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2012年 秋 弦楽器買い付け旅行記 その5

皆さんDobry den!

島村楽器 ビビット南船橋店 楽器アドバイザーの糸山です。

買い付け旅行記 その5では、プラハで買い付けた「魅惑のボヘミアンヴァイオリン」の続編をご紹介します。

Jaroslav Dvorak, Praha 1911

ドボルジャークはプラハに代々続く楽器製作の名門家系。おそらくその2代目と思われるヤロスラフは1861年に生まれ、偉大な父の元で職人としての経験をつみました。1885年に独立して店を開いてから多くの名作を残します。見た目は全体的にダークな印象、とても格好良い雰囲気を出しています。ストレートで深みのある鳴りの良さ、切れ味鋭い高音が魅力的な1本です!

Ernst Liebich, Breslau 1919

リービッヒは18世紀から現ポーランドのブレスラウ地方に続いていた楽器製作家の代表的家系で、この楽器は1862年生まれのエルンスト3世が製作したガルネリモデルです。リービッヒの工房からは、後のFinkelやWeidhaasらドイツ系屈指の弓職人を輩出しています。赤ブランウン色のオイルニスを用い、重厚な味わいがあります。深くて柔らかい音質は、まさにボヘミアンワールド。国民学派の楽曲が非常にマッチする逸品です。

このほかにも、こちらの工房では良心的な価格でご提供できる高品質なモダン・ボヘミアンチェロを3本購入して参りました。チェリストの皆様もどうぞご期待下さい!

下の写真はプラハの夜景です。時間を忘れるほどの美しさ・・・。夜景に見とれている間、筆者の頭の中ではスメタナ作曲:「モルダウ」のメロディーの大洪水だったことは、ここだけの秘密です。(笑)

では、Na shledanou!

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