皆さま、ぼんじょるの!
島村楽器弦楽器マイスターの茂木です。(ドイツ国家資格所有です。「自称マイスター」ではありません。念のため・・・笑)
詳しくは昔書いたブログがあるのでこちらもご覧ください。
さてさて、ランチの後、すぐにトナレッリ工房へ直行し、楽器選定開始です!
ここで、大変バランスよく鳴る、美しいストラドモデル発見・・・。
てっきりマエストロの本人作だと思っていたら、なんとまぁ、新入りの優秀なお弟子さん、ダヴィデ君の作品だったことが判明!
一気に2本、セレクトしました!
Daniele Tonarelli工房 "DAVIDE PIZZOLATO"
Model; Antonio Stradivari by Jean Baptiste Vuillaume
今回の基本フォルムは、19世紀フランス最高の天才的名工・ヴィヨームのガルネリ、ストラドのモデルをトレースしているそうです。
本作の気になる音色は、ヴァイオリニスト:井阪美恵さんに演奏頂いたこちらの動画を是非ご覧ください!
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Daniele Tonarelli, Italy - Cremona, 2018
Model; Guarneri del Gesu 1744 "Ole Bull"
そして、マエストロ特別製作のガルネリ・オレブルモデルの登場です。
糸山の試奏も、それに聴き入るマエストロも、真剣そのもの。
今回選びました、マエストロご本人作品がこちら。美しい写真をご覧下さい!!
マエストロトナレッリが、ガルネリ最後の作品と云われている歴史的名器をみごとに再現。
その音質も透明感のある伸びの良いクリアーな音色で、G線のパワーも半端じゃない迫力です。
素晴らしい仕入れが出来、ハイテンションな私は製作談義でお話が止まりませんでした。
そして次のマエストロは、我々のホテルに楽器持参でアポイントを取ってありました。
まず最初に会ったのは花の都フィレンツェから車で注文楽器を持ってきてくれたマエストロ、ジャンルカ・モンテネグロです。
早速、今回のモデルをご紹介致しましょう!
Gianluca Montenegro, Italy - Firenze, 2017
今回マエストロ・モンテネグロが製作してくれたのは18世紀のイタリア名器、ニコロ・ガリアーノのモデルですが、クレモナ派とはまた趣の違うテイストにとっても新鮮な感動を覚えました。マエストロも製作と並行して古い楽器の修復調整を依頼されるエキスパートだけあり、楽器の造形、ニスの色合い、音色の出方がオールドの雰囲気をとても良く表現しています。音質も深くて味のあるオールドジャーマンのようです。
ご紹介差し上げました、ジャンルカ・モンテネグロ氏のサウンドはこちらからどうぞ!
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そして、マエストロ・モンテネグロの後にホテルに楽器を持参してくれたのが、モデナからやってきたマエストロ・ベッレイです。
車で1時間半ほどかけてやってきて、ホテルの部屋にて検品試奏開始です。優秀な同門製作家のバイオリンを紹介してくれました!
Salvatore Calro Cane, Italy - Modena, 2018
こちらはAndrea Guarneriのモデル。
作風が大胆なカルロ・カーネの楽器は、響板の膨らみからくるボリューミーな響きと鳴りの良さが魅力です。
注目の本作:カルロ・カネ氏の音色は、この動画でチェックしてみて下さい!!
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Massimo Veronesi, Italy - Modena, 2018
そして、美しいデル・ジェスモデルを製作した、マッシモ・ヴェロネージさんもご紹介します!
音バランスの高さと美しい音色の良さは、ベッレイの楽器に通じるエッセンスを感じます。こちらもクレモナ派とは違った魅力満載です。
こちらもヴァイオリニスト:井阪美恵さんの演奏で、ぜひ音色をチェックしてみて下さい!
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マエストロ、いつも素晴らしい楽器を有難うございます!
今号でイタリア買付はフィニート。
次の買い付け先は、フランス➡ベルギーの弾丸行程です!
それでは、今日はこの辺で。Ciao!!