知ってる人も知らない人もブルースを体験しよう、ということでザ・ブルース・ヒストリー!
・・・洪がブルースについて語ります、そしてギターを弾きます。
皆さんこんにちは、洪栄龍です。
これまではギターを今よりも鳴らす方法(エージング)についてご紹介しました。
今回はギター本体に関わる話しではなく、音楽のルーツについてお話したいと思います。
題材はブルースですが、内容はあくまでも洪のミュージシャン遍歴においてのブルースですから、正確な歴史という意味では巷の文献書などを参考にしてください。
ブルースとは日本語読みで、本来はブルーズと最後の「ス」が濁ります。これはニュースでも同じですよね?本来はニューズと「ス」が濁ります。
最近では、ニューズ・ウイークをはじめとするいわゆるニュース系の番組もニューズと濁らせるようになってきましたね。
ちなみに私は”ブルーズ”と濁る方で呼んでいます。よろしければ皆さんも濁ってみてください(笑)
さまざまな音楽と融合して発展してきたブルース(ブルーズ)の原点
元々は黒人が教会や労働現場において集団で歌っていた黒人霊歌がルーツで、当時は楽器を使っていない、いわゆるアカペラでした。
そこに楽器(はじめは安価なギター)が使われるようになって、ブルース(ブルーズ)の基礎ができあがったんですね。
【ブルース(ブルーズ)の種類と代表アーティスト】
カントリー(デルタ)ブルース(ブルーズ)
アコースティック・ギターとブルース・ハープが特徴的な弾き語りブルース(ブルーズ)。
ブルース(ブルーズ)マンの中には、カントリー・ブルース(ブルーズ)をフォーク・ブルース(ブルーズ)と呼ぶこともあり、よりフォーク的(フィンガー・スタイル)なアプローチが特徴的。
シカゴ・ブルース(ブルーズ)
一般的にはマディ・ウォーターズ・バンドによって形成された戦後のシカゴスタイル。
いわゆるバンド・ブルース(ブルーズ)(エレキギター、ハーモニカ、ピアノ、ベース、ドラムス)。
代表アーティスト:エルモア・ジェイムス、ライトニン・ホプキンス、ハウリン・ウルフ。
シカゴ・ブルース(ブルーズ)から派生した
シティブルース(ブルーズ)
南部の田舎のブルース(ブルーズ)がメンフィス、セントルイス、シカゴなどの町に入って洗練されたブルース(ブルーズ)になった。
モダンブルース(ブルーズ)
代表的アーティスト:B.B.キング、アルバート・キング、バディ・ガイ、オーティス・ラッシュ、ジョニー・ウィンター、スティーヴィー・レイヴォーン。
ミシシッピー・デルタ・ブルース(ブルーズ)
代表アーティスト:サン・ハウス、マディ・ウォーターズ、ブルースマン、ロバート・ジョンソン。
テキサス・ブルース(ブルーズ)
代表アーティスト:ライトニン・ホプキンス、T・ボーン・ウォーカー。
ブルース(ブルーズ)の変革
ブルース(ブルーズ)はある時からアメリカからイギリスに渡っていき、そこからエリック・クラプトンなどをはじめとするブルース(ブルーズ)・ギタリスト達が誕生し、アメリカに戻って、またイギリスに行ってをくり返し、巡り巡ってブルース(ブルーズ)・ロックといわれる音楽が生まれてきたんです。
・・・と語りだしたらキリがないブルース(ブルーズ)ですから、うんちくはこの辺にして、さっそくサウンドを紹介していきたいと思います。
まずは、ブルース(ブルーズ)を知る上ではじめのポイントとなるカントリー・ブルース(ブルーズ)の原点を紹介したいと思います。
次に、フォーク・ブルース(ブルーズ)です。この辺りから徐々にリズムにも変化が出はじめてきます。そして、色々な要素が加わったり、カントリーが融合したりして、後にロックンロールが誕生するんですね。
ブルーノートとは?
ブルーノートは、直訳すればブルー(寂しい)な音のことをいい、全部で3種類あります。
その3種類とは、スケール(音階)のルート(根音)から数えて3番目、5番目、7番目の音を半音低めた音です。
この音を一般的なスケールに混ぜて使うことで、いわゆるブルージーさを出すわけなんですね。
どうですか?
3種類の音の響を聴きながらブルース(ブルーズ)ニュアンスを出していければベストです!
・・・けっこうb5th(5番目を半音下げた音)が”渋い”ですよね、わかりますか?
また、メジャー系の明るい曲には7th(7番目を半音下げた音)の使い方がポイントになります。
例えば「C7」コードには多用できますが、「C」コードで入れる時は注意が必要です。
ブルース(ブルーズ)のキモとなるクオーター・チョーキング
ブルース(ブルーズ)で使われるチョーキングに「クオーター・チョーキング」と呼ばれるチョーキングがあります。
が、本来はチョーキングというくくりでなくても良いのかも知れません。
実際にはクオーター(4分の1)分チョーキングするのではなく、ほとんどニュアンスの世界です。
ブルース(ブルーズ)の表現力
ブルース(ブルーズ)のニュアンスを出すには、ひとえにブルーノートとクオーター・チョーキングの使い方にかかってきます。
どんなジャンルでも表現力は欠かせないものです。
よくプロの間では、ギタリストのルーツを語るときに、その人がどのジャンルを通ってきたのかを推察します。
あるジャンルを通るというのは、経験するというだけではなく体に入れるという表現をするのですが、それだけ深くマスターしているかどうかがポイントになるのです。
そこまでやって、やっと表現力が身につくといっても過言ではありません。
いってることは難しいようですが、まずはそのジャンルの曲をたくさん聴くことです。
そうすることで色々な表現の仕方を体で感じることができるようになればしめたものです。
それでは、スローなブルース(ブルーズ)で少し粘っこく弾いてみたいと思います。。。
おわりに・・・
また、最後にいっておきたいのですが、あるジャンルに傾倒していくと、段々こだわりが出てきて「この曲はこうしなくては」とか、
人の演奏を聴いて「それは違う」みたいに評価してしまいがちです。
洪も含めギタリストは評論家ではありませんので、そんなことを気にするよりは、単純にカッコ良いギターを目指すだけで良いじゃありませんか!
「上手い」といわれるより「ハートにくる」とか「なんか良いよね」といわれるようなギターが弾けたら、と思います。
上手いギターではなく心に染みるギター・・・それがブルース(ブルーズ)なのです。
次回はチョーキング七変化を予定しています。
しゃべるチョーキング、歌うチョーキングなどなど、
色々なチョーキングをご紹介しますのでお楽しみに♪
またしばらく後にお会いしましょう!
洪栄龍がお送りしました。
今回使用した機材
- HISTORY SH-TC/R(カスタムオーダー・モデル)
- BadCat COUGAR 5
- RED WITCH Scarlett OVERDRIVE
「洪栄龍の温故知新」シリーズ。他の記事はこちら