島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

HISTORYエレキギター 新ラインナップ発売!! 〜第一弾〜

こんにちは、商品開発担当のゴータローです。
ふ ふ ふ・・・
今回は、とっておきの ねた です。
HISTORY から新モデルが出ます。
全17品番29アイテム。

すっげ〜っ。

で。
そのうちの3品番が第1弾として先行発売になります。
ってなわけで。
レポ!!!

HISTORYって?

まずはココ!

話はそれからだ!!

などと言っても始まらないので…
HISTORY は、島村楽器のオリジナルブランドです。
エレキギターのほかにアコースティックもやってます。
オリジナルブランドは
ほかにもたくさん持っていますが、
HISTORYは、我々が開発を進めるにあたって
最も力が入る楽器の一つ
でもあります。
それがこの度リニューアルとなりまして。
「ヘリテイジウッド」という
ものすごい木材が見つかりましたもんで。
これは・・・ 良い物だ・・・
という事で。

もぉ〜、チカラ、入りまくり!!!
ちなみにこの新モデルは2010/7/17(土)発売。お!今日だ!
島村楽器にレッツゴー!! ですよぉ〜。

新モデル

じゃじゃん。HISTORY SH-SG [HCH]


ばばん。HISTORY SH-SG [BLK]


ででん。HISTORY SH-TV/M [VNT]


どっぱぁ〜ん。HISTORY SH-TC/R [3TS]

この4本が、第一弾のラインナップ。
お客様からの熱い要望にお応えして、
SG登場!
しかもスモールピックガード・タイプ!
カッコいい!
TLモデルは'52テイストのヴィンテージスタイルと、
'62テイストのカスタムスタイルの2ラインナップ。
従来のシリーズよりもさらにオーセンティックな感じで、
こっちも今までのHISTORYになかったタイプですね。

今後も続々とラインナップが追加されるのですが…
ゴータロー達は只今、そのカタログ作りやらなにやらで
毎日おおわらわ!!
そんな中。
一足先にこんなページが!!

新モデルの詳細とか。
くわしいスペックとか。
プロミュージシャンによるデモ演奏のムービーまで!!
すごいっ!
オンラインストア、GJ!!


はてな担当のゴータロー
負けてはおれません。
ということで
今回は、勝手ながらの
スペシャル企画で。

唐突ですが
開発担当者インタビュー
をお届けします!!

開発担当者に、直撃インタビュー!!!!

ゴータロー(以下G):
では、開発担当の
ヨシザーさん。
お願いします〜。

ヨシザー(以下Y):


哀愁漂う背中・・・が自慢のヨシザーでございます。

G:

さっそくなんですが、
全部のモデルに「ヘリテイジウッド」
とありますが。
これってどういった木材なの?

Y:

遡れば、北米大陸の開拓時代。わかりやすくいうと、西部劇の舞台となった時代の前後。
フロンティア達がCO2削減とかエコとか一切考えずに、原生林をバッサバッサと切っては開拓していったわけです。
そのうちの一部の木材は、運搬中などに運河に水没。なすすべも無く放置されました。
現代のサルベージ(引き上げ)技術と、最新の乾燥技術(じつはこれが難しいそうだ)で、ようやくそれらの木材を使えるようになったわけですが・・・
楽器に使ってみたらこれが凄かった。なにが凄いかって・・・

  1. 自然界の厳しい環境で育った木材。とにかく年輪が詰っている。
    • 高密度合いは音の響きに多大な効果を発揮する。しかも狂いが出にくい。
  2. 運河の底の底。低い水温の中で腐ることなく保存されていた。
    • 長い時間をかけて導管内の不純物をバクテリアが食い尽くした状態。
    • 共振しやすい性質を得たことで倍音が豊かになり、また重さも相対的に軽い傾向にある。
G:

お、お、お、
「ヘリテイジウッド」が
これほどまでに楽器に向いている材だとは!
使わない手はないですね!!

Y:

大自然と時間が育てた極めて貴重な木材。当然「材料がある」ときにしか作れません。
今回のヒストリー新ラインナップ発売は、本当にタイミングが良かったといえるでしょう。
ただでさえ希少性が高い「ヘリテイジウッド」ですが、ごく稀にある薄緑や褐色のネック。
これに出会ったらもう、即買いをおすすめしますね。
我々はこれを「サファイア」と呼んでいますが、通常の木材よりもさらに長い年月水中に沈んでいた証拠のようなものなので、
ヘリテイジウッドの効果がより強く感じられるはずですよ。なんたって色も渋いし。

SH-SG

G:

ここからは1本ずつ、
開発者のこだわり
なんかを聞いていこうかと。
まずは気になるのがSG。
SGにメイプルネックって
ちょっと変わってません?

Y:

正直かなり冒険でした(汗)。
でもプロトタイプが完成、その音を聴いたら不安が吹き飛んだどころか、「これしかないだろう!」くらいの自信に変わりました。
ローからハイまで「ガツン!」とくる。クリーンは格段に綺麗。かといってキンキンしない。
これはヘリテイジウッド・メイプルならではのふくよかさによるものも大きいと思います。メイプル3ピースで強度面も改善しました。

G:

ピックアップ
フェライトですか?

Y:

かなりの数のピックアップをテストした結果、これに決めました。
中音域のモヤモヤをすっきりまとめて、低音の力強さと高音のエッジ感が出ています。
歪ませてコードを弾くとホントに気持ちいいです!

G:

これまでのSGって
サウンドに癖があって
ジャンルが偏る・・・
そんな印象
これならSTみたいな使い方もできるし、
1本でメインギターになり得るね。

SH-TV

G:

続いて
'52~54スタイルのオーセンティックなTL。
そこにチタンサドル?
HISTORY初という噂ですけど?

Y:

はい。島村楽器きってのパーツオタクな私ですが、いくらなんでも、単純にチタンだからってことで選んではないですよ!
そもそも1ピースメイプルネックでもヘリテイジウッド材なので普通より倍音が豊かなのですが、ブラスサドルだと若干サウンドに違和感を感じたのです。
そこで試作モデルにかなりの数のブリッジを付けては外し、付けては外し・・・。
その中で一番相性が良かったのが、この<KTS PR-08>でした。
TLらしいサウンドを活かしながら、倍音成分を綺麗にまとめて「スコーン」とした心地よい音抜けをプラス出来ました。

G:

たしかに
アッシュボディ/メイプルネック特有のブライトさはしっかりと
耳が痛くなるような「キンキンした感じ」は
ぜんぜんない!

Y:

さらに、高とオクターブのビスはステンレス製。サウンドはもちろん、錆び難いのも魅力です。

SH-TC

G:

それでは最後に
'62スタイルのTL。
これはさっきのSH-TVとはまた違う
チタンサドルが付いているみたい。
まさに60年代風ですか。
あれ?ボリュームを落とすと・・・。

Y:

判りました?ハイパスコンデンサー(0.001μF)を内蔵しています。ボリュームを絞ってもサウンドが曇りません。
チューブアンプで歪ませているなら、手元ボリュームだけで無段階にクリーンサウンドまで作れますよ。
新開発のピックアップとともにサウンドメイクの幅は無限大!!

G:

3ポジションそれぞれ良い感じ。
これだけフロントも使えるTLは
なかなか無い!

今回のシリーズはすべて
U.S.A製の電装系を使用したんだとか。
ヨシザーさん、
見えないところまで凝ってるね。
オタクだね。
サウンドも
単なるヴィンテージモデルではなくて、
それぞれ独自のテイストを持っている。
しいて言うなら
「ヒストリーサウンド」。
音が前に出る感じで、
いまどきのアンプや機材とも相性がよさそう。
まずは試奏してみてちょーだい。

秋から年末にかけて
フルラインナップが出揃う予定。
今後の登場モデルも楽しみですね。
以上、現場からゴータローがお伝えしました!!

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