島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

軽快な吹奏感を実現!限定発売!Festiアルトサックス「TiaraA ブラックエディション」

こんにちは!管楽器開発兼バイヤーのホリコシです。

さて今回は、この秋リリースされたFesti(フェスティ)アルトサックスの限定商品をご紹介いたします。

突然ですがここで質問です。皆さん、サックスと言えば何色を連想しますか??
金?銀?そうですよね~。いま流通しているサックスは、だいたいこの2色が主流ですが、今回は黒です!!え?別に珍しくない??いやいや、黒は黒でも、よく見かけるサックスのブラックエディションはラックニッケル仕上げの物が多いのですが、今回はラックラッカー仕上げです!

↓こちらはブラックニッケル仕上げの画像です。
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写真ではちょっと分かりにくいかも知れませんが、ブラックラッカー仕上げの方が、より黒味が強くなります。

ラックラッカー仕上げのモデルもゼロではないのですが、ブラックニッケルと比較するとなかなか珍しい仕上げなのです。
今回はそんなブラックエディションモデルとなる、Tiara A/BLを60本限定生産で発売する事となりました!


それがこちら!!

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弦楽器フェア(日本弦楽器製作者協会主催!)レポート 後編

2017楽器フェア 島村ブースレポート<後編>

皆さまBuon giorno!!
シマムラストリングス秋葉原マネージャーの糸山と申します。
前編のルシアー駒木より引き続き、私から「2017楽器フェア」の後編をレポートさせて頂きたいと思います!



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楽器フェア会場の最寄駅:九段下駅近くのカフェにて。毎日ここで3人で朝食を頂きました。
ラファンさんは3日間必ず「抹茶ラテ」と「チーズケーキ」の組み合わせ。タディオリさんも「エスプレッソ」と「チョコチップクッキー」という不動の組み合わせです。


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当社はこの「楽器フェア」に2012年より参加させて頂いており、毎年たくさんのお客様へご来場頂き、おかげさまで毎回大変ご好評頂いております。
毎年欠かさずお顔を出して下さる皆さま、いつも本当にありがとうございます!

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今年の当社楽器ブースには、スペシャルなゲストを贅沢にも3名も招聘し、3日間華やかに開催させて頂きました!

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まずはイタリア:クレモナよりヴァイオリン製作家、Maurizio Tadioli(マウリヅィオ・タディオリ)さんをご紹介致します。

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■Maurizio Tadioliプロフィール
1967年 クレモナ生まれ。学生時代は優れたオルガニストでもあった。祖父Carlo Pizzamiglioの影響で楽器製作のキャリアをスタートさせる。
1984年 バーニャカヴァーロ・コンペティション1位(Violin)
1990年 同コンペティション2位(Violin)
1992年 同コンペティション3位(Violin)・2位、 ほかアメリカなどでも受賞歴多数。
アンティーク風楽器製作のエキスパート。彼の楽器入手は世界的に入手困難。
現在は製作の傍ら、Pisogne国際バイオリン製作コンクールの審査員、ピラストロ社の商品開発のアドヴァイザーを務めるなど、多忙を極める。
ストラディヴァリウス所有のマテオ・フェデッリ氏、ガルネリ・デル・ジェス使用のスーザン・ホウ氏ら、オールド銘器所有のプロプレイヤーが使用楽器のレプリカ製作の依頼することも多い。アンティーク風新作楽器製作における、今やクレモナの最先端シーンを先導する名工。
Maurizio Tadioli使用演奏家: Matteo Fedeli (マテオ・フェデッリ), Yi-Jia Susanne Hou (イージャ・スザンヌ・ホウ), Jenny Scheinman, Harry Skura ... ほか。

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今回は話題の最新作を携えての来日、ガルネリ・デル・ジェスが最晩年に製作した作品、1744年「Ole Bull」と共に来日致しました。
世界的ソリスト:Yi-Jia Susanne Hou (イージャ・スザンヌ・ホウ)(も愛用する同氏のモデル、新作楽器とは思えない渋いサウンドと素晴らしいパワーを内に秘めた、正にファンタスティックな作品でした。(本作は既にSold Outとなっております。)

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そんなアンティーク風楽器製作のファンタジスタは、当ブースにてヴァイオリンの「糸巻き(スクロール)」を目の前で製作実演するという、何とも”粋”なパフォーマンスを見せて下さりました。

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間髪入れずにどんどん彫ってゆくタディオリ氏に、「年間何本ぐらい作れるのか?」「木材はどんな選び方をしているのか?」など、興味を持って多くの方からご質問が寄せられまして、一つ一つ丁寧に応えていらっしゃいました。

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右に置かれているのは、同氏の2016年年末に出来上がった作品、ガルネリ・デル・ジェス1731年の名器「Gibson - Ex.Huberman」の精密なコピー作品です。こちらも素晴らしい出音と迫力で、期間中は大変人気がございました。
詳細はこちら。

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そして、今回ブースで製作実演させて頂いた糸巻きは、2018年の年始頃に完成予定の「Il Cannone」。
あの、伝説の名手ニコロ・パガニーニが愛用した名器として超有名なアレです!
裏板厚さが最大6mm強にもなる極太の超大作を、まさかの皆様の目の前で製作させていただいておりました。こちらも完成が本当に楽しみですね!!

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そして、次にご紹介するのは同じくクレモナからやってきました若干30歳の天才ヴァイオリンメーカー、Valerio Ferron(ヴァレリオ・フェロン)さんです!

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■Valerio Ferronプロフィール
Valerio Ferron(ヴァレリオ・フェロン)は、クレモナのバイオリン製作学校を卒業後、いくつかの名工のもとで学び自らのスタイルを完成させ、弱冠24歳でイタリア国内のコンクールで3冠を獲得し成功を手にした天才肌の新生です。2010年 Pisogne楽器製作コンクール バイオリン部門 第1位および音響特別賞受賞
2011年 Pisogne楽器製作コンクール ヴィオラ部門 第1位
2011年 Pisogne楽器製作コンクール チェロ部門 第1位

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フェロン氏には、最終日の5日(日)午後にレクチャー(通訳:マイスター茂木)を開催させて頂きまして、今回の最新作であるAntonio Stradivarius 1714年”Soil”のモデルと、Giuseppe Guarneri del Gesu 1741年”Ysaye”の比較解説とに加え、2本のモデルの「音の聴き比べ」ミニコンサートを行いました!

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今回入荷の2本もこれまた物凄い力作でして・・・、まず上のストラディヴァリウスの名器「ソイル」を再現した作品は、輝かしい音がどこまでも「突き抜ける」ような現代の名器。(本作は既にSold Outとなっております。)

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そしてガルネリモデル「イザイ」は、少し小ぶりながらも低音から高音域まで充実の弾き応えがあり、音の芯がギラギラとまるでストロボのように漲っている迫力のある作品です。
見た目もガッツリとトーンを落として色濃くしたディープな風合い、舞台上でのカメラ映りもとっても素敵な感じになりそうです。

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レクチャーでは楽器の歴史的背景を簡潔にお話しさせて頂きまして、フェロン氏独自の制作アプローチと作品に対する「思い」を熱く語らせて頂きました。ご清聴誠にありがとうございました!

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そして、ヴァイオリニスト:吉田直矢さんによる情熱的な弾き比べミニコンサートによって当社ブースのボルテージはMAXに!!
1曲目は、クライスラー「プニャーニの様式によるプレリュードとアレグロ」、2曲目にはドルドラ「ビゼーの”カルメン”による幻想曲Op.66」を演奏して頂きました。
吉田直矢さん、本当にありがとうございました!!

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ヴァイオリニストChris Koh氏にもフェロン氏の作品をお試し頂けました!

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そして、フランスはParisの弓職人Sandrine Raffin(サンドリーヌ・ラファン)氏も来日し、同氏の製作する弓のプロモーションとレクチャー&弾き比べミニコンサートを開催させて頂きました。

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■Sandrine Raffinプロフィール
Sandrine Raffin(サンドリーヌ・ラファン)は、1972年フランス・ティエ生まれ。
1991年 フランス国内にて、さまざまな名工のもと、弓職人としてのキャリアをスタートさせる。
1992年 世界最高のオールド弓鑑定家である父:Jean Francois Raffinのもとで弓働き始める。
2007年 パリに自身の工房を構え独立。
2012年 フランス政府より「Maitre Artisan en Metier d'Art(Master craftsman in bow making)」を授与される。

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今回の目玉は、日本の伝統修復技法である「金継ぎ」をオマージュした作品「KINTSUGI」。D.Peccatteをモデルした操作性の良いスティックに、金継ぎが施されたマザーオブパールを組み合わせた美しい限定作品です。

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この作品も、ヴァイオリニスト:吉田直矢さんによって弾き比べコンサートでご使用頂きました。
あちこちのブースで試奏の音が混ざり合う中、その違いをお客様と一体となって耳を聳てている姿が印象的でした。皆さまご来場ありがとうございました!!

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フェア終了の翌日には、WEB上では非公開で「ラファン氏による毛替え会」を行いました。
当日はお客様より超高級オールドフレンチ弓を数本限定でお預かりさせて頂き、ラファン氏自身によって毛替えを行わせて頂きました。ご利用下さった皆様、本当にありがとうございます。

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その他、来日中の多くの製作家に当社ブースにご来場下さりました。
パルマのElisa Scrollavezza(エリーザ・スクロラヴェッツァ)さんには、同氏2017年の最新作Antonio Stradivariモデルのメンテナンスをして頂きました。
極上の木材を使った非常に美しいヴァイオリンですので、是非一度お試し下さい。Grazieエリーザさん!

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また、ジェノヴァのアルベルト・ジョルダーノさんにもご来場下さり、9月に選んできた2017年最新作「Il Cannone」の納品がありました!
その時の模様はこちらです。

キャノン砲の名前にふさわしい、爆発的なパワーと圧倒的な音量を持つ正にバズーカ・ヴァイオリンです。

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と、ここまで駆け足でご紹介申し上げましたが、この3日間は私にとっても夢のような3日間でありました!
多くの皆さまにご来場頂きまして、心より感謝申し上げます。ありがとうございました!
今年の反省材料をもとに、また来年パワーアップして開催できるよう日々精進致します!!

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また来年11月の「2018楽器フェア」でお会いしましょう!
それでは今日はこの辺で。Ciao!!

「2017楽器フェア」に出品した作品は、11月から全国を巡回する「楽器フェスタ」にてご覧頂けます

こちらも皆様のご来場をスタッフ一同、心よりお待ち申し上げます。

弦楽器フェア(日本弦楽器製作者協会主催!)レポート 前編

皆さんこんにちは!

最近改めて蕎麦湯の美味しさに感動している、


ルシアー駒木です。



今年も開催されました。楽器フェア!!
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ご存知の方も多いですよね!なんと今年で60回目の開催!

毎年島村楽器も楽器(ヴァイオリンやチェロなど)主体で出展してきました。

そしてなんと今回から、楽器のブースはそのままに、クラシックギターのブースをギターのフロアに出展!

ついにルシ駒の出番がやってまいりました!!!

そこで、私同様公式ブログではお馴染み&私のスペイン道中記の回でも登場してくれたイトヤマと2人で、ブログを書かせて頂きたいと思います。

ルシ駒は前編として、搬入~ギターメインの会場内様子を担当させて頂きます!それではご覧ください!

本日は搬入日。搬入、というか、ブース自体の設営をせねばなりません。忙しくなりそうです。

こちらが楽器フェア会場の「科学技術館」。
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ちなみにギターブース設置は写真のニシノ(スペインの回でも登場してます)&セタと、私の3人で行いました。

中は会場全体の工事がまだ終わっていない状態です。

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私達も早速荷物を搬入。
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もはや大工作業です。
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楽器が並んでくるとなんとなく雰囲気出てきますね!
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のブースも覗いてみると、、、
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こちらも着々と出来上がっています。


楽しい!

そんなこんなで、
カッコいいブース出来ました!
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レイモンドのコーナーは、エレガットをヘッドフォンから鳴らせる様にしつつ、現地の皆の様子も動画で流せるようにモニター設置。
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現地道中記の回で話題沸騰となったホワイトエボニー使用の「633ES」も準備しました。
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どうですか?

帰ろうと外に出ると、もうすっかり真っ暗。明日を楽しみに帰ります。
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さて、日が変わってフェア初日!

例年は初日が平日なのですが、今年は祝日。会場内は大盛り上がりとなりました。
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会場内には手工のギターが多数展示されていますが、製作した御本人の解説を聞きながら試奏出来るというのもフェアの魅力です。

会場内の全楽器の中でもルシ駒が特に気に入った1本とそれを製作された横尾俊佑氏。

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いつもお世話になっております。

この↓ギターもルシ駒かなり気に入ってしまいました。

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これまたいつもお世話になっている製作者の黒澤哲郎氏&株式会社S.I.E.の狩野氏と。

そうそう、

会場の科学技術館はとても良い立地にあります。

外は北の丸公園。

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すぐ近くには武道館があります。
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よいとこでしょ!


ちなみに会場内にはギター以外のものも多数展示されています。例えば、

S.I.Eさんのブースにはルシ駒も超お気に入りのこんな素晴らしい本や
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ロッコーマン株式会社さんのブースには素晴らしい木材(これ、アマチュア個人製作家の方がこぞって購入されていました)、
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IWAMOTOCASEさんのブースには楽器演奏に適したハーフサイズのイス
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南船橋店長のワダもお気に入り
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会場を見て回るのが本当に楽しいフェアです。

楽器の歴史を知ることが出来るコーナーも。
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プロを迎えての多様なコンサートも開催されますが、中でもこのフェアならではなのが、会場内の楽器を使っての演奏があるんです。
気に入ったお客様は当然終演後にその楽器を買う事も出来ますから、プロの演奏でその音を確認してから買える訳です。

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私たちの楽器もその中の1本に!

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ステージに並びました。

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奥から2本目です。

展示会場では↓こんな表示をしておきました。
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各ブースでも色々な催しがあります。

福田進一さんの生演奏(しかもここで弾いているのは名工Manuel Ramirezの銘器!!)を至近距離で見られるのもフェアならではですね。

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勿論ルシ駒もイベント毎日やりました。トークショー!
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お陰様で沢山の方が足を止めて聞いてくださいました!
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有難うございます!


いかがでしたか?

楽器好きにはたまらない空間ですよね!

それでは、イトヤマの後編へ続きます!

ルシアー駒木でした

後編はこちら

ルシアー駒木のギターよもやま話 その73「ARLINGTONギター買い付け!後編」

みなさまこんにちは!

電動アシスト自転車ではアシストが足りない


ルシアー駒木です

さてさて、凄いMuseumに驚きと感動の搬入日を終えて、いよいよギターショーの初日。

会場の準備もすっかり整いました。

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毎回感じる事ですが、ギター好きには最高の眺めですね。

とはいえ、毎回ブログの度にギターの写真ばかりでは面白くないですよね。

前回ブログで少しパーツについて取り上げましたが、実はこのパーツについて多くのお客様から質問を受けました。ルシ駒の予想を超えた反響。

折角なので今回はパーツがどんな感じで出ているのかご覧頂きましょう。

会場内にはギター本体がメインの各業者が様々なパーツをちょこちょこ並べている他、それ専門の業者も結構いるんです。

各種各年代のピックアップは勿論、

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こちらも各年揃ったPOT、

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これは何とオリジナルのネジ。

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他にもマシンヘッドや、

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キャパシター、

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ノブなどのプラパーツ類、

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ビンテージギターやアンプに関する「当時のパーツ」を様々入手する事が出来ます。

当時の楽器を所有されている方の楽器をリペアする際には(オリジナルを極力保った修理のために)非常に重要ですし、現代の楽器をお持ちの方が、ビンテージのテイストを求めて改造として取り付ける需要もあります。

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凄いですよね

今回もこんなのありました

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あれ、なんか前にもナカムラ、こんな写真撮ってませんでしたっけ?(笑)

そして今回はこんなのも売ってた(笑)

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剣!

欲しかったですけど、空港で取り上げられて終わりですね(笑)

もちろん会場で遊んでいた訳ではありませんので(笑)

少し業界の動きもお話しましょう。

所謂「ビンテージ」と言われる楽器たちがありますが、

例えばこんなやつ↓

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は、かなり価格が高騰してきました。

50・60・70年代の楽器は軒並み数十万円単位で相場が上がっています。ビンテージを狙ってらっしゃる方は、是非お早めに仰って下さいませ。まだまだ値段は上がると思います。

値上がりの実例をご覧頂きましょう。

これは所謂「コンバージョンレスポール」と言われているものですね。日本国内でも流通本数は多くないですし、最近は店頭に並ぶとすぐに売れてしまいます。

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しかもこの個体はTOP材のはぎ合わせもバッチリセンター合わせ。鳴りも抜群。価格はというと私のイメージしていた相場よりも店頭売価で50万~100万近く高い価格でないとお出しできない状況。

他にも

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とか、

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といった、60年代前半のストラト。人気の高いところですね。

この写真の2本はどちらも抜群のコンディションでしたが、こういった状態の良いものは軒並み価格が上がっています。この2本も私のイメージより50万位高い感じですね。ですが、もはやそれが「相場」になってきているという事です。

探していらっしゃる方は、安いものを探せるうちに、是非早めにご相談下さい。

こういった楽器を探すにあたっては、前回買い付けブログで紹介したような友人たちの協力も得られますし、

ルシ駒ならさらに現地で解体して、技術者視点で日本に安心して持ってこられるものを探してきます!

それでは、買い付けギターのご紹介はまた次回にしますが、JIMMYの新作が気になっている方がどうやら多いようですので、お見せしちゃいましょう!

まずはメイプル指板のSTタイプ3本!!

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続いて前編でも登場したこのSTタイプ

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JIMMYがLIVEで使っていたやつですね!

に加えて、ローズ指板をもう1本!

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続いて最強にカッコいいTLタイプのシンライン

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更にSea Foam Greenの美しさ際立つ1本

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そして、LPタイプ4連発!!!

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目移りしちゃいますね

しかもこのLPタイプ、どれも重さが7~8lbsしかないんです。メチャ軽!

そして今回私の為に特別製作してくれたのが目玉となるアンプ

ヘッドが2機種あります。マーシャルタイプのサウンドのものと、彼自身が「JIMMYサウンド」と呼んでいたものです。

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専用キャビが1台。

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そして前回瞬時に売れてしまったRED!

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いかがですか?

早く声かけて下さいね。

さて、前・後編でお送りしました今回の買い付けですが、いかがでしたか?

最後に出張が多いルシ駒から、アメリカ旅行を予定している皆さんに、ちょっとアドバイス!

皆さん、こんな紙

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見た事ありますか?

知らないですか?

それではこのカギはどうでしょう。

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そうです。TSAロック。最近のスーツケース/トロリーバッグにはほとんど付いていますから、結構皆さんご存知ですよね。

TSAというのは、Transportation Security Administrationの略で、アメリカ合衆国運輸保安庁のことです。

写真の手紙は、このTSAが私のスーツケースに入れたものなのです。手紙の中身をザックリと解説しますと、

「あなたや他の乗客を守るために、TSAは荷物の検査をします。あなたの荷物は検査対象に選ばれました。ロックされていて開けることができなかった場合、TSAの係官は鍵を壊して開けることがあります。必要な安全対策のためなので 、TSAに破損の賠償責任はありません。ご理解とご協力ありがとうございます。
ご質問、ご意見、苦情がは遠慮なくご連絡を下さい。」

みたいな感じですかね。

ハッキリ言えば、「勝手に開ける権利を持ってるので開けますけど、文句は言わせませんよ。壊れても知りません。」て事なんです。

出張仲間達に聞くと、これが入っていた経験はまちまちなのですが、私はほぼ間違いなく毎回入っています。(苦笑)

多分、満載している工具類をチェックしたくて開けているのだと推測しますが、それはもう中身グッチャグチャにされます。お土産のお菓子の箱も破れてつぶれて、どんなに丁寧にホテルで荷造りしても全くの無駄。

実は中身を盗んで逮捕される係員も大勢出ています。ニュースになっています。

カギが壊されても中身が無くなっても、一切保証はないと思っていた方が良いです。旅行保険で対応した方がいいと思いますよ。

ここでアドバイス一つ目!

開けられる事を予期して準備しておく!スーツケースを開いた瞬間目につくように、大きめの紙に大きめの文字で、係員に向けて「グチャグチャにしないで!」というメッセージを入れておく。これ結構効果的です。私は更に工具の上に「ここが工具」とか書くようにしています。それ以来余計な場所まで全部グチャグチャにされる回数は減りました。中学生英語で充分なので、是非書きましょう。

そして2つ目のアドバイス!

TSAロックはしない!

「持ち主がロックしてもTSA係員が特殊な工具で開け閉め出来る鍵」がTSAロックのはずなのですが、恐ろしい事に平気でTSAロックを壊して開けてきます。道具で開けられるはずなのに!!事実私壊されました。壊されたくないならカギをしない!これが一番です。変な話ですけど。

ちなみに、今回久々に私グチャグチャにされました。家族への土産物も潰れて散々。メッセージ入れるようになってからは、工具の個所だけで済むようになっていたのですが。。。

考えてみると今回の出張中、Dallas/Arlington出張にしては珍しく、夜嵐が来たんです。

www.youtube.com

これは予兆だったのか。。。

皆さんのスーツケースとその中身が無事であることを願って!


ルシアー駒木でした!

その他の「ルシアー駒木のギターよもやま話」を読みたい場合はこちら!

ルシアー駒木のギターよもやま話 その72「ARLINGTONギター買い付け!前編」

皆さまこんにちは!

パイナップルを食べると他の人より先にベロが痛くなる

ルシアー駒木です。

今年も行ってまいりました!

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Guitarlingtonの呼び名でお馴染みArlington Guitar Show

そして、周辺地域でのギター買い付け!

多くの素晴らしい楽器たちに出会ってきましたが、他にも面白い事が色々ありましたので、今回はそのあたりもご覧頂こうと思います。

あ、その前に、春の買い付け楽器のローズ材系がまだブログに登場していない事にお気づきの方もいらっしゃるかと思います。
「お楽しみに!」みたいな感じで春のブログが終わってそのままですもんね。

SITESが年明けに改正されて以降、我々を含む日本の業者は皆探り探りこの規制に対応してきたのですが、春買付はまだ日本に届いていません。
結論として、現地買付のローズやブビンガ等規制対象に関しては、今後常に半年遅れで日本に届くイメージでいる必要がありそうです。

この辺りは色々裏話もあるのですが、オフレコも多いのでルシ駒トークショーでお話しますね。

さて、

追い風の影響を受けて予定よりもかなり早く到着しました。

ブログ読者の皆さまにも、もう御馴染み

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Dallas/Fort Worth International Airport

初日はいつも通り外部での買い付けに出かけました。

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Dallasらしい良い天気!

いつものようにギター探索していきましたが、今回は工房を見せて頂く機会にも恵まれました。

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皆さん見事な腕前。

丸2日ほど外部の買い付けと、現地楽器流通の情報収集をしまして、、、

いよいよ搬入日!

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一年ぶりのコンベンションセンターです。

素晴らしい快晴と、Globe Life Park in Arlington(左 レンジャーズのスタジアム)、そしてAT&T Stadium(右 カウボーイズのスタジアム)が我々を迎えてくれています。

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早速場内へ

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まだ皆さん準備中で場内スカスカです。

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そしてとりあえずこの人との仕事を済ませねばなりませんね。

JIMMY!!

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今回も良い仕事が出来ました。「お前こそ日本のディストリビューターだ!」と言ってくれているJIMMY。
忙しくても私達には時間を必ず作ってくれます。

この一緒に写っているアンプ、気になりませんか?


日本のファンに向けて特別製です!

詳細は後ほど。

一通り彼との取引を終えた時に、あるお誘いを頂きました。「今晩ライブをやるからおいでよ」と。これは行かない訳には行きませんね。

会場を後にし、向かった先はこちら。


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Texas Musicians Museum!

ん?ミュージアム???

と思いながら中に入ってみると、

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見事な野外ステージが!

このアンプのチョイスがまたニクイですよね。

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流石JIMMY。

ステージ脇にあるこちらで

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そのまま夕食を選んで、

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JIMMYのバンドであるThe Stratoblastersの演奏を聴きながらの食事となりました。贅沢な時間です。

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それにしてもいつもながら彼の音は素晴らしいです。日本人アマチュアギタリストや日本の楽器店員の多くが実は触れていない「チューブアンプの音量をしっかり上げた時の音」です。やっぱりアンプの音量を上げないと出ない音ってのがありますからね。

私がカメラを向けているのに気が付くと

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ナイスショット!この写真は彼も気に入ってくれたのか、彼自身のSNSでも使ってくれています

雰囲気伝わるかな、、、

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そしてそして、、、この動画&写真で彼が弾いているこの超カッコいいギター、、、

、、

はい!

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この写真の撮り方をしてるって事は、、、

そうです、翌日すぐに譲ってもらいましたよ!

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(↑演奏翌日の写真です)

こりゃ完全に早い者勝ち!!!

ルシ駒に直接(もしくは馴染みの店員経由とかで)ご一報を!!!(本当に早い者勝ちにします。私の耳に最初に買いたいという声が届いた方へ!)

さてさて、時間を搬入日夜に戻しまして、、、

私が彼の演奏写真を撮って席に戻ると、相棒のナカムラがいません。あれ?と思っていたら、なんとミュージアム内(もちろんすでに閉館している時間です)を見せてもらっていたとの事!!

流石の英語ペラペイラナカムラです。

そして私も案内をして頂きました。

これがすごかった!!!!!

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ダラスの音楽の歴史がそこにありました。

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ミュージアムなのであまり具体的に細かくお見せするのは避けますが、サラッとお見せするだけでも、目が飛び出るほど凄いです。


ジョニーウィンターが着ていた衣装や
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説明不要のELVIS、
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レイヴォーン、といったアーティストの資料のみならず、
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実際に使われていた音符を打つタイプライターなどの貴重な道具、
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数々のゴールド・プラチナレコード、
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本当に貴重な「ダラスの音楽の歴史そのもの」を見る事が出来ました。

古くはThe Big Bopperから始まり、DIMEやEric Johnson、Roy OrbisonからJanis Joplin、SLY等々、まだまだ数えきれない希少な資料がズラリ。

併設されたカフェスペースもまた凄かったです。

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数えきれないほど来ているダラスですが、これまでで一番驚きそして感動した時間だったかもしれません。

そして、何がすごいって、、、このmuseum、州や郡で管理しているのかと思いきや(この内容ならそれが普通ですよね)、なんと運営されているのはとあるご夫婦個人運営!

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Thomas Kreasonさんと奥様。

夜の閉館時間中に案内して下さって有難うございます!!

いかがでしたか?

JIMMYとのつながりがまさかのmuseum見学につながった前編。

後編は会場内をご案内します!

ルシアー駒木でした!

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