島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

平成21年度MIDI検定についてのご案内

デジタル楽器担当のノグチです。こんにちは。
以前、プライベート・スタジオについてご紹介させていただきましたが、その後みなさんの音楽制作環境に変化などはありましたか?

私もデジタル音楽制作を楽しむ一人として、少しでもみなさんのお役に立てるよう、たくさんの情報をご提供していきたいと考えています。

プロスタジオと同じ環境が安価で手に入る時代に

みなさんはDAWという言葉をご存知でしょうか?Digital Audio Workstaition、略してディー・エー・ダブリュです。
ウィキペディアなどによれば「デジタルでオーディオの録音、編集、ミキシングなど一連の作業が出来る様に構成された一体型のシステム…」とあります。
どちらかといえば、まだDTM(デスクトップ・ミュージック)のほうが馴染みがある…という人が多いかもしれませんね。
DTMという言葉はここのところ、DAWへと変わりつつあります。パソコンのスペック向上や普及率の上昇はもちろんのこと、これまで外部入力が必要とされていたシンセサイザーリズムマシンなどのような様々なハードウェアツールまでもがソフトウェア化されていることなども、DAWが認知されてきている要因といえます。

島村楽器でも、DAWを手軽に始めることのできるCakewalk SONARシリーズやSteinberg Cubaseシリーズ、Digidesign M-Boxシリーズなどの商品に人気が集まっています。
ただし、これらDAW商品が身近になりつつあることで「パソコンで音楽制作を始めてみたい」と考えるお客様が年々増加している一方、機能面では昔のハードウェア機器に比べるとかなり複雑化している、という現状があります。

そんなDAWを習得するうえで欠かせない、楽曲制作の大きな2つの柱となるのが「オーディオ録音」と「MIDI打ち込み」です。特に後者に含まれる「MIDI」という規格は、初めてのお客様にとって最初のハードルになっているようです。
ここまで書くと、「MIDIってなんかめんどくさそう」「難しそう」といった印象を持たれてしまいそうですが、実はそんなことはありません。

MIDIの元祖はオルゴール?


MIDIについてご説明するうえで何が適当か。身近なものを漁ってみたところ、オルゴールにたどり着きました。オルゴールはご存知の通り、機械仕掛けにより自動的に楽曲を演奏することができる楽器の一つです。
オルゴールは、回転する円筒の表面に植えられた無数の「ピン」を、音階で並べられたくし状の金属板が弾く構造になっています。この「ピン」の設置されている位置がまさに「MIDI情報」に相当します。
このピンひとつひとつから発する音色を、ドラムやギター、ピアノ、フルートやヴァイオリンなどに任意に変更できたら…。
こう考えると、ものすごいワクワクしてきますよね。
夢のような話かもしれませんが、MIDIはそれを可能にしているんです。

MIDIとは

MIDIはMusical Instrument Digital Interface の略称で、電子楽器間の相互のデータ転送、受信のための世界統一規格です。
MIDIデータは、私たちの身近なところでいうと「携帯電話の着メロ」「通信カラオケの演奏情報」などにも活用されています。
近年では、ニコニコ動画やYoutubeなどの動画配信サイトなどの影響で、ボーカロイドソフト「初音ミク」が話題となり、一躍DTM(デスクトップミュージック)の認知度が高まりました。彼女(?)の歌声も、このMIDIという規格によってもたらされています。

そんなMIDIという規格について色々と理解を深めたい、勉強して自分の作成する楽曲に活かしたい、などと思われているお客様に、おすすめのイベントをご紹介いたします。

MIDI検定試験のご案内


島村楽器では、平成11年から始まった社団法人音楽電子事業協会(AMEI)様によるMIDI検定試験に対して、3級、2級1次試験への「試験会場の提供」というカタチで、初年度よりご協力させていただいております。
これまで約5000名の方に試験会場として各地の店舗をご利用いただいており、少しでもお客様のお役に立てるよう、今年も準備を進めています。

MIDI検定試験の詳細についてはこちらをご覧下さい。

MIDI検定とは

MIDI検定を運用している音楽電子事業協会様のご挨拶文から引用させていただきます。

MIDI認定制度はMIDI規格を広く一般社会に普及啓蒙する事を目的に、規格内容の認識・活用レベルを標準グレード化してMIDIを活用できる人材を数多く創出する事を目指して平成11年度よりスタートしました。
(中略)
MIDI検定制度を通じて多くの方々がMIDI規格を正確に認識し、資格保持者が求められたニーズに合った世界で活躍され、MIDI規格の更なる普及啓蒙のメディアとして多くの方々が活用下さる事を願って運営して参ります。

この趣旨は、「音楽の楽しさを提供し、音楽を楽しむ人を1人でも多く創る」という当社の経営理念に通じる考え方であり、私どもとしても、共に音楽文化の成長を担う人材の育成を目的として実施させていただいております。

平成21年度MIDI検定試験実施概要

今年のMIDI検定試験実施概要は以下の通りです。

試験会場(全国8会場)
  • 札幌パルコ店
  • 仙台イービーンズ店
  • 大宮ロフト店
  • 新宿ぺぺ店
  • 津田沼パルコ店
  • 横浜ビブレ店
  • 福岡イムズ店
  • 神戸三宮店
試験日

平成21年12月6日(日)

試験時間
  • 3級:13:00〜14:00(60分)
  • 2級:14:30〜16:00(90分)

申込期間

平成21年9月10日(木)より平成21年10月30日(金)まで

受験料
  • 3級試験:3,000円(税込)
  • 2級筆記試験:5,000円(税込)
受験案内

実施店舗にて配布中

申込方法

試験会場店舗レジカウンターにて

MIDI検定関連書籍

また、試験受講に役立つ手引書として「ミュージックメディア入門」「MIDI検定3級公式ガイドブック」「MIDI検定2級公式ガイドブック」「ミュージック・メディア実務ノウハウ」なども、島村楽器各店舗でお求め頂けますので、受験前の参考書としてご活用ください。

ミュージックメディア入門 MIDI検定4級対応 改訂新版

ミュージックメディア入門 MIDI検定4級対応 改訂新版

MIDI検定3級公式ガイドブック

MIDI検定3級公式ガイドブック

MIDI検定 2級 公式ガイドブック

MIDI検定 2級 公式ガイドブック

ミュージックメディア 実務ノウハウ -MIDI検定2級実務試

ミュージックメディア 実務ノウハウ -MIDI検定2級実務試

最後に

音楽市場を取り巻く環境は、インターネットの普及に伴って世界的な規模で日々進化し、変化を続けています。マルチメディア化が進む日本国内においても、電子楽器を活用した音楽の楽しみ方、音楽を制作される方にとって、そのスキルの基礎となるMIDI規格の理解は必須項目になっています。
プロ、アマチュアを問わず、自分のスキルの基準を明確にするためにもご活用いただける資格制度ですので、是非、チャレンジしてみてください。

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