島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

島村楽器の技術者とは何者なのか〜ギターリペアスタッフのお仕事紹介〜

こんにちは。WEB担当のサトウです。
ギターリペア・管楽器リペア・楽器リペアの総合案内サイト『島村楽器のリペア』で配信している記事の中から、おすすめの記事をご紹介します。

今回は、「ギターリペアスタッフはどんな仕事をしているのか?」という疑問に応えたギターリペア工房・本田の記事をご紹介します。
実は修理だけにとどまらない、技術者ならではのお仕事もあるそうなんです。
それでは早速ご覧ください!

こちらの記事は、島村楽器のリペア総合案内サイトの情報の中から、おすすめの記事をそのまま掲載しています。既に開催し終了しているフェア・イベント、販売が終了している商品情報の場合がございますので、ご注意ください。

皆様こんにちは。
先日アンパンマンの映画を見に行ったところ、途中マントが破れて飛べなくなってしまうシーンがありました。顔と同様にマントも交換か!!と思いきやバタコさんがせっせと手縫いで直していた事に感動したホンダです。


さて、今回は島村楽器のギターリペアや技術スタッフそのものにスポットをあててみたいと思います。

島村楽器の技術者とは何者なのか

普段お店で皆さんと接している販売スタッフと私たち技術スタッフは、島村楽器の社員という点では同じですが、両者には明確な違いがあります。私たちは技術職と呼ばれ、販売のプロである営業職とは入社時の選考プロセスから異なっています。
実はリペアマンという職業に、法律上必要な資格や試験は存在しません。言ってしまえば誰でもリペアマンになる事ができてしまうんです。
だからこそ、誇りやこだわりを捨ててしまったら何でもありになってしまいますので、島村楽器では販売営業職と技術職、それぞれがプロとしてお客様に対しご提供できるサービスの領域が決められております。(実際にはもう少し細分化されているのですが)たとえギターに詳しいスタッフだとしても、勝手に技術スタッフを名乗る事は許されていません。

1000人を超えるスタッフの中、リペアを中心とした専門性の高い業務を任されているのが私たち技術者です。

では、技術者とは実際にどういった仕事をしているのか?

言わずもがなですが、メインの仕事は修理です。この点はブログ後半で詳しくお話ししますが、いわゆるリペアマンだけにとどまらないのが島村楽器の技術者。今まで修理をご依頼された事のないお客様とも実は繋がっていたかもしれない我々の別の顔をいくつかご紹介します。

◯検品、品質管理

島村楽器ではHistoryやCoolZなどのオリジナルブランドを展開しています。我々技術部門もこのオリジナルブランドに関わる仕事からスタートし、共に歩んでまいりました。修理だけでなく実際に工場に赴いて、検品や現場スタッフとの意見交換を通じ製品の品質向上に努めています。
現在ではRaimundやStrictly 7 guitarsなど海外ブランドの代理店も努めており、国内提携工場のみならず、アメリカ、スペイン、中国など世界中を飛び回っております。

◯アーティストリレーション

島村楽器オリジナルブランド、代理店ブランドのギターを愛用するプロミュージシャンの活動を、楽器のメンテナンスを通して支援しています。東京のギターリペア工房にお越し頂いてその場で作業するなんて事も日常茶飯事。新たな音楽、ステージが生まれていく傍らに自社の製品がある事は我々にとっても大きな喜びです。

◯店舗イベント

全国8箇所の技術スタッフ常駐店舗がある事はご紹介済みですが、それ以外の店舗でも出張調整会などの形で皆様から直接ご相談を承るイベントを開催しています。内容は十人十色、先駆者ルシアー駒木をはじめ、笑いと感動の30分をお約束するブリレ奥村、その他個性豊かな技術者が皆様のお悩みを解決します。

島村楽器のギターリペアとは

我々技術者についてご紹介をしたところで、ここからは修理=リペアについてのお話をすすめます。

私、ホンダはギタークラフト系の専門学校を卒業後、別の会社で約9年間働いたのちに島村楽器に入社しました。そんな私が入社後に感じた客観的な思いを通して島村楽器のギターリペアの特徴をご紹介します。

その1・・・「修理品がとても多い」

私が勤務する東京のギターリペア工房だけでも月間平均 400本前後、年間で 5,000本近い修理を行っております。
他の8拠点での修理分も加えると、島村楽器全体では年間10,000本近くにもなります。公表データが無いので正確には分かりませんが企業ベースで言うと日本一かもしれません。

その2・・・「意外と色んな修理に対応可能」

この業界では修理を外注に出す(他社に依頼する)行為は、決して珍しくはありません。特に塗装関連のリペアは設備投資にお金がかかりますし、塗料の管理も大変なので、対応していない所も多いのが実情です。
インターネット上の記事を見ると島村楽器にもそういったイメージを持たれている方が多いなあと感じます。(正直に言うと実は入社前の私もそう思っていました)
でも、実際はリフィニッシュもネック折れもちゃんと我々自社のリペアマンが修理しているんですよ。もちろん件数的にはフレット周りや電装系など日常のトラブルに関するご依頼が大多数ではありますが、基本的にはどんな依頼でもお受けしております。

その3・・・「老舗総合楽器店の強み」

「このギター純正パーツで直して欲しいんですけど」
→「うちでは取り寄せできないんで汎用パーツでの修理になります」


のゲージを替えて高低めに調整して欲しいんですけど」
→「弊社では出荷基準への調整しか承ることが出来ません」


これらは町のリペアショップやメーカーに修理を依頼するとありがちな光景です。個人の工房が大手メーカーと直接取引きするのは難しいといった大人の事情も存在しますし、逆にメーカーに依頼をすると色々と融通がきかない事もあります。
そんな中私たちは、老舗総合楽器店というアドバンテージをフル活用!通常一般顧客へは販売されないパーツを取り寄せて修理したり、メーカー在庫切れで時間が掛かってしまう商品は全国の島村楽器店頭在庫から探しだすなど柔軟な対応を行っています。
また、オリジナルブランド製品であってもカスタマイズ(改造)は大歓迎です!
保証修理など例外もありますし、残念ながら私たちでも力及ばずご要望にお応えできないケースはありますが、お客様の想いを実現する為の努力は惜しみません。


長文最後まで読んで頂きありがとうございます。いかがだったでしょうか?普段はあまり意識することのない技術者という存在を少しは身近に感じて頂けたなら幸いです。

それでは、皆様からのご依頼を心よりお待ちしております!!

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この記事を書いた人


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