皆さんこんにちは、梅雨の季節が一番苦手なバイヤーサカウエです。
前回はローランドさんの話題の超弩級シンセサイザー 「JUPITER-80」をご紹介させていただきましたが、今回もローランドさんネタとして先日青山スパイラルホールで開催された「ローランドAudio & Visual新製品発表会2011」に行ってきましたので、その模様をご紹介します。
前回の記事はこちら
ローランドさんはシンセやエフェクター、Vドラムといった電子楽器だけでなく、非常に先進的な放送・映像機器も手がけているメーカーなんですね。
さて発表会前半はオーディオ機器関連、後半は映像機器関連のセッションだったのですが、会場は常に超満席状態。ローランドの新製品への注目度が高いのがわかります。
イベントはライブ配信
さて当日、セッションの一部始終は「USTREAM」、「ニコニコ生放送」、「Stickam JAPAN」の大手動画配信サービスを通じてインターネットで生放送(ライブ配信)されていました。そしてそのライブ配信をするために使われていたのが、会場で発表された新製品というストーリーというわけです。
昨年末あたりから、宇多田ヒカルさんや坂本龍一さんといったビッグネームのアーティストが、USTREAM通じ、世界中に向けライブ動画を配信したことで話題になりましたが、最近はこうした企業のイベントもネット配信されるのが当たり前になってきましたね。
フル・デジタルPA & ライブ・レコーディングの最新形
前半はライブ・ミキシング・コンソール「M-480」と新製品48トラック・レコーダー/プレーヤー「R-1000」を使用した、フル・デジタルPA&ライブ・レコーディングのデモ。
プロのエンジニアの方の解説を交えて生バンドのリハーサル、本番、収録、ミックスダウンといった過程を紹介しておりました。
48トラックのR-1000にバンドのリハを録音しておくことで、以降は様々な現場でのサウンドチェックやミキシングが円滑に行えてしまうんですね。
ライブ前のサウンドチェックもバンドメンバーが到着する前にあらかじめ済ませておくことだってできるわけです(ステージではバーチャル・リハーサルと呼んでました)。
またR-1000のリムーバブル・ハードディスクに録音した演奏データは、SONAR XなどのDAWに瞬時に取り込んで別ミックスできるという、フル・デジタルの利便性もアピールされていました。
VR-5を使ったライブ配信
後半は注目のライブ配信セッションが行われました。今回このセッションの模様をライブ配信している「USTREAM」、「ニコニコ生放送」、「Stickam JAPAN」各社のプレゼンターによるローランド製品の実用例が紹介されましたが、やはりAVミキサー&レコーダーVR-5によって、ライブ配信は非常に身近なものになっているという印象でした。
続いてそのVR-5をヒマナイヌ・川井拓也さんがデモンストレーション。
コンパクト一眼カメラを3台VR-5に接続し、固定カメラ二台+三脚を操作して、一人でもここまでできるというライブ配信のお手本を披露。
これまで「ライブ配信」というと、重たくて高価な機材が必要で、しかもディレクターや複数のカメラマン、照明さん・・・といった感じで最低でも5人くらいはスタッフが必要だった訳です。
ところがこのVR-5の登場で、専門機材と人件費といった配信コストを大幅に削減できるようになった、というなかなか面白い視点のデモだったと思います。
VR-5については、以前このブログでレポートされているのでこちらも是非ご覧ください
VC-30HDを使った新しいスタイルのモバイルHD配信
最後にAV機器ジャーナリスト・小寺信良さんによる、新製品のビデオ・コンバーターVC-30HDの紹介。VC-30HDの導入で手軽に行えるHD(ハイビジョン)ライブ配信・収録のデモが行われました。
VC-30HDは、HDMI1.3、HDV、DV、MPEG-2 TS、コンポーネント、コンポジット、S-VIDEOといった様々な映像入力に対応しており、i.LINKとUSB両方からHD信号を出力できるビデオ・コンバーターです。
出力が二系統あるので、たとえばBlu-rayレコーダーにバックアップ録画しつつ、PCでライブ配信、といった使い方ができるとのこと。他にもいろいろな可能性がありそうですね。
最後に
サカウエは映像系そんなに詳しくはないので、今回は最新機器を使用した新しいスタイルのライブ配信の仕組みを見ることができるとても有意義なイベントだったと思いました。ぜひ近々自分でもチャレンジしてみたいと思います!
島村楽器では、これからも楽器や機材の紹介だけでなく「ライブ配信」といった最先端の音楽の楽しみ方も皆さんにどんどんご紹介していきたいと思います。
それではまた。