島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

知られざる「海外ギター買い付け」道中記

こんにちは。島村楽器商品開発事業部のカンノです。

今回は海外ギターショーでのギター買い付けに関してご紹介します。

島村楽器では数年前から海外ギター買い付けを行っていましたが、昨年より島村楽器一部店舗にてギターショーを開催しており、その際に海外買付品を導入していることから徐々に島村楽器海外買い付けの認知が広がってきました。

アメリカのギターショーとは?

アメリカでは東西南北さまざまな場所で年間数十回のギターショーが開催されており、ギターミュージックの奥深さと、格段のスケールの違いを垣間見ることができます。
また、コンセプトも多種多様で、アコースティックギターに絞ったショーや、ヴィンテージに絞ったショー、はたまたアンプエフェクターに絞ったショーなど、とても幅広い内容になっています。

島村楽器ではその中から厳選した大規模なギターショーに、年間3回ほど買い付けに行っています。
ギター好きであればたまらない内容になっていますので、ご紹介の意味もこめて、どのように行っているかをお伝えしたいと思います。

今回ご紹介するのは、テキサス州アーリントンにて10月に行われた、アーリントン・ギターショーです。
アーリントン・ギターショーは、全米の中でも最大規模のギターショーです。

アーリントン・コンベンションセンターへ

成田より飛び立ち、半日かけてダラス・フォートワース空港に到着です。
ここは暖かく日中は日差しも強いので、10月でも半袖で過ごせる気候です。飛行機で日本から13時間、日本との時差は-14時間で、到着は現地の朝方でした。



ダラス・フォートワース空港



事前に取得しておいた国際免許でレンタカーを借ります。




1時間ほど運転し、開催場所のアーリントン・コンベンションセンターに着きました。


直ぐ裏にはダルビッシュ投手が所属している、テキサスレンジャーズの球場があります。
レンガの外観で高級感と歴史を感じる建物です。

レンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリトン


また、直ぐ近くにはアメフトのダラス・カウボーイズのスタジアムがあります。
スーパーボウルも開催されたことのある11万人収容できる巨大なスタジアムで、日本には無い規模の大きさです。

カウボーイズ・スタジアム

掟破りの前日入りで掘り出し物をゲット!

我々は事前に会場にブースを手配することで、ショーの前日の業者だけしか入れない搬入日に会場に入ります。
会場は未だ搬入中で準備が整っていませんが、実はこの搬入日の入場が非常に重要で、現地のお客さんには申し訳ありませんが、一般客の目にふれる前に掘り出し物を買いつくします。
搬入日にもかかわらず既に札束が飛び交う業者間取引は始まっており、我々も負けじと買い付けていきます。


ギターで埋め尽くされた会場内


ショーは大規模な会場2つをまたいで開催しており、業者数は200以上、合計5000本以上のギターが並びます。

最初にプライスに表示されている価格は思うほど安くありません。
プライス通りの価格では全く合わないため、必ず交渉を行っていきます。決裂することも多々ありますが、日本のお客様にお求め安い価格を実現するためには妥協はできません!


下が我々のブースで、購入したギターを次々に持ち込みます。
後ろ姿は、ルシアー駒木シリーズのDVDでもお馴染みの、ギターリペア工房主任の駒木です。

ギターの状態を瞬時に判別できる技術を持っており、同行し楽器の状態を確認してもらい状態の良いものを選んで買い付けます。


古い物はトラスロッドも確認します。以前はロッドの確認は嫌がられることもありましたが、現在では大分顔も覚えてもらってきたので断られることもなくなりました。日本に入荷したあと、万が一ロッドに問題があった場合は売り物にならないので、古めの物は必ず確認していきます。またコントロールも確認し、ガリの有無なども確認していきます。

入念に状態をチェック


・・・搬入日には合計15本の買い付けを行うことができました。

ギターショー・オープン

次の日には遂にギターショーが始まりました。沢山の入場者がギターを見に、購入しに集まります。
買い取り販売、トレード目的でギターを持ち込んでくる人も沢山おり、各ブースで盛んに交渉が始まります。



これだけの中から、掘り出し物を探していきます。。。


下は日本でも知る人ぞ知るジミー・ウォレス氏(左端)です。4月のダラス・ギターショーの主催人です。
彼のブースへも良く立ち寄ります。



Rockin Robinにて
こちらでは2本購入しました。



絨毯の上に陳列、貴重さが伝わります。



数あるギター群からコレというモデルを選定していきます。


次々と買い付けを行い最終的に合計44本のギターを購入することができました。
ギターは運送業者さんに引渡し、日本までのシッピングをお願いしています。



シッピングを待つ選りすぐりのギター達。



1本1本をセットアップするルシアー駒木

日本で物流倉庫に入荷後、状態を確認しセットアップを行います。
運送中や日本の気候により木が動くものも多いため、細かくセットアップしていきます。

購入してきたオンリーワンのギター達

それでは、今回購入した楽器の一部をご紹介いたします。



1987年製 3桁シリアルの希少なサドウスキー「NY Standard Flame Top」



2012年製 サー「Classic Antique」非常に入手困難なモデルです。



1979年製 D25K コアボディのレアモデル



1973年製 ギブソン「LP CTMアニバーサリー」



1972年製 フェンダー「ジャガー」



1973年製 マーチン「D35」



2011年製 ディングウォール「Super J」



2012年製 トムアンダーソン「Classic Swamp Ash」



2010年製 コリングス「City Limits FT」



1999年製 PRS「Mccarty Hollow1 10Top」ジャズなどにお勧め。



1980年代 スペクター「NS-2 USA」マニアにはたまらない希少なプリクレーマー時代のNS-2です。


このほかにもまだまだ沢山のギターを買い付けています。
これらギターはセットアップ後、今後開催される島村楽器ギターショーに導入していきます。

今後も攻めます!買い付けます!・・・ご期待ください。

更に11月に開催されるペンシルバニア州フィラデルフィア・ギターショーでも買い付けを行い導入していきます。
ビンテージから現在の希少価値モデルまで、視野を広く持って選定してきますので、乞うご期待ください!

・・・興味がありましたら、ぜひ島村楽器ギターショー開催店舗に足を運んでみてください。
そして、あなただけの選りすぐりの1本を見つけていただけたら幸せです。。。

島村楽器ギターショー 開催店舗はこちら!

店舗名 日程 URL
神戸三宮店 2012年11月23日(金)〜2012年11月25日(日) http://www.shimamura.co.jp/koube/
新宿PePe店 2013年1月25日(金)〜2013年1月27日(日) http://www.shimamura.co.jp/shinjuku/
仙台イービーンズ店 2013年1月25日(金)〜2013年1月27日(日) http://www.shimamura.co.jp/sendai/
広島パルコ店 2013年1月25日(金)〜2013年1月27日(日) http://www.shimamura.co.jp/hiroshima/
大宮ロフト店 2013年2月1日(金)〜2013年2月3日(日) http://www.shimamura.co.jp/ohmiya/
札幌パルコ店 2013年2月9日(土)〜2013年2月11日(月・祝) http://www.shimamura.co.jp/sapporo/
名古屋パルコ店 2013年2月9日(土)〜2013年2月11日(月・祝) http://www.shimamura.co.jp/nagoya/

© Shimamura Music All rights reserved.