50人の熱きオーナーに捧げるTidewaterの誕生物語。第二弾。
こんにちは、History専属ギターエンジニアのトマツです。
前回の記事は開発担当ヨシザーが、TideWaterお披露目の場となった楽器フェアのレポートをご紹介しました。
HISTORY Tidewater通信その1 「渡辺香津美」モデルが楽器フェア2014でデビュー! - 島村楽器公式ブログ
今回は私あの渡辺香津美さんに、なんと50本ものギターをチェック頂くという夢のような2日間を経験しました!
松本駐在の私が、その貴重な体験を皆さんにお伝えします。
HISTORY Tidewaterとは?
2014年11月23日にHISTORYブランドから全国50本限定で発売されたエレキギター。
日本を代表するジャズギタリスト渡辺香津美さんに企画段階から開発にご協力いただいた、細部までにこだわり満載の「渡辺香津美シグネイチャーモデル」です。
Tidewater Archives ヒストリー HISTORY -島村楽器
History専属ギターエンジニア 戸松俊太
History専属のギターエンジニア。
ギターリペアからそのキャリアをスタートし、その後、開発部署でギターの品質管理の業務も徐々に担当していき、現在ではHistoryギターのすべてのセットアップ、品質管理を手がける。
2014年11月10日・・・その日がやってきました・・
このアンプ・・・!
そして、このエフェクター・・・!!
渡辺香津美さんの機材をセットし、本気モードでスタンバイ・・・
50本並んだTidewaterたち!圧倒される迫力です・・これはすごい!!*1
ご本人を取り囲んだ形でいよいよスタートです!
チェック開始
渡辺さんの合格がでるか・・最初の1本目は緊張が走りました・・
しかし・・
渡辺さん「うん、いいね♪生音がしっかり鳴っているし、アンプでボリュームを上げてもそのままの音で大きくなってくれる」
かなりいい感触です!
そのまま、サウンドチェックはスムースに進み、渡辺さんも楽しみながら、そして真剣な表情で演奏、検査してくださいました。
こうして聞き比べると、微妙な個体差があり・・
「これは低音がしっかりなっているね」「これはジャジーな音かな・・?」
と、全ての個体に対し1本1本特徴を捉えながら、じっくり確認していただきました。
・・・それは時間を忘れて・・まるで恋人と対話をするかのようでした。
シグネイチャーとしての責任・・いや!これはとても純粋な「ギター愛」に違いありません!
厳選された5Aフレイム・・どの個体も素晴らしい・・!
(~帽子の変化が、その時間経過を物語っています~)
渡辺香津美さんにギタリストとしての視点でアドバイスして頂き、戸松も技術者として・・
細部に至るまで徹底的にセットアップを詰めていきます。
まる2日をかけて全てのチェックが終わり、お墨付きを頂戴することとなりました。
50本は自筆サイン入りの認定証とともにオーナーの皆さんのもとに旅立っていきます。
最後に・・・
この日最もフィーリングが合った1本をお渡しし、ご本人にお使い頂く事になりました!
それぞれのTidewaterに個性、素晴らしい点があり、個体差はごく僅差なのでご本人も最後の最後まで大変迷われた事も、合わせてご報告しておきます!
店頭に並んだTidewaterも全て、ご本人がそのままステージで使っても全くおかしくないクオリティで出荷しております。
*1:販売分50本とご本人用の1本で合計51本を製作しました。実際には51本をチェックして頂いています。