
音を加工する対照となる範囲を「窓」と読んでいますが、この窓の範囲を消したり、残したりできちゃうんです。


長押しで選択範囲を固定したままスライドすることもできます。


と、まあ文章でお伝えするより実際に見ていただいたほうが早いと思いますので動画をご覧ください。
前半は「R-MIX Tab」付属のデモ曲、後半はジャズ系のサックスソロ曲で試してみました。


いかがでしょう?かなりドラスティックに「消し・残し」が行えました。「R-MIX Tab」はループ再生にも対応しているので同じ箇所を何度も聴き返す「耳コピ」にも向いていそうです。

すべての音楽に対応するわけではないが

とまあスゴイ技術の進歩を感じるワタクシですが、ただし「R-MIX Tab」はすべての音楽に対して万能に対応するということではありませんのでご注意ください。

たとえばビートルズとか昔のジャズみたいに、楽器の定位配置が割りと極端なミックスだと「消し・残し」が容易ですね(まあ当然といえば当然ですが)。

コルトレーンのGiantStepsで試してみたところ、サックスだけほぼ完璧に抜き出すことができました。

比較的ダイナミクス最大傾向ミックスの最近の楽曲では「完璧に」抜き出すというのは難しいようですね‥‥とはいえ、このV-Remastering技術を駆使した「R-MIX Tab」のスゴさはやっぱり画期的なことに変わりはありません。

単なるEQやパンポットでおこなう処理とは、明らかに別次元の効果を得ることができます(ワタクシの初代iPadメモリ最小モデルでもちゃんと動いてます!)

さてこの他にも「R-MIX Tab」には、iPadを傾けることで選択窓を動すことができる「モーション機能」というお遊び機能も搭載されています。iPadをお持ちの方はぜひ、App Storeでダウンロードしてお試しいただきたいと思います。

Mac/Windows対応版ソフトも発売予定

来年一月には冒頭の楽器フェアでも紹介されていたMac/Windows対応版ソフト「R-MIX」の発売が予定されています。こちらはiPadアプリ「R-MIX Tab」の機能に加え、

  • 音質を保ったまま音程とテンポの変更ができるバリピッチ
  • 選択した楽器音に対するエフェクト処理
  • 編集データの保存

といった機能が加わるとのこと。

たとえばマイナス・ワンのトラックメイキング、楽曲からボーカルだけ抜き出してエフェクトをかけるとか、ギターの速弾きをスロースピードで再生して「耳コピ」する、等々、アイデアは尽きませんね。

こちらも要チェック・アイテムといえるでしょう。今から発売が楽しみですが、こちらもぜひ年明けにレポートをお送りしたいと思います。

それではまた

R-MIX Tab・R-MIXの製品情報はローランドさんのページをご覧ください

*1:インポート可能なファイル形式:WAV、AIFF、AAC、MP3(iTunesからはWAV、AIFFのみ)

*2:DRM付きファイル(著作権管理がされたファイル)はインポート不可

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