みなさまこんにちは!
毎年健康診断の結果に「A」が並ぶのに、欄外に「太りすぎ」と書いてある、
ルシアー駒木(コマキ)です
一つ前の記事で、開発課のカンノがアーリントンでのギターショー買付をご紹介しております。
買付というものがどんな様子で展開されているのか分かる最高に面白い記事でしたよね!
そこには私も少々登場しておりましたが、
実はカンノとのタッグチームで、2ヶ月連続となる11月10日〜11日開催の「Great American Guitar Show」にも買付に行って参りました。
そこで今回は、カンノの「開発部署目線」とは違った、ルシアーの「技術者目線」で皆様にご紹介したいと思います。是非カンノの記事と合わせてご覧になってみて下さいね!
会場はこちら!
今回のショー開催地は、ペンシルバニア州最大の都市フィラデルフィアにある、Greater Philadelphia Expo Centerです。
アーリントンショーのブログにもありましたが、このフィラデルフィアでも我々は搬入日である9日の朝から突入しました。
まずは受け付けです。
パスをget!
会場は‥‥
中に入ってみると、まだ会場が殆ど出来ていません(笑)
が、カンノのブログにあった通りここが勝負どころ!
さて買付の様子そのものはカンノのブログでご紹介しておりますので、技術者のお仕事をご紹介しましょう。
買付の場合、価格や楽器の年代確認、オリジナルパーツの有無を見るのは勿論なのですが、技術者として重要な視点は「楽器の状態」です。
買い付けてきた楽器は当然日本で皆様へご紹介する訳ですから、後から壊れてしまうものではいけません。
ですから状態の確認はとっても大事。
まず必ず見るポイントの一つに「トラスロッドの効き具合と余力」があります。展示されている状態でネックがどう反っているのかを見た後、実際にロッドを回して、きちんと効くかどうか、調整範囲は十分かを確認します。
気候が大きく異なる日本に入荷した場合、ネックは反る事が予測出来ますので、これは大切。
私の場合は「ルシアー(製作者)」ですから、木目(製作時の木取り)を見れば、これまでどう反ってきたか、どう調整されてきたか、今後どう反る可能性があるのかが分かります。
おお!これはなんと!!フォデラのプロトタイプ!!
しかもケン・パーカー氏手作りのトレモロまで搭載されています!これは欲しい!!!
希少なんてレベルのものではありません!もう2度と出会えないかもしれない。。。こういったものは逃すわけにはいきません。
アコースティックギターの場合には、アコースティック特有のチェックポイントもあります。それは内部!
売り手も買い手も共通しているのですが、基本的に「楽器のプロ」ばかり。しかしながら皆が皆「楽器の技術者」な訳ではありません。
明らかにtopが割れている楽器等もありますが、割れていなそうで実は割れがあるものや、実は修復暦がありながらも非常に上手に直しているため表向き分からない、といったものもあります。
そこで内部を見て、見えない故障箇所や、過去の修復暦を探る訳です。合わせて木の収縮度合い等も見て、今後の故障リスクも探っていきます。
楽器の状態をチェックする際の工具はシンプルに!
そして意外かもしれませんがポイントになるグッズがこれ。
ヘッドフォンアンプとイヤフォンです。
全てのブースでアンプが用意されている訳ではなく、中には電装系に不具合を抱えたものもあります。
そういった不具合を簡易的にチェックするのに使う訳ですね。
試奏に関しては「不必要なほど高級で良すぎるアンプ」で試させてくれるところもあり、それはそれで楽器の状態が分からなかったります(笑)。ですから生音での判断と、ヘッドフォンアンプでの検査という組み合わせが必須。
ある程度の工具を持ち込み、我々のブースに置きつつ、常にかばんの中にはこれだけの
工具を入れて会場内を歩きます。
ただ、皆さん画像でお気付きかと思いますが、「作業スペース」などありませんので、展示場所で手際よく判断出来なければいけません。
また不具合があっても修理にかかる負担と価格が折り合った個体や、修復されていても非常に上手に直されている個体であれば購入の可能性が出てきます。
そういった事まで含めていかに見際め出来るかが重要です。
こういったショーに来ると、様々な業者が買付に来ているのですが、多くの業者は年代と外見上の状況のみ、細かく見る業者でもネックの反り具合程度を確認しただけで、購入してしまいます。
私が見る限り、内視鏡で楽器内部の修理痕を探っているのは会場で私ぐらい(笑)
ルシ駒がしっかり確認した後、カンノの英語力を駆使し、価格交渉に入ります。
さらにはこんな技術者ならではの注意点も
買い付けた楽器の運搬にも最大限の注意を払っています。
これは70年製のES-335で、カールトン仕様に改造された当たり個体なのですが、ケースに遊びがあり、中で楽器がグラグラと動く状態でした。手持ちで運ぶ分には問題ありませんが、何しろ空輸です。
1台1台ケースの遊びを確認し、このように新聞など詰めて保護しています。
どうですか??
つまり皆さん、結論!!
島村楽器店頭にある買付品は、安心して購入できるって事です!!!
買付品は基本的に全て当たりの楽器ですが、その中でも特に当たりの個体にはルシアー駒木コメントが添えられています。
その個体を見たら、即購入しかない!!
という事で、島村楽器開催のギターショーで買付品がどのように並んでいるのかもご紹介しますね!
福岡イムズ店で開催されたショーの様子
いつもお世話になっている、ケリー・サイモンさん、宮脇俊郎さん両氏のイベントに並び、私のイベントも
ソールドアウト!!有難う御座います。
買付楽器にはこのように買付楽器と分かるプライスカードが添えられています。
このショーでは、カンノのブログで登場したアーリントン買付品が並んでいます。
このコリングスには私のコメントも付いていますね!
この福岡イムズ店ギターショーでは、私自身が買い付けてきた本人として、お勧めの1本ををご紹介させて頂く事が出来ましたので、私自身も楽しい時間でした。
おまけ
因みに、アメリカならではの雰囲気を感じてもらえる、ショー以外の様子も少し書いちゃいますね!
ショーが開催されていた場所の隣で開催されていたのが、
これ
Americana Indian Shows
と
これ
Retro Con: Retro Toy & Gaming Show
です(笑)
ああ、ギターショー入れてこの3つのイベントが共存している感じ、アメリカだあ(笑)
フィラデルフィアの中心地は高層ビルが並ぶ都会ですが、ショー会場周辺は田舎です。
ホテル前もこんな感じですし、
皆さんお待ちかね、ご飯はこんな感じ
これは、「ナチョス」というメニューでしたが、
お玉に大盛り2杯のチーズと、お玉に大盛り1杯のひき肉がかかったスナックです(笑)
ああ、こうして来週予定している今年の健康診断もまた
「太りすぎ」
と書かれるのですね!
最後に、ほんの一部ですが、買付品をご紹介!
まずは本文中にも出てきました、フォデラ!
これはなんと希少なプロトモデルです。
1974製フェンダー ハードテイルストラト極上品
カッコよすぎてどうしよう1973年USAグレッチのテネシアン
まだまだ書ききれません!
いっぱいありますよ〜
さあ、買付品を見に島村楽器へGO!!!
ルシアー駒木(コマキ)でした
島村楽器ギターショー 開催店舗はこちら!
店舗名 | 日程 | URL |
---|---|---|
新宿PePe店 | 2013年1月25日(金)〜2013年1月27日(日) | http://www.shimamura.co.jp/shinjuku/ |
仙台イービーンズ店 | 2013年1月25日(金)〜2013年1月27日(日) | http://www.shimamura.co.jp/sendai/ |
広島パルコ店 | 2013年1月25日(金)〜2013年1月27日(日) | http://www.shimamura.co.jp/hiroshima/ |
大宮ロフト店 | 2013年2月1日(金)〜2013年2月3日(日) | http://www.shimamura.co.jp/ohmiya/ |
札幌パルコ店 | 2013年2月9日(土)〜2013年2月11日(月・祝) | http://www.shimamura.co.jp/sapporo/ |
名古屋パルコ店 | 2013年2月9日(土)〜2013年2月11日(月・祝) | http://www.shimamura.co.jp/nagoya/ |