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島村楽器公式ブログ

全国展開している総合楽器店のスタッフが、音楽や楽器の楽しさや、楽器店にまつわるお話をお伝えします。

マイスターモテキ ドイツ時代のお話 その3「マイスター試験って大変」

弦楽器の話

皆さんこんにちは、ヴァイオリン工房のモテキです。

私はドイツに住み始めた当初、実はマイスター資格にはそれほど関心がありませんでした‥‥(あちゃ〜)

マイスターは、ドイツ国家資格です!

前回お話したように、ドイツで手工業者がキャリアアップするためには、「見習い→職人→親方(マイスター)」と、各階級に上がるごとに国家試験をクリアーしなくてはなりません。
しかし一夜漬けでも、試験に合格さえすれば良いなどという甘いものでは無く、実務経験の実績と証明と推薦がなければ、受験資格すら得られません。

ここが日本の伝統的な手工業者との決定的な相違ではないかと思いますが、

手職のわざ、技術の向上 + 理論的裏づけ + 職種、技術の継承

この要素が、バランス良くシステムとして取り込まれているんですね。
ドイツ人のほとんどは、働きながら勉強も続けて受験資格を得ています。

つまり‥‥

マイスターになる = 一人前の経営者になる = 技術の伝承の責任を負う

人材育成、職種の継承までも求められるのが、マイスターなのです。

ですからマイスター試験には、簿記、経済学、法律、教育学、心理学‥‥なども含まれるんですよ!
それをすべてドイツ語で受験するなんて‥‥かなり無謀だと思いませんか?

そんな訳で、マイスター受験は関係ないないっ〜と自分で決めていたんです。
でもドイツ滞在7年目くらいに、同業の方からこんなことを云われて気が変わりました。

「ドイツに長らく働いていて、マイスター資格とか持ってるんですかって、必ずあちらこちらで聞かれるよ。その時なんて答えるつもり?」

いままで、実際の経験や技量取得ばかりに囚われていた私は、資格の意味とか重要性にこのとき改めて気が付き、そこでマイスター試験に真正面から向き合うことになりました。

当初わたしは受験に関して、なんとかなるさって少し甘く考えていました。
しかし、これがとんでもない間違いだったのです‥‥
その事実に直面したのは、受験準備の予備校(マイスターシューレ)の初日にハッキリするのでした‥‥
(この学校での驚きの数々を、次回お話します!)


ステンゲル氏の店前で、若かりしころの私です(恥ずかしい‥‥)。

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