皆さんこんにちは、開発担当フジモトです。
今回は沖縄の民族楽器である「三線」がどうやって作られるのかを、その生産工場に足を踏み入れレポートいたしました。
実は島村楽器では、「三線」のような民族楽器も製造販売しているんですよ~!
琉線 RS65 販売価格 ¥23,000(税込)
ご存知の方、そうでない方にも、今回は「三線」がどのようにして作られるのか、その生産工程をご紹介したいと思います。
そもそも三線とは?
三線(さんしん)は、音を出す胴の部分にヘビ皮を張り、胴の尻から棹(さお/ソー)と呼ばれる棒に向けて三本の弦が張られている撥弦楽器です。
琉球古典音楽や沖縄民謡から奄 美民謡、ポップスに至るまで、多種多様に用いられています。
沖縄県および琉球文化(沖縄音楽)を代表する楽器なのでご存知の方も多いかと思います。
それではさっそく知られざる三線の生産工場へと足を踏み入れたいと思います。
今回は、胴と棹のセットアップとカラクイ(糸巻き)のセットに焦点を当ててみたいと思います。
単に皮を張れば良いってものではないのです。
三線の胴(ボディ)には、皮を張りますが、皮には天然と人口があります。天然の三線に はニシキヘビの皮を使っています。また、良い音を響かせるには、かなりの力をかけて皮 を張ることが重要なのです。
皮を張ったままの状態に力を加えて、一日かけて胴と接着させます。皮を張るときに使用するのは特性のクランプで、6箇所の「張り具合」を調整することができます。
ニシキヘビの皮をクランプ6本で張り、接着している映像をご覧ください。
次に、できあがった胴に棹をセットします。セットはすべて手作業で行います・・・1 本 1 本匠の技で組み立てていくわけです。
ここが肝心・・・棹の仕込み角度に技が光る!
胴(どう/ボディ)に棹(さお/ネック)をはめ込む角度ひとつで、三線全体の仕上がり度合いに大きく影響します。それだけに仕込み角度の調整は手作業で時間を掛けて行います。
仕込み角度によって弦高やチューニング精度の良し悪しが決まってしまう場合もあるので す。
ヤスリで少しずつ削りながら胴の接着部分の調整をしていきます。状況に応じ「目」の異 なるヤスリを使い分けます。また、微調整で黒木(くろき)の粉を使用します。
次はカラクイ(糸巻き)を適度に削り、天(ヘッド)に取り付けます。
カラクイ(糸巻き)のセット
3本のカラクイを1本ずつ手作業で取り付けサイズの調整をしていきます。ヤスリで削って形とサイズを整えるのですが、その時カラクイを回しながら行うのがポイントです。
取り付け穴に何度も差し込みながら、削り過ぎないように少しずつヤスリをかけていきます。
カラクイが完成したら、次に絃(げん)を通す穴を開けて完成です。