ブレシア駅にてマイスター茂木。
ヴィツェンツァを後にし、電車に乗って約1時間、次なる目的地:ブレシアへとやって参りました!
中庭に面したアトリエの入口
ここにもまた、故郷ブレシアの偉大な先人達にリスペクトを捧げる、知る人ぞ知るファンタジスタを皆様へご紹介したいと思います。
マエストロ・フィリッポ・ファッサー氏です!
ファッサー氏と彼の作品とのツーショット。
ファッサー氏はブレシア生まれ。クレモナでバイオリン製作を学んだ後、故郷に戻ってアトリエを開業しました。
通常とは異なるディアパソンやボディレングスの数値とその理論に、マイスター茂木は興味津々。
ファッサー氏はブレシアの出身とのことで、故郷が生んだ名工ガスバロ・ダ・サロ、そしてマッジーニの研究からインスパイアを受けて、楽器製作行っております。
ファッサー氏のアトリエにて。アトリエに小ホールを併設している。
ファッサー氏のアシスタントを務めるイオアニス・アポストロウ氏もバイオリンメーカー。クレモナで学んだ後ドイツに移り、ファッサー氏と出会ってからブレシアを拠点としているそうです。バイオリン演奏も素晴らしい腕前。ステファン・グラッペリに影響を受けて普段はジャズバイオリンを演奏しているそうです。
見事な演奏を披露して下さったアポストロウ氏。
ブレシアという街は、クレモナよりも早く弦楽器製作が盛んだった歴史があり、その中で誕生したのが偉大なガスバロ・ダ・サロとマッジーニてす。現代作家であるファッサー氏はその偉大な歴史を継承しようとする、見事なアプローチが作品に見受けられます。
ファッサー氏の見事な完成度にすっかり魅了されてしまったマイスター茂木。
かの有名なビオラ奏者:ユーリ・バシュメット氏も愛用者のひとり。何でも、バシュメット氏の名器:テストーレのテールピースが本番中に吹き飛び、代わりにオーケストラの第一ビオラ奏者の楽器を借りて演奏を続けたらしいのですが、それがたまたまファッサー氏のビオラだったそうです。クオリティに驚いたバシュメット氏は、後日ファッサー氏のアトリエを訪れてオーダーをしたのだとか。
それでは、お待たせしました。
今回ファッサー氏より買い付けたグレートな作品をご紹介します。
Filippo Fasser, Brescia, 2013, Model:Stefano Scarampella 1911
ブレシアで生まれた名工ステファノ・スカランペラの1911年作品のコピーモデル。ビオラかと思わせるようなワイドでディープ、そしてオープンな音色で、多くのプロ演奏家が現場でも愛用している…というのが納得てす!!
Ioannis Apostolou, Brescia, 2014, Viola, Model: Gasparo da Salo
ファッサー氏の片腕を務める若手メーカーの作品。反応の良さ、音の深み、この出来栄え、かなりの凄腕です!
アポストロウ氏と彼の作品(ビオラ)とのツーショット。
サイズは40cmですが、横にワイドな設計になっており、42cmを弾いているかのようなボリュームの満足感と、40cmの弾きやすさが見事に両立した作品となっております。
小ホールに展示されているファッサー氏の作品。
チェロも大変良かったのですが、あいにく8本もオーダーが詰まっているとの事で、入荷はかなり先になりそうです…。
さて、ブレシアを後にした私達は、新しい助っ人を迎えに、マルペンサ空港へ向かいました。
皆様、ご紹介させて下さい。
福岡クラシック店:弦楽器アドバイザー、間藤です!!どうぞ宜しくお願い致します♪
福岡クラシック店弦楽器アドバイザー:間藤とマイスター茂木。
夜はミラノ郊外にある、地元の方々で賑わうサルディーニャ料理のお店へ。明日から3人で頑張ろうということで、ささやかな乾杯です。
ホタルイカとカラスミのスパゲッティ
そう言えば、今日はパン1個しか食べてませんでした…。
それでは、今日はこの辺で。
Ciao!!
今回イタリアで買い付けた弦楽器は、弦楽器フェスタでお披露目します
今回マイスター茂木と糸山が買い付けを行った弦楽器は、11月〜12月各地(大阪・川崎・横浜みなとみらい・札幌・新宿・南船橋・福岡・奈良)の島村楽器で開催される、島村楽器弦楽器フェスタにて展示・お試しいただくことが出来ます。
日程等決まり次第順次情報を公開致しますので、弦楽器フェスタページもあわせてご覧ください。
- 島村楽器弦楽器フェスタページへ(内容は前回のものとなっております。ご了承ください。最新情報10月3日公開予定。)
2014年秋 弦楽器イタリア買い付け日記はこちら