島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

調律師のとある1日Vol.23 「やってみよう!ピアノ簡易健康診断!」

みなさん、こんにちは!イトウです!
新しい楽譜を買って、クールにあの曲を弾きこなしたい!のに、何かしっくりこない。
前はもうちょっといい感じに弾けていたのに!
これは私が下手くそなんじゃなくって、ピアノのせいだーーー!!!
と、やつあたりしちゃったり・・・
ちょっぴりおセンチな気分にもなりやすいですよね・・・・・・


いやいや、ちょっと待ってください、そんなに落ち込まないで!
これ、本当にピアノのせいかもしれないんですよ!!

今お持ちのピアノ、もっと弾きやすくなるかも!

毎年定期的に調律をしているのに、なんだか弾きにくくなった気がする。。。そんな風に
感じている方、いませんか?そのピアノ、「整調」が必要かもしれません!

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調律師のとある1日Vol.22 「ピアノの仕組み グランドピアノ編 その1」

みなさん、こんにちは!ピアノセレクションセンターのヤマザキです!

さてさてさて、今回の「調律師のとある1日」では「ピアノの仕組み グランドピアノ編その1」ということで、以前紹介いたしましたアップライトピアノ編に続くグランドピアノ編でございます。

では早速。リ〇ルスコープ!

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調律師のとある1日Vol.21 「ピアノの外装傷修理」

こんにちは!島村楽器ピアノセレクションセンターのピアノ調律師ヤマザキです!

今回のはてなダイアリーでは、ピアノの外装傷修理について解明していきたいと思います(^^)!
茶色の艶有りピアノW106の外装のキズを直す瞬間に立ち合いました。

綺麗なお肌に打ち傷が!


まぁ!なんて事!!こんなところに打ち傷が! なぜ!なぜ!何でなの!!


説明しましょう。打ち傷(ウチキズ)とは打ち付けられた傷、つまり人間でいう打ち身と一緒です。
ピアノもさぞかし痛いことでしょう。
最近では私の中で自分に打ち身ができたら「打ち傷」とか「打痕(ダコン)」とか言うのが流行ってます。どうでもいいですね。

さてさてこちらの打ち傷、どうやって直していくのでしょうか…

削って盛って削って磨いて

打ち傷によって割れてしまった塗面部分を「ルーター」という機械を使って削っていきます。


皆さん見たことがあるでしょうか。よく皮のアクセサリーに名前を彫ったりする時にも使って
いますよね。このように「ジージー」言いながら削ってまいります。この時「ジージー」の
効果音が歯医者さんで歯を削っているような音で、「きえーッ(`罒′)!!!」ってなります。

次に削った箇所に塗料を盛っていくわけですが、外装にもいろいろと色や塗料の種類がございまして、
今回は茶色の外装ですが、表面は透明の塗料が塗ってあるので、透明の塗料を盛っていきます。

ちなみに「あ!外装の種類気になる!」という方は、「イトウサンの記事」をご覧下さい。



このようにピアノ本体の外装面よりも少しポコリとするぐらい多めに盛ります。そしてこの塗料が
硬化してからやすりを使用して、平面を出していきます。


「え!削って白くなっちゃってるじゃない!!」と、お思いの方も多いのではないかと思いますが。
ここからが腕の見せ所! こちらのバフを使用して外装面を磨いていきます。



手前側が綿でできた綿バフ、奥がネルでできたネルバフです。そのまんまですね。綿バフのほうが目が
粗いので、先に綿バフをかけ、仕上げにネルバフをかけます。綿バフで出来た傷を消していくイメージ
です。そうすると、あーら不思議!綺麗に仕上がっちゃうんです。



ほら、この通り!フラッシュたいたら「ぺかーッ!!」と、光ってます光ってます。
「ぺかーッ!!」光りすぎて目がくらむ…(゚゚)。


このようにピアノでレクションセンターでは外装修理を行っています。傷が癒えれば心もぺッかぺか!
私の心もぺッかペか!

心が綺麗になったところでお時間となりました。お読みいただきありがとうございます(^^)!
それでは今回はこの辺で失礼致します。
次回も私ヤマザキがお送りいたします。どうぞお楽しみに!

島村楽器ピアノセレクションセンターについて

ピアノセレクションセンターは、専用工房を併設したアコースティックピアノ専門のショールームです。

フロアには、新品・中古ピアノ、アップライト・グランドピアノを合わせて常時100台以上を展示しております。また、専用工房ではピアノの調整・点検・修理を行い、アフターフォローにもお応え致します。

「調律師のとある1日」他の記事はこちら」

調律師のとある1日Vol.20「ピアノの仕組み その4 アクション」

みなさんこんにちは!島村楽器ピアノセレクションセンター調律スタッフのイイダです。

さてピアノの仕組みシリーズも第4回目となりました(かなり久しぶりで申し訳ございません)。今回は
ピアノ内部の打機構と呼ばれる「アクション」について見ていきましょう。
その名の通り、音を出すためにピアノの中で目にも止まらぬ速さで動いているのです!

アクション


まずはアクションとはピアノのどこの部分なのでしょうか。写真をご覧ください。外装を外すとよく
わかりますね。ピアノの前に座ったら、ちょうど鍵盤の奥にアクションはあります。
ピアノはを叩いて音を出します。アクションの役割は、鍵盤の動きをハンマーに伝え、を叩き、
音を生み出します。

アクション模型

これはアクション模型といって、動きがわかるように鍵盤1本分のアクションを横から見えるようにした
ものです。代表的な部品に名前を入れてみました。鍵盤1本あたり、70個近い部品からできています。

動き

鍵盤を押すと、てこの原理で真ん中あたりを支点にしてウィッペンを持ち上げ、さらにジャックがバットを
持ち上げ、ハンマーが前に進みを叩きます。(かなりざっくりとした説明ですが・・・)



前の写真と比べてもらうと、ハンマーが前に進んでいるのがわかると思います。
鍵盤を押す力が変わると当然ハンマーの勢いや速度が変わり、弱い音や強い音を出せるんです。この
アクションのおかげで、演奏者の表現の幅が無限に広がるわけです。

みなさんも次にピアノを弾く際は、ぜひこのアクションの動きをイメージしながら音を出してみてください。
きっとこれまでとは違う表現ができるはずです。

このピアノの仕組みシリーズは私イイダが担当しています。次回までお楽しみに!

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フロアには、新品・中古ピアノ、アップライト・グランドピアノを合わせて常時100台以上を展示しております。また、専用工房ではピアノの調整・点検・修理を行い、アフターフォローにもお応え致します。

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調律師のとある1日Vol.19「外装あれこれその2」

キョ〜メン・ヘァライン・ハンツャ・オープンポーア!!(`□´/)/

はい、島村楽器ピアノセレクションセンターピアノ調律師のイトウです、こんにちは。
冒頭から怪しい呪文を唱えてしまいましたが、大丈夫、怖がらないでください。w
実はこれ、ピアノの外装の仕上げ方の種類なんです。
前回は、外装に使う木材で色々な色や模様のピアノが出来ますというお話をしましたが、今日はその続きです。
仕上げ方一つで、全く違う外見になってしまうという魔法の塗装術、ご覧下さい。

その1「艶出し塗装」

やっぱりピアノといえばこれ!の塗装面がガラスのようにピカピカした仕上げです。
かつては日本の伝統の漆塗装を施していましたが、現在ではポリエステル塗料を使い、表面が硬くて傷つきにくいので、美しい艶が長く保たれます。
黒は木質感はないですが、塗膜の厚みで出る独特の高級感ある深みが良いですよね〜。


天然木に使用し、美しい木目を活かした仕上げにするとこんな感じ

その2「ヘアライン仕上げ」

これはヘアライン仕上げのピアノです。
少し艶がありますが、艶出し塗装に比べマットな質感。
そして、よぉく見てみてください!細い線がシュシュシュシュー・・・・・・と入っています!
これが「ヘアライン」なのです!

髪の毛のように細〜い傷をたくさん入れることによって、わざと艶を消しているのです。

その3「ナチュラル半艶塗装」≫

ウレタンを使って仕上げる、塗装の中では最も伝統的な手法です。
着色せずに、そのまま透明な塗料を塗るので、木材の色がそのまま濡れ色となって仕上がります。
木目が際立ち、木の色調が活かされるので、シックで落着いた印象のピアノになります♪

その4「オープンポア塗装」

これがオープンポアの外装です。

「ポア」というのは、木の導管のこと。油性塗料とウレタンを使って、木材の導管がそのまま見えるような状態で仕上げます。一般の塗料は木の表面に塗膜を作りますが、オープンポアは木そのものに塗料を染み込ませてその表面を硬くしています。


代表的な塗装を4つご紹介いたしました!

どうですか!ピアノの外装も詳しく見てみるとなかなか奥が深いですね〜(ノ゚⊿゚)ノびっくり!!
木材に合わせていろいろな塗装を使い分け、丈夫に仕上げつつ木の色や模様を活かす工夫がされているんですねー。(´ー `)おっしゃれー!
ピアノセレクションセンターのショールームにもいろいろな塗装のピアノがたくさんあるので、穴が開くほど外装を見つめてお気に入りの1台を探してみるのも面白いかも!?(実際穴は開けないで下さい)

次回も私イトウがお送りいたします。お楽しみに!

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