島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

ルシアー駒木のギターよもやま話 その72「ARLINGTONギター買い付け!前編」

皆さまこんにちは!

パイナップルを食べると他の人より先にベロが痛くなる

ルシアー駒木です。

今年も行ってまいりました!

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Guitarlingtonの呼び名でお馴染みArlington Guitar Show

そして、周辺地域でのギター買い付け!

多くの素晴らしい楽器たちに出会ってきましたが、他にも面白い事が色々ありましたので、今回はそのあたりもご覧頂こうと思います。

あ、その前に、春の買い付け楽器のローズ材系がまだブログに登場していない事にお気づきの方もいらっしゃるかと思います。
「お楽しみに!」みたいな感じで春のブログが終わってそのままですもんね。

SITESが年明けに改正されて以降、我々を含む日本の業者は皆探り探りこの規制に対応してきたのですが、春買付はまだ日本に届いていません。
結論として、現地買付のローズやブビンガ等規制対象に関しては、今後常に半年遅れで日本に届くイメージでいる必要がありそうです。

この辺りは色々裏話もあるのですが、オフレコも多いのでルシ駒トークショーでお話しますね。

さて、

追い風の影響を受けて予定よりもかなり早く到着しました。

ブログ読者の皆さまにも、もう御馴染み

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Dallas/Fort Worth International Airport

初日はいつも通り外部での買い付けに出かけました。

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Dallasらしい良い天気!

いつものようにギター探索していきましたが、今回は工房を見せて頂く機会にも恵まれました。

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皆さん見事な腕前。

丸2日ほど外部の買い付けと、現地楽器流通の情報収集をしまして、、、

いよいよ搬入日!

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一年ぶりのコンベンションセンターです。

素晴らしい快晴と、Globe Life Park in Arlington(左 レンジャーズのスタジアム)、そしてAT&T Stadium(右 カウボーイズのスタジアム)が我々を迎えてくれています。

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早速場内へ

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まだ皆さん準備中で場内スカスカです。

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そしてとりあえずこの人との仕事を済ませねばなりませんね。

JIMMY!!

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今回も良い仕事が出来ました。「お前こそ日本のディストリビューターだ!」と言ってくれているJIMMY。
忙しくても私達には時間を必ず作ってくれます。

この一緒に写っているアンプ、気になりませんか?


日本のファンに向けて特別製です!

詳細は後ほど。

一通り彼との取引を終えた時に、あるお誘いを頂きました。「今晩ライブをやるからおいでよ」と。これは行かない訳には行きませんね。

会場を後にし、向かった先はこちら。


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Texas Musicians Museum!

ん?ミュージアム???

と思いながら中に入ってみると、

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見事な野外ステージが!

このアンプのチョイスがまたニクイですよね。

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流石JIMMY。

ステージ脇にあるこちらで

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そのまま夕食を選んで、

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JIMMYのバンドであるThe Stratoblastersの演奏を聴きながらの食事となりました。贅沢な時間です。

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それにしてもいつもながら彼の音は素晴らしいです。日本人アマチュアギタリストや日本の楽器店員の多くが実は触れていない「チューブアンプの音量をしっかり上げた時の音」です。やっぱりアンプの音量を上げないと出ない音ってのがありますからね。

私がカメラを向けているのに気が付くと

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ナイスショット!この写真は彼も気に入ってくれたのか、彼自身のSNSでも使ってくれています

雰囲気伝わるかな、、、

www.youtube.com


そしてそして、、、この動画&写真で彼が弾いているこの超カッコいいギター、、、

、、

はい!

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この写真の撮り方をしてるって事は、、、

そうです、翌日すぐに譲ってもらいましたよ!

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(↑演奏翌日の写真です)

こりゃ完全に早い者勝ち!!!

ルシ駒に直接(もしくは馴染みの店員経由とかで)ご一報を!!!(本当に早い者勝ちにします。私の耳に最初に買いたいという声が届いた方へ!)

さてさて、時間を搬入日夜に戻しまして、、、

私が彼の演奏写真を撮って席に戻ると、相棒のナカムラがいません。あれ?と思っていたら、なんとミュージアム内(もちろんすでに閉館している時間です)を見せてもらっていたとの事!!

流石の英語ペラペイラナカムラです。

そして私も案内をして頂きました。

これがすごかった!!!!!

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ダラスの音楽の歴史がそこにありました。

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ミュージアムなのであまり具体的に細かくお見せするのは避けますが、サラッとお見せするだけでも、目が飛び出るほど凄いです。


ジョニーウィンターが着ていた衣装や
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説明不要のELVIS、
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レイヴォーン、といったアーティストの資料のみならず、
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実際に使われていた音符を打つタイプライターなどの貴重な道具、
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数々のゴールド・プラチナレコード、
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本当に貴重な「ダラスの音楽の歴史そのもの」を見る事が出来ました。

古くはThe Big Bopperから始まり、DIMEEric Johnson、Roy OrbisonからJanis Joplin、SLY等々、まだまだ数えきれない希少な資料がズラリ。

併設されたカフェスペースもまた凄かったです。

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数えきれないほど来ているダラスですが、これまでで一番驚きそして感動した時間だったかもしれません。

そして、何がすごいって、、、このmuseum、州や郡で管理しているのかと思いきや(この内容ならそれが普通ですよね)、なんと運営されているのはとあるご夫婦個人運営!

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Thomas Kreasonさんと奥様。

夜の閉館時間中に案内して下さって有難うございます!!

いかがでしたか?

JIMMYとのつながりがまさかのmuseum見学につながった前編。

後編は会場内をご案内します!

ルシアー駒木でした!

その他の「ルシアー駒木のギターよもやま話」を読みたい場合はこちら!

ライブ&機材レポート!the band apart 渋谷TSUTAYA O-EAST公演

皆さんこんにちは、島村楽器オリジナル商品&アーティスト担当のシミズです!

先日、島村楽器が輸入代理店を務めるアンプブランド「BadCat」を愛用して下さっているthe band apart(通称バンアパ)のライブにお邪魔して来ました!Vo&Gt荒井さん、Gt川崎さんの最新ペダルボードのお写真も頂きましたので、こちらも併せてご紹介します!

BadCatとは?

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邦楽ロックのライブによく行かれる方ならもしかするとステージ上で光り輝くこれらの↑眼をご覧になったこともあるかもしれません。近年、多くのバンドマンに愛用されているアメリカのアンプブランドです。サウンドを最優先させ、伝統的な技術を採用しながら、アメリカの工房で熟練したエンジニアが一台一台、手作業で組み上げています。

主な使用アーティスト一覧はBadCatブランドサイトをご覧ください。
www.shimamura.co.jp


リハーサルに潜入!

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バンアパのライブではフラッグシップモデルのBlackCat30、レコーディングやソロライブなどでは一回りコンパクトなBobcat20Rを使っている荒井さん。(以前、某楽器誌で「荒井が絶大な信頼を寄せるBadCat BlackCat30」と紹介されており、担当者としてはたまらなくその場で小躍りしてしまったのはここだけのお話) バンアパは今年も全国各地で相当数のライブを行っており、愛猫も少々お疲れのご様子。
マネージャーさんから「最近ローディーから音に張りが無くなってきていると言われたんですけど・・・」と相談を受け、それならばと交換用の真空管を持ち、リハーサル前の会場に潜入しました。


この日のステージではサブ機として、Bobcat20Rもスタンバイ。ギターはフェンダーカスタムショップ製ジョン・メイヤー・モデルです。

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こちらが荒井さんご愛用のBlackCat30。ライブではクリーン強い1chを使用。BadCatのコンボアンプ・キャビネットは中央に木枠が入っているため、マイキングはセンターを少し避けた位置にしています。

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真空管アンプの場合、「音に張りが無くなってきた」「ノイズが乗るようになった」という場合、真空管が消耗していることが多くあります。ローディーの方と話し合い、この日はプリ管を交換することに。ちなみに現行モデルのBadCatアンプはClassicDeluxeを除いて、プリ管・パワー管ともに真空管交換時にバイアス調整(バイアス電圧を調整すること)が必要のないカソードバイアス形式を採用しているため、ライブ会場でもドライバーさえあれば真空管交換は可能です(初めての方は販売店までご相談ください)。リハーサル前にプリ管を交換したところ、フレッシュな音になりました。

荒井さん最新ペダルボード紹介

バンアパと言えばテクニックや音に定評があり、バンドマンのファンも多いことでも有名。メンバーの皆さんの機材事情も気になるところです。今回は特別に荒井さん&川崎さんの最新ペダルボードも撮影させて頂きました。

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まずこちらが荒井さんの最新ペダルボード。OneControlのスイッチャーでそれぞれをコントロールしているとのこと。ちなみに最新アルバムのリードトラック、「ZION TOWN」演奏時にはBlackCatのクリーンチャンネルにBossのCH-1 SUPER Chorusのみ、というシンプルなチョイス。バンド層の皆さん、ぜひ「弾いてみて」ください!

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ヘッドホン推奨。主に右チャンネルから流れてくるバッキングが荒井さんのサウンドです。


川崎さん最新ペダルボード紹介

そしてこちらが川崎さんの最新ペダルボード。2枚組です。

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こちらが左側のボード。

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そしてこちらが右側のボード。

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川崎さんのご友人のブランド「A.S.W」の製品を多く使われています。「ZION TOWN」は、アンプのクリーンサウンド+左ボードに設置されているmoogのローパスフィルターとフェイザー+右ボードのワウ(クライベイビー)で主に作っているとのことです。


アンプとキャビネットはオレンジを使用。上段がGRO100、下段がOR120で、クリーン/歪みを使い分けていらっしゃいます。ギターは川崎さんが長年愛用しているモズライトです。

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そしてライブスタート!

アンプメンテナンスも終わり、リハーサルも無事済み、いよいよ開演です。この日のライブはソールドアウト。渋谷TSUTAYA O-EASTは満員で、熱気に溢れていました。

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この日のライブは7/19にリリースされた“Memories to Go”のリリースツアーの一環ということで、前半は新曲のオンパレード。

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ギタリストにとってバンアパのライブは荒井さんと川崎さんの掛け合いが聴きどころ。ハーモニーが美しいです。

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ベースの原さんの爆笑MCもファンの間では有名。ソロとしては”怪談”のライブも行うほどの話し家です。

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もちろん、演奏も凄腕。近年では他アーティストへの楽曲提供なども行っています。

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原さん&ドラマー木暮さんのリズム隊が盤石なグルーブを作り上げます。

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木暮さんは最近レッスンも行っているとのことで、機会があればいつの日か島村楽器でもセミナーなども実現するかも・・・・?

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セットリスト後半は近年のアルバムから代表曲を中心に展開。

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ツアー中なのでセットリストの公開は控えますが、この夜の締めくくり~アンコールは初期の代表曲。約2時間の熱演でした。

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個人的にはまだまだ聴きたい曲だらけでしたが、バンアパは来年結成20周年とのことで、来年もおそらく各地を回ってくれるでしょう!島村楽器としても引き続きバンアパを応援していきます。今後の展開にご期待ください!

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そしてBadCat BlackCat各モデルは以下の店舗でお試し頂けます。ぜひ店頭で荒井さんのサウンドを再現してみてくださいね!

(在庫状況:11/6 現在)
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BacCat 関連リンク

  • BadCatブランドサイト

www.shimamura.co.jp

完全ライブにこだわった『HOTLINE2017 ジャパンファイナル』いよいよ開催です!

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みなさんこんにちは!イベント担当の福田です。
みなさんは現在開催中のライブコンテスト「HOTLINE」はご存知ですか?

実は今週末11月12日(日)に決勝大会となる「HOTLINE2017 ジャパンファイナル」が開催されるんです!

今回はその紹介がしたくて島村楽器公式ブログに登場しました!

HOTLINEって??

HOTLINE」は、島村楽器がプロデュースする、音楽の新しい才能を発掘するための、ライブにこだわった日本最大級のアマチュアバンドコンテストです。
初めてライブをする方から、グランプリを目指す実力のある方まで、毎年たくさんのアーティストさんにご参加いただいています。

"完全ライブ"にこだわったコンテストのため、審査は全てライブ審査!

  • 島村楽器各店で開催される ショップオーディション
  • ショップオーディションを勝ち抜いたアーティストが出場するエリアファイナル

この2つの予選を勝ち抜いたアーティストが出演するのが、今回開催となるジャパンファイナルなんです!

HOTLINE2017 エリアファイナルレポート

今回のジャパンファイナル出場アーティストは全11地区で開催されたエリアファイナルを勝ち抜いたみなさんです。
各地区のエリアファイナルはこちらでレポートしています。
www.shimamura.co.jp

それでは、HOTLINE2017の日本一をかけて、ライブに挑む12組のアーティストを紹介します!

HOTLINE2017ジャパンファイナル出場アーティスト

北海道エリア代表 Chienoir

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東北エリア代表 TURN BACK FRIDAY

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群馬・信越エリア代表 或ナグラム

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北関東・埼玉エリア 便所の草

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東京エリア代表 LIFE CORE FACTORY

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千葉エリア代表 Goat Empire

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神奈川エリア代表 WELL-DONE

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中部エリア代表 Beard Brown

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関西エリア代表 モスキートコイル

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中国・四国エリア代表 Fake In Act

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九州エリア代表 karte

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群馬・信越エリア代表 みどりかわさん

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ゲストアーティスト

さらに当日は、昨年HOTLINE2016ジャパンファイナルのグランプリに輝き、今年3月には初の全国流通盤「アイソーマイビー」をリリースした「プリメケロン」がゲストアーティストとして出演します!

プリメケロン (HOTLINE2016 JAPAN FINALグランプリ)

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primekeron.jimdo.com
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昨年のジャパンファイナルレポート

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昨年開催されたHOTLINE2016ジャパンファイナルの様子はこちらのページで、写真と動画でレポートしています!この盛り上がり、ぜひ会場で実際に体感していただきたいです!
www.shimamura.co.jp

ジャパンファイナルのチケットは島村楽器店頭で販売中!

開催日 11月12日(日)
会場 恵比寿 The Garden Hall
開場 / 開演 12:30 / 13:00
料金 1,200円(税込)(前売・当日共通)

HOTLINE2017ジャパンファイナルチケットは島村楽器店頭でお求めいただけます。
詳しくは各店舗までお問い合わせ下さい。
お近くの店舗をお探しの方はこちら

当日は私も会場で、ライブに挑むアーティストのみなさんをサポートします!
今年はどのアーティストが日本一に輝くのか!?
ぜひみなさんも会場でその瞬間を見届けてください!

それでは会場でお会いしましょう!
イベント担当の福田でした。

2017年秋 弦楽器ヨーロッパ買付レポート Part9

皆さま Bonjour!
シマムラストリングス秋葉原マネージャーの糸山です。

2017年秋買い付けブログ最終号となります今回は、フランス・パリ、そしてベルギー・ブリュッセルでの買い付け紀行をお届け致します。
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パリからは我らがマイスター茂木と合流し、2人で旅先をまわりました。
ビタミン補給のため、軒先に生っていた酸っぱい葡萄をパクリ。海外出張にでると激しく野菜不足を感じる今日この頃です。
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この日は夕方からちょっと郊外へ遠出して、「ビジネスミーティング」という名のご自宅へお呼ばれして夕飯を頂きました。
筆者はフランスの郷土料理であるガレット作りに初挑戦。なかなか上手に出来たのではと思います(!?)
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そして、場所を移しまして、ここはパリ6区にあるサン=ジェルマン・デ・プレ協会。
この地区にはかつて多くの文化人・芸術家が集まり、大変賑わったのだそうです。
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弓作りの発展に多大な貢献を果たしたフランソワ・トルテ(François-Xavier Tourte)も、この教会を中心とした地区において、当時パリで活躍していたヴァイオリニスト:ヴィオッティ等と共に、理想とする音楽を体現するため「弓がどんな進化を遂げるべきか?」を研究し、実験を繰り返していました。(Raffin氏談)
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セーヌ川のほとりに佇む「Cafe du Pont-Neuf」の上階にはトルテの工房があり、このカフェでは日夜、音楽や弓についての議論が行われていたそうです。(Raffin氏談)
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さぁ、そんなセーヌ河と弓作りの深い関係性に触れたところで、「弓」買い付けスタートです!
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まずは、楽器屋さんが通りにずらりと並ぶRue de RomeにあるSandrine Raffin氏の工房を訪れました。
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Sandrine Raffin氏は、1972年フランス生まれ。
19歳で弓づくりをはじめ、1992年から世界最高のオールド弓鑑定家である父:Jean Francois Raffinのもとで弓働き始めます。
2012年フランス政府より最も優秀な職人にのみ与えられる称号「Maitre Artisan en Metier d'Art(Master craftsman in bow making)」を授与され、創造性溢れる芸術的センスに富んだ弓製作家には、パリに立ち寄る多くの有名演奏家からの信頼を集めています。
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おかげさまでSandrine Raffin氏の弓、大変ご好評を頂いておりまして、この春でほぼSold Out状態となりました!
この紙面にて失礼して、筆者から心より御礼申し上げます。本当にありがとうございます!!
また、欠品が続き大変ご迷惑おかけしております・・・。
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長らく品切れ状態が続いておりましたが、このParis訪問にて若干数(7本!)の補充の運びとなります。
部品から全てオールハンドメイドですので、ラファン氏は沢山作れませんし、メールオーダーではなく私達買い付けチームが1本1本を現地で選定・試奏・検品を行ってから入荷するアイテムですので、どうしても入荷までお時間がかかりますことをご了承下さいませ。

それでは、まずはSanrine Raffin氏の一番人気の弓2モデルをご紹介したいと思います!

Sandrine Raffin, France - Paris, 2017
Modèle Dominique Peccatte

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天才弓メーカー:ドミニク・ぺカットの弓を、ラファンが再現した極上モデル。
ペカットモデルは、演奏家の表現力やひらめき、イマジネーションを大切にしています。
力強さや音量よりも、七色に変化できる楽器本来の「歌うこと」を重視する演奏家にお薦め、欧州のプロプレーヤーの愛用者も多い逸品です。
こちらは今回の選定の結果、2本買い付けました。


Sandrine Raffin, France - Paris, 2017
Modèle Eugène Nicolas Sartory

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プロ/アマ問わず、幅広い人気を誇るラファンの名弓シリーズより、20世紀最高の弓製作家サルトリーの弓を再現したモデル。
サルトリーモデルは力強くタフでアグレッシブな演奏を、人気の高さはレスポンスの良さとクリアーな音色にあります。
サルトリーモデルは、選定の結果3本を選ぶことができました。

そして、今回入手に至りました、滅多に入荷しない希少な限定モデル2品をご案内申し上げます!

Sandrine Raffin, France - Paris, 2017
Modèle Dominique Peccatte “GOLD EDITION”

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このゴールド・エディションは、先100年分はあるだろうRaffin氏の豊富なフェルナンブーコの中から、厳選に厳選を重ねて選び抜かれた理想のスティックで製作された極上の逸品。
楽器の音色を別世界のレベルへと押し上げる名弓です。

Sandrine Raffin, France - Paris, 2017
Modèle KINTSUGI

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"KINTSUGI"は、日本陶器の伝統技法『金継ぎ』から着想された、正にフランスの弓職人の伝統スタイルと和の融合の結晶。
細心の注意を払って吟味された極上材を用い、柔らかく豊かな音表現が魅力的、サンドリーヌ・ラファンの新たな傑作としてプレーヤーからの呼び声の高い逸品です。

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ラファン氏は、11月3日(金)-5日(日)に、開催される日本楽器製作者協会主催『2017楽器フェア』にて再来日致します。
当社ブースにてご紹介させて頂きました名弓と共に、ご来場をお待ちしております!

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さて、Parisでは『フランス製の古い7/8サイズのバイオリンを探し出す』という、ミッションがありまして、7,8件ほどRue de Romeの楽器街をローリングして参りました。
希少なサイズだと言うことと、完品のコンディションを求めると、なかなか思うように見つからないのが実情です。3/4サイズなら沢山あったんですが...。

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そして、この度1本だけ素晴らしい状態の7/8サイズを入手しましたので、ここにご紹介させて頂きます!

J.B.Collin-Mezin, France - Mirecourt, 1930
7/8 Sized Violin

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手の小さなお客様にお薦めの、良質な7/8サイズバイオリンをGETしました。
4/4サイズに比較するとボリューム感が落ちるのは否めませんが、それを補って余りある『音』の面白さがあります。
仏産オールドバイオリンの持つ独特の籠ったような含みのあるフレンチトーンが存分に楽しめる、素晴らしい世界観のあるバイオリンだと思います。

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そして、最終目的地ブリュッセル。ここでは、世界的に有名な弓職人のひとりPierre Guillaume 氏のところで、オールド弓の選定です。

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ギヨーム氏は、 C.A.Bazin、L.Morizot、J.Ouchard など名工の下で弓製作を学び、ブリュッセルきっての老舗Maison Bernardを引き継いだ、日本でも大変有名な巨匠です。

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新作弓の製作もさることながら、オールド弓のエキスパートしても世界的に活躍中しております。
ギヨーム氏の新品トルテモデルの弓の長さについて質問中すると、本物のトルテを2本見せて頂きながら、本当に納得感のある贅沢な解説をして頂きました。
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ここがPierre Guillaume弓製作のアトリエ。ここで1本1本、丁寧に仕上げられているのですね。
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ギヨーム氏のもとで修業を積んだかつてのお弟子さん達の写真を発見。
左から1番目のEmmanuel Carlier(エマニュエル・カリエール)、2番目のVictor Bernard(ビクター・ベルナール)は独立後、彼らの弓を当社で扱っておりますが大変ご好評頂いております!
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◇Emmanuel Carlier作品紹介
www.shimamura.co.jp


◇Victor Bernard 作品紹介
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ヴィクトリア女王がイザイにクリスマスプレゼントしたと言われる、大変貴重なサルトリー弓も見せて頂きました!これはもう、超貴重なコレクションですね!!
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そして、肝心のオールド弓選定ですが・・・ドドーンっと70本以上のオールド弓が並びました。キャーこれは大変です・・・。
一体何時間かかるんだろう・・・。ブリュッセルは日帰り旅なんです。下の写真の量にあと2.5倍したぐらいありました。
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試奏は勿論のこと、そのメモを取るだけでも大変です。
だんだん何が何だか分からなくなってきますので、音質・比重・操作性など傾向に分けて細かく分類して絞り込んでゆきます。
Maison Bernardに展示されているJan Strick氏のヴァイオリンコレクションも大変素晴らしいので、ヴァイオリンにもついつい目移りしてしまいますが、ここはグッと我慢して、1本のヴァイオリン(それも4,000万クラス!)で只ひたすら試奏を重ねてゆきます。
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数時間の格闘の末、厳選した弓はこちらの11本!
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どれも皆様にいち早くご紹介したい名弓ですが、その中でも特に1年あちこちで探し続け、ようやく見つけた名品をここにご紹介致します!
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Eugene Sartory, France - Paris, ca1890
stamped “Darche”

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ユージン・サルトリー(1871年生-1946年没)の20代の初期作品。
N. F. Vuillaumeの弟子でブリュッセルで活躍したヴァイオリン製作家でありディーリングのエキスパートでもあるHilaire Darche(1862年生-1929年没)のために製作された弓になります。
オリジナルパーツが残された完璧で美しいコンディション、力強さと繊細さを併せ持った正に「これを名弓と呼ばずして何と呼ぶ!」(マイスター茂木談話より)


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ギヨーム氏の応接間には、このHilaire Darcheのお店の当時の「看板」と思わしきオブジェが飾られておりました。
今回のサルトリー弓の入手と関係性の深いものだけに、運命的なことを感じずにはいられません。

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今回ご紹介した作品たちは、間もなく日本上陸!
皆さま楽しみにお待ち下さいませ!

それでは、これを持ちまして2017年秋の買い付けブログの連載は終了です。
各地で行われます「楽器フェア」にて、皆様とお会いできますことを、スタッフ一同、心よりお待ち申し上げます!
Au voir!!

今回イタリアで買い付けた楽器は、楽器フェスタでお披露目します

今回マイスター茂木と前田が買い付けを行った楽器は、11月〜12月各地(秋葉原・横浜みなとみらい・大阪・福岡・南船橋・新宿)の島村楽器で開催される、島村楽器楽器フェスタにて展示・お試しいただくことが出来ます。
日程等決まり次第順次情報を公開致しますので、楽器フェスタページもあわせてご覧ください。

2017年秋 楽器ヨーロッパ買付レポート その他の記事はこちら









2017年秋 弦楽器ヨーロッパ買付レポート Part8

皆さまBuon Giorno!
シマムラストリングス秋葉原マネージャーの糸山です!
茂木・前田とは一人別行動の私からは、まずはジェノヴァヴェネツィアの2都市の訪問についてご報告致します。


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まずはミラノ中央駅から電車で1時間半、リグーリア州の港町ジェノヴァへやって参りました。電車に乗るには、この電光掲示板でプラットフォームの番号から乗り場を確認するのですが、電車が45分も遅れた為、筆者は1時間以上も掲示板の前でずっと立ちっぱなしでした。

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2号車の待ち列には平気な顔で1号車が到着します(笑)皆で慌てて大移動・・・。イタリアへ電車で旅行を計画される方、この国の電車の適当さ加減はAttenzione!です。(アテンション・プリーズ)

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港周辺は大規模なリニューアルにより、昔より治安はだいぶ良くなったそうです。ヨーロッパで2番目の規模を誇る巨大な水族館もあります。
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バジルペーストに、松の実、チーズ、オリーブオイルなどを加えた「ジェノベーゼ」発祥の地としても有名ですね!写真のパスタは「Trofiette(トロフィエ)」と言って、この地方にしかない珍しいショートパスタなのだそうです。
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さて、ここジェノヴァでは、地元を代表する偉大なマエストロ、Alberto Giordano(アルベルト・ジョルダーノ)氏のもとを訪ねて参りました!
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同氏と映っている写真は、ヴァイオリニストNiccolò Paganini (1782-1840)が1802年から「生涯のパートナー」としてこ愛用した言わずと知れた歴史的名器、Guarneri del Gesu 1743 “IL Cannone”(以下カノン)です。
ジョルダーノ氏は現在、このカノンの保管・管理を一任されているキュレーターとしての顔を持つ、凄腕のヴァイオリン製作家なのです。カノンのキュレーターは、Cesare Candi ➡Lorenzo Bellafontana ➡ Renato Scrollavezza ➡ Alberto Giordanoへと代々引き継がれています。


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カノンはジェノヴァの市庁舎の一部が博物館となっているトゥルシ宮にある「Sala Paganini」に展示・保管されています。
ちなみに、カノンの向かいにあるヴァイオリンは、フランス:パリの巨匠Jean-Baptiste Vuillaume (1798-1875)作のカノンのコピーモデル。1833年パガニーニはヴィヨームへカノンの修理を依頼し、ヴィヨームはその際にカノンを採寸し、フルコピーしたのだそうです。


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「Sala Paganini」は分厚い扉で仕切られており、館内の温度・湿度をカノンにとって最適な環境に保つため、閉ざされた空間の中で展示されています。
博物館内には監視員の方が区画ごとに見張りで立っているのですが、ゆっくり一つ一つの展示物を見ている時間はないので、すっ飛ばしてショートカットでカノンの区画へ急ごうとすると「コラ!順路通りまわれェ!!」と怒られますので、ご注意下さい。
私だけならまだしも、アテンドのジョルダーノさんもキュレーターという立場なのに怒られてしまいました(苦笑)

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カノンが入っている分厚いガラスケースの中には、この機械がジョルダーノ氏の工房と自宅へ、ケース内部の温度・湿度の情報を毎時間おきに発信しています。数値や外的要因で何らかの異常を感知すると、ジョルダーノ氏が呼び出されるシステムとなっているとの事です。

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カノンは「オリジナルニス」の状態のまま保管されています。すなわち、「パガニーニが弾き終えた」そのままのコンディションを維持しているのです。
顎当てを装着しないで演奏されていますので、テールピースの左右はニスが剥げてしまっています。パガニーニはテールピースから右側の部分でも、顎で挟んで器用に弾いていたのですね・・・。
ちなみに、年に数回、優秀なヴァイオリニストに演奏の機会が与えられるのですが、汗の量が多いヴァイオリニストが弾く時は、ジョルダーノ氏はじめ関係者一同は凍り付いたように見守っているのだとか・・・。

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裏板はライトに当てると虎杢の1つ1つが伸びたり縮んだり・・・、ジョルダーノ氏曰く「木目がダンスするんだよ」と言いながらじっくりと観察させて頂きました。
裏板は最大で6.2mmもの厚みがあり、ヴァイオリン製作の常識では考えられない”extreme thickness”な裏板です!
一般的には、板厚が厚すぎると「鳴らない」と言われますが、「余りにも音が大きい」ことから付けられたあだ名がこの「カノン」ですので、一般常識を覆してしまった名器なのですね。


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ジョルダーノ氏解説付きの贅沢なカノン鑑賞を終え、やって参りましたアルベルト・ジョルダーノ氏の工房。
店内にはCesare Candi 1915年、Giuseppe Lecchi 1924年、Oreste Candi 1930年、Lorenzo Bellafontana 1950年などのジェノヴァ派の名器が並ぶほか、ジョルダーノ氏は1890年創刊の世界的な楽器雑誌「The Strad」へ様々な研究発表を行っていることから、それはもう大量の本・図鑑が蔵書されています。

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(写真解説)2016年、イタリア伝統工芸の活動に対して優秀な人材にのみ与えられるMaestro d’Arte e Mestiere(マエストロ・ダアルテ・エ・メスティエレ)がジョルダーノ氏に授与された。

アルベルト・ジョルダーノ氏は1984年クレモナのヴァイオリン製作学校を卒業。
その後はSesto Rocchi、続いてCurtin & Alfと大巨匠のもとで研鑽を積み、1987年に地元ジェノヴァに工房を構えます。
1994年から、Niccolò Paganini使用のカノンのキュレーターに着任しました。

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2001年には偉大なヴァイオリニスト故Ruggiero Ricciが残した名盤「The legacy of Cremona」において、優秀な現代ヴァイオリンの1つとしてジョルダーノ氏のヴァイオリンがセレクトされ、ルジェーロ・リッチの録音に残されています。


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ジョルダーノ氏の代名詞と言えば、この特製MDF素材の内枠モルドでつくられる「Il Cannone」。
カノンをつくり始めたのは彼の輝かしいキャリアの中でも最も遅く、畏敬の念を込めて偉大すぎる歴史的名器に取り組むにあたり様々な研究を重ね、自分自身がカノンを知り尽くして納得してから、カノンのコピーモデルの製作をスタートしています。

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それでは、お待たせ致しました。今秋入荷予定の、カノンのキュレーターであるアルベルト・ジョルダーノ氏がつくる「Il Cannone」をご紹介致します!


Alberto Giordano, Italy - Genova, 2017 Guarneri del Gesu 1743 “Il Cannone”

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ジョルダーノ氏が目指す理想は、「ガルネリが作った当時のオリジナルの状態を再現する」こと。
本物から採寸した細かなデータと長年の研究から導き出したレシピのオイルニスなど、蓄積されたあらゆる情報を結集して作り上げます。
そして、「大砲」と呼ばれた名器の名を汚さぬよう、サウンド・クオリティには充分なケアが施されており、ドーンと飛んでいくような迫力のある音質が楽しめます。
カノンのキュレーターがつくる「カノンモデル」ですので、世界的な注目度、そしてプレッシャーは相当なものなのではとお察し致しますが、その期待に充分すぎるぐらい応えている素晴らしい作品だと確信しました!

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今秋の展示会からご覧頂けますので、どうぞお楽しみに!
ご本人も、東京・科学技術館で開催される日本楽器製作者協会主催「2017楽器フェア」に来日予定ですので、ご興味のある方はお気軽に島村楽器までお問い合わせ下さい!!

来年は3年に一度の楽器製作コンクール「クレモナ・トリエンナーレ」の審査員を務めるそうで、講演や執筆もあって滅多に入荷する製作家ではありません。それでも、今後のご活躍に益々目が離せませんね!

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そして、ジェノヴァを訪れた目的にはもう一つ、大変高名なバロック弓製作家がいらっしゃるとの情報をお聞きし、初訪問して参りました!・・・と言いたいところだったのですが、ジェノヴァ中心から少し離れた彼の工房へ行くには時間が余りにも足りなくなってしまったので、予定を変更してジョルダーノ氏の工房まで来て頂いてしまいました(笑)(ジェノヴァの製作家は皆んな仲良しだから、それで良いのだそうです!)

それではご紹介します、バロック弓製作家:Antonino Airenti氏です!
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アイレンティ氏は1960年ジェノヴァ生まれ。
もともとはヴァイオリンメーカーでしたが、バロック弓の世界に魅了され、1995年からバロック弓一筋20年という珍しい弓製作家です。(モダン弓の製作は行っていません。)
バロック弓は時代ごとに様々な様式があり、プレーヤーからの注文に応じて全てオーダーメイドで製作しています。

Antonino Airenti, Italy - Genova, 2017 Late Baroque Period - English Style

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このモデルは、アイレンティ氏が2005年にブリュッセルの楽器博物館で見て惚れ込んだ、後期バロックのイギリス式モデル。
17世紀~18世紀初期の演奏スタイルを理解する上で、欠かすことのできないモデルなのだそうです。
凄くマニアックな内容なので、説明には部分的な拡大写真が必要になるので省略させて頂きますが、弓の美しさとレスポンスの良さを兼ねた特徴的なスタイルとなっています。
スネークウッドの美しさに囚われてしまうだけでなく、バロック時代に思いを馳せながらその時代の音楽をお楽しみ頂けましたら幸いです!

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そして次はヴェネツィアを再訪しまして、色々な問題で入手に時間のかかっているGregg T.Alf氏の工房を再度訪れて参りました。
結果的に、グレッグ本人の作品は来年2018年の2月頃にということになりましたが、彼の唯一のアシスタントが製作した「衝撃の1本」を入手して参りました。

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入る入ると言ったものの、なかなか入って来なかったグレッグの作品ですが、本作に関しては私自身が手元で持ち帰って参りましたので、もう手元にございます。ご安心下さい!
それでは、グレッグ・アルフ氏のアシスタント作品をご紹介致します!

Carlos Becerra - Alf Studio , Italy - Venezia, 2016

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グレッグ・アルフ氏のアシスタントを務めるカルロスはベネズエラ出身の35歳。以前は名工Jens Gosta Johanssonの元で研鑽を積んでいた実力派です。
本作はアシスタント作品だからと言って、リスペクトに欠けた態度で試し弾きされたら絶対に大火傷しますよ!(笑)音質は古い楽器そのものを実によく再現されており、音抜けの良さは抜群。
グレッグ・アルフの製作思想・理念を理解し、技術を磨き上げたことを伺わせ、偉大すぎる師匠の作品に肉薄するクオリティにまで仕上げてくれました。
尚、本作をご購入の方にはグレッグ・アルフ氏より発行の製作証明書に加え、グレッグが執筆する本作についての解説書が付属致します。
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日本のマーケットに一石を投じるであろうGregg Alf Studioが世に送るこの問題作、ご興味のある方は是非お早めにお問い合わせ下さいませ!

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次は、私よりフランス・パリ、そしてベルギー・ブリュッセルでの買い付けのご報告をお届致します。もう1話、お付き合い頂けましたら幸いです。


それでは今日はこの辺で。Ciao!!

今回イタリアで買い付けた楽器は、楽器フェスタでお披露目します

今回マイスター茂木と前田が買い付けを行った楽器は、11月〜12月各地(秋葉原・横浜みなとみらい・大阪・福岡・南船橋・新宿)の島村楽器で開催される、島村楽器楽器フェスタにて展示・お試しいただくことが出来ます。
日程等決まり次第順次情報を公開致しますので、楽器フェスタページもあわせてご覧ください。

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